"FOR THE CUSTOMER"

創業120年の建設会社「今西組」の六代後継者が あなたの”いいね”を築く!

利き手、これから、寿司屋で。

2008年05月27日 22時29分55秒 | Weblog
「使い勝手を考慮して、階段の手摺は、降りる側からみて利き手の方を優先して計画する。」
… 建築士の資格をもってるということは、難関と言われる試験の問題に対して、ある基準をクリアーしていると認められたことを、いかに社会のなかで自覚できているかが問われているんだよ。…国交省が次々に発表する、建設関連法規の新設や改正は、そこで働く人々に対して、なにかそれ以上のメッセージを、やんわり伝えようとしているように思えてならない。

 帝国データバンクの「倒産速報」に占める直近の建設・不動産関連企業の半端ないことを、本当にしっているのだろうかと首をかしげる。「住宅かし担保履行法」と命名された、保険に関する新法の施行は来年十月。住宅に少しでも携わるものならば、この業界不況にいったい何をしているんだと、アナウンスする者は少なくないはずだが、不思議とメディアでは取り扱われない。

 この前のテレビ番組「情熱大陸」を見ていて僕が飽きなかったのは、出演していた同年代、いや僕より若い彼らが、少なからず僕を触発するだけの生き方をされていることに尽きる。

 自分勝手がいいとは思わないんだけどね、そう独り言をいいそうになりながら、ふと、この前に、ある銀座の寿司屋で国交省を指揮する現職議員と話したことを思い出した。私が「ゼネコンです」そう伝えると、こうアドバイスをもらった。
「ごめんね、迷惑かけて」
「まあ、つらいけど、がんばってな。」

四川、阪神、大震災

2008年05月17日 13時30分03秒 | Weblog
中国で、例にない大地震が発生した。
被害者は一千万人を超えるといわれている。
お隣さんなのに、ひとごと?
日本のメディアは、こう伝える。
「外国からは初めての緊急援助隊は、なんと日本でした!
日本人の犠牲者については、現在確認中です。」

「THE YELLOW MONKEY」というロックバンドがあった。
「JAM」という大ヒットした歌がある。
当時はオリコンで上位を賑わせた。
その歌詞の一部。
「外国で飛行機が墜ちました
 ニュースキャスターは嬉しそうに
「乗客に日本人はいませんでした」
「いませんでした」 「いませんでした」
 僕は何を思えばいいんだろう
 僕は何て言えばいいんだろう」
http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND9007/index.html

阪神大震災の時、当社は、以前建てた施主のもとへ、向かった。
朝、電車が止まっていたのでタクシーで向かった先輩。
川を渡るのに通る橋が通行止めで、迂回して向かった先輩。
「私は所長として、施工管理中の豊中の現場に向かいました。朝の朝礼に間に合ったのは、私と職人一人だけでした。電話はまったくつながらない状態。安全最優先で、外部足場から全て点検しました。足場の上でも、途中、何度か余震がありました。屋上から見えた風景は、異様な煙とにおいにまみれていました。」
先輩がテレビで被害の大きさに気付いたのは、昼過ぎだったという。
様々な対応の仕方があると思う。
当社の先輩方の個々の対応、是非アンケートをとって、聞きたいと思う。
大震災を経験した私は当時、中学三年生。
一瞬、「世界は終わった」と思った。
飛び起きた隣で、弟は布団に頭をかぶせ、泣いていた。

また当時、ある大手ゼネコンは、崩壊や半壊した家屋並びにオフィスビルの解体工事を無償でやってのけたと聞く。
さらに奥村組は、JR六甲道駅の復旧がクローズアップされ、「プロジェクトX」に特集された。
http://nevada.rokkomichi.com/view.php?dir=gokinjo/2004/1228
「普段、「建設反対」なんて垂れ幕に囲まれて工事しているんですが、
あの復旧工事の時初めて、
「ありがとう」という大きな看板の文字を目にした時、思わず涙がでちゃいました。」
担当所長はこう答えていた。
関東からも、ゼネコンはあの時、神戸に集結した。

「世の中から必要とされていないと感じた時に、切っちゃいました。」
昨日、メディアのインタビューを通して、自殺未遂し芸能活動を謹慎していた20歳のタレントはこう伝えていた。

必ず、誰かに、必要とされている。
こう自覚できたとき、とる行動は十分に有意義なものとなるに違いない。
四川大地震で、手抜き工事で崩壊した建物を施工したゼネコン担当者は、いま、どこで何をしているのだろうか。

取締役会、月と地球、オンリーワン

2008年05月13日 20時35分07秒 | Weblog
今日も大阪。
月に一度の役員会議です。
なんのために?
8F会議室。歴代の先祖社長が額縁におさまる。
そうだ!テレビ会談を提案しよう。
会議の質さえ落ちなければ、東京-大阪の移動にかかる経費削減の恩恵があるかと。
往復2.6×4×12=124.8、、、。
他の上場企業がそうであるように。

一億年前。地球の自転は現在の四倍だったという。
一日=24時間が、6時間?
起きたら二日後、「休みの日なにしてた?」「ねてたよ、一日中」
原因は月との引力によるものと学者はいう。

何が正しいかなんて、誰だって、わからない。
行動とは、決断の結果であるとするのならば、
強い組織を生み出すために、
どこに向かうかを揃える必要がある。
多数決であれ、全員の合意であれ、独裁的であれ。
理由は一つ。
会社は一つしかないのだから。

新幹線、手紙、使い回し

2008年05月11日 17時04分06秒 | Weblog
新幹線から、ブログを更新しようと思う。
私はこう見えて(?)、月に一回、必ず大阪に出張する。
当社の会議に出るためが主目的だが、関西のお客さんに会いにいったり、プライベートで友人と会ったり、両親や弟夫婦と食事する大事な時間となっているし、今後もそうしたいと思う。 窓側の席にて、ちょうど浜松を過ぎたころだろうか、ある手紙を書き終わった。
先日、私に元社員の方からお手紙を頂戴したのです。
祖父がまだ生前、会長でいたころより、大変お世話になっていた方でした。
特に、当社が併設するネパール領事館及びネパール関係の応対や、マスコミのインタビュー等の調整、頑固で寡黙な性格の祖父でしたから、気苦労あったかと思います。
いただいた手紙のなかに、こういう一節がありました。「~十八年間でしたが、今西組では結婚、出産と人生の大きな行事を迎えさせていただき楽しく過ごせました。~中略~最後になりましたが、良介さん 今西組のご発展をお祈りしております。 かしこ」。じーんとこみあげると同時に、ある種のプレッシャーをも感じました。なぜならこのかた、社内結婚されていて、旦那さんはもちろん、現役で当社で働かれているからです。
でもこうして、手紙をいただけるというのは、本当に、大変喜ばしいことです。これからも、おからだに留意されて、お元気でお過ごしください。とブログから申し上げます!

さて、「使い回し」が今流行っている。
もったいないと思う意識が最大の起因なのだろうが、数年にわたり自分の考えや価値観を「正しい」と思い込んでしまい、見直そうとしなかったことが、本当に根が深い問題。私も見直さなくては!
「明日を「使い回す」ような人生の過ごしかただけは、避けていかなくてはならない」と思いながら、新幹線から見える地方の田園風景に、老後の自分自身を重ねる。

目をつぶってまで味わおうとすること

2008年05月10日 20時03分27秒 | Weblog
クリームソースとトマトとハムが、出来立てのクロワッサンの生地のなかで、「俺が先だ」といわんばかりの行列をなす。
一口食べると、思わず目をつぶりたくなる。
これがまた、とんでもなく美味しい。

私が住む街にあるパン屋さん。
「出没!アド街ック天国」にも登場した。
目をつぶってまで味わいたい、そんなパンがここにはたくさんある。

先日、ヒバのにおいがする保育園の話をした。
においこそ見えないものだが、やはり「無」から「有形」をつくる仕事というものが、ゼネコン社員が誇れる醍醐味の一つである。
大成建設も、キャッチコピーとして「地図に残る仕事」と掲げている。
私の知っている工事現場の所長は、建物が完成したあと、必ず家族を連れて見にいくという。
「犯人は、必ず犯行現場に戻ってくる」というと意味が違うかも知れない。
所長の場合は、堂々と「戻ってくる」のだ。
近くに車を止め、家族を案内する。
建物まで歩き、立ち止まる。
家族はじっくりと建物を見つめる。
お父さんは、ふと目をつぶってしまう!
大変だった工事中の出来事が脳裏に浮かぶ。

私自身も、今でこそ現場を離れているのですが、延べ4現場の施工管理に携わってきました。
みなさん、現場というのは、本当に大変なんですよ。
尼崎の分譲マンションの現場では、真夜中に先輩と作業していて、あまりのつらさに、ヘルメットで、気付かれぬよう、涙を隠したこと、ありました。
でも、今となっては、忘れることのできない、いい「経験」となっています。
現在、なお、厳しい環境で、働かれる先輩には、一生頭が上がらないでしょう。


お子さんに、建物を説明する。
なにが大変だったのか。
どこを工夫したのか。
やれやれ、ようやく完成した!
何物にもかえがたい、安堵感。
充実感。
「あまり長居すると、変なところ気付かれるから、もう帰ろうや。」
照れ笑いするお父さんの後ろ姿に、普段ヘルメットで隠されている「仕事のプライド」が、お子さんにはきっと見えていることだろう。

最近「目をつぶって」まで、なにかを味わおうとしたことはありますか?
私、今日はパンでしたが、
いつか、誇りに思えるもののまえで、目をつぶれることを期待して。
さて、建築士の勉強に戻ります。ざんねん。

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