"FOR THE CUSTOMER"

創業120年の建設会社「今西組」の六代後継者が あなたの”いいね”を築く!

先輩、後輩、そして私

2008年11月07日 13時56分05秒 | Weblog
母校の小学校より「卒業生による文集を作成するので、「後輩へのメッセージ」を原稿にして執筆下さい」との依頼を頂戴しました。

締め切りをとうに過ぎたのですが、本日メールで担当の方に送りました。

まだ若輩の私にとって、後輩に何かを伝えるというのは非常に不慣れです。

いつも私が直面する社会では、あらゆる会合であっても先輩方に囲まれ、教えを乞う立場ですから、今回のような原稿を書いているうちに「妙にエラそうに書いてしまっているな」となんだか申し訳ない気持ちになってしまいました。

ただ当ブログに掲載することで、少しでも御意見や反響やご指導が受けられるのであれば、それは大変ありがたいことだと思い、以下に掲載することにしました。
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「後輩に送る言葉」

◇自分が夢中になれるものを、じっくりと探してください。

◇私の場合は「勉強」でした。

◇ただ、夢中で「勉強」していたために、「いったい何のために勉強しているのか」を考えたことがありませんでした。

◇私は最近になってようやく「何のために勉強するのか」の答えが見えてきました。

◇小学校の時には、受験に合格するという目的に対して、ただひたすら「点数をとる」ために勉強していました。

◇そのことが間違っていたとは思いません。

◇将来弁護士やお医者さんになりたいと思えば、やはり受験に合格しなければ実現は不可能です。そういう意味では「点数をとる」ことは非常に大事なことです。

◇ですが例えば「トヨタ」で働くためには、点数などはありませんので、自分の意見や考えをちゃんと伝えることができないと難しいと思われます。

◇何のために勉強するのか?それはただ「点数をとる」ためではなく、「自分なりの意見や考えを見つけられるようにする」ためなのです。

◇「これがやりたいんだ」という自分の意見、「熱意」といいかえた方がいいでしょう、熱意があれば、やりたいことが必ずできると思います。

◇友達の答えを写すのは、一見楽だと思いがちですが、あとで非常に困ることになるでしょう。

◇なぜなら、それではあなたに情熱がないからです。

◇魅力ある私の先輩は、みな情熱を肌に感じます。

◇情熱を維持するのは大人でも本当に大変なことですが、人間としての魅力を磨くことは、これからじっくり学ぶであろう「生きがい」に結びついていくことでしょう。

◇ぜひ私と一緒に、情熱をもやしつづけようではありませんか。

◇最後に、追手門小学校で良い先生や良い友達と会えたのは、まぎれもなく自分の親のおかげですから、親に感謝しつづけてください。
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----------------------------------------------------------以上が原稿です。

◆「自分が夢中になれるものを、じっくりと探してください。」

本当に夢中になれるものを探すことには、そのことで深く考え悩む姿勢が要求される。

何かに悩もうとしないで、漠然と、ただ「なんとなく」悩んでストレスを抱え込むのだったら、いっそのこと、何かに集中して悩んでしまえば、「なんとなく」悩まなくて済み、気が少しは楽になるのではないかと思われる。

私にも、そんな「なんとなく」悩んでいた、つらい学生時代の一ページの記憶がある。

ストレス社会。

情熱を維持するのは、大人でも、本当に、大変ですね。

親友O君の披露宴@リーガロイヤルホテル大阪

2008年11月04日 10時53分04秒 | Weblog
2008/11/03

私は忘れられない。
昨日、披露宴当日の朝、彼がホテルの同じ部屋のバスルームで、新郎スピーチの練習をしていた時の大きな声のことを。
その前の日、「俺の部屋に泊まっていいよ」といわれた。
披露宴が行われるリーガロイヤルホテル大阪。
19Fの「相当」グレードのいい部屋。
新婦とは別々の部屋に泊まることになっているのを、聞いたときには理解していた。
他の友人と街に出て遊んでいた私がホテルの部屋についたのは深夜三時。
いつも堂々として、根性の座る反面、デリカシーをちょっぴり知らない彼は、本番前の細かな心配もなく、ぐっすり寝ていたようだった。
その雰囲気たるや、私が寝られなかったほどに。
朝、七時半。
突然の出来事だった。
バスルームから、野獣とも思える雄叫びが聞こえた。
私はまだ満足のいく睡眠が得られていなかったが、その声に驚いて起きたのだ。
よく聞けば、最後の新郎のスピーチだった。
高校時代より彼を知っていて、そんな彼の「いい意味での」丁寧さを感じたことがなかった。
そんな彼の、突然の真摯な姿勢に、妙に朝から感動してしまった。
おそらく、すっぱだかで練習していたのだろう。
まさに全身の魂を込めた披露宴への思い。
そして新婦への一途な思い。
「じゃ、行ってくるわ。」
時間になると、いつものように、あっさり先に部屋を出てしまった。

そしてついに迎えた、披露宴の最後、新郎のスピーチ。
「・・・ありがとうございます!」
「・・・よろしくお願いします!」
大勢の前で話すことが苦手な彼。
彼が最大限感じていた緊張感のなかでの人生一度の本番。
いざ終わってみれば、150人を超える参加者よりの大喝采の拍手が会場を包んだ。
本番が本当に一番良いスピーチだったと知っているのは、もしかして私だけなのかも知れない。


異業種交流会@中野サンプラザ

2008年11月04日 10時48分42秒 | Weblog
2008/10/30

当社の大先輩の紹介で、三井系列のある企業主催の異業種交流会があった。
総勢200人、殆どが男性である。
まず第一部 講演会として、日本テレビ「ズームイン朝」でよく見る辛坊治郎氏が現れる。
一時間という長い講演にもかかわらず、非常に流暢で、かつ飽きさせない会場の雰囲気創りには圧巻するものがあった。
「阪神大震災以降につくられたカランは、物が上から倒れて蛇口から水が出っぱなしにならないように、レバーを上げると水が出る仕組みに変わったんですよ。」
「結局メディア論になっちゃいますが、視聴者に、信じさせたいことを伝えるのがメディアなんですよ。」
「真実を信じようとするよりも、自分が信じたいこと、思い込みたいことを信じようとするのが人間の仕組みなんだと思います」
「「旭山動物園」や「黒い麺棒」を開園・発明した方には本当に頭が下がります。
みなさん、常識をうちやぶることで、幸せをつかもうとしているのですから。」
この講演に主催者はいったいいくらお支払いしているのだろうと思いながら、一ページに埋まるほど書いたメモにふたたび目をむけ、そして気持ちを切り替えようと第二部の懇親会に向かった。

第二部、懇親会。
取引先や顧客にはあいさつしないと、同行した当社の役員に手を引っ張られ動き回る。
参加者の目的は、営業開拓に尽きる。
無論我々もそのつもりで気を入れている。
だが私のとった気持ちのスタンスは、そうとはならなかった。
先輩に「こちら、社長の長男、今西良介でございます」と紹介される。
彼にとってはそう言う方が紹介しやすいし、その後の会話に弾みがつくきっかけとなるからだ。
そのことはロジック的に理解しているので、私自身が本当はそう紹介されたくなくても、穏やかに対応することにしている。
「よろしくお願いします!」
「よろしくお願いします!」
たとえ担当者どうしで話があったとしても、そのことで互いの会社の営業方針が大きく変わることはないだろう。
経営者クラスがかなりの割合を占める交流会。
「互いの明日を共に考えましょう」という雰囲気は残念ながらない。
最初から、営業開拓目的ではなく、経営指導を仰ぐ目的で出会いを探しにゆけばよかったと、一経営陣としての儚さを感じつつ、中野商店街で山頭火のラーメンをビールを先輩にご馳走になり、家路に向かった。