珈琲もう一杯

3月6日、2010年Jリーグ開幕

日本-アメリカ 北京五輪女子準決勝(TV観戦)

2008-08-19 12:41:12 | サッカー
この試合の大枠での感想は、2つしかないと言っていいでしょう。日本は本当によくやった、と
アメリカは本当に強かった、の2つ。そう感じます。

日本女子代表は持てる力の全てを出して勇敢に戦ったと思います。あるいは、持てる力以上の
ものまでも出して。これはもう、誰しもが認めるところではないですか。そして、それでも、
女子サッカー界における世界のトップであるアメリカには届かなかったといわざるを得ない。
しかしそれは、日本がどうこうではなく、アメリカが本当に強いのだと思いますね。

前半開始から日本の動きのよさが目立ち、この間に取ってしまいたいなと思っていたところで
先制ゴールを奪うことができた。その後もアメリカが特にペースを上げたとも見えなかったですし、
このまま前半を終えられればと思っていたのですが。

終わってみれば、アメリカの冷静な試合運びだったと言うべきなのでしょうか。40分過ぎから
2ゴールをあげ、リードを奪って前半を終える。40分までの内容は日本にとって十分なもの
だったのに、気づいてみれば1-2となっていた。アメリカのしたたかさというべきでしょう。

後半は明らかにアメリカが前からのプレッシャーを強め、日本を押し込んでいく。宮間が
自陣ゴール前付近まで戻ってディフェンスの対応に追われる場面が目につきましたが、
ああなっては厳しいですわね。まあ、正当な結果だと受け入れなければならないでしょう。

またアメリカのゴールは全て、練習や情報共有の成果が出たゴールだったんですよね。1点目は
サイドからのクロスに対しニアに2人飛び込んで池田や他の日本DFを引き付けておいて、
そのウラにきちんと3人目が入り込みゴール前でフリーの状況を作っている。2,3,4点目は
いずれも福元に高さがないことを見越し、ハイボールへの対応が難しいだろうと意識した上で、
その難しい部分にきちんと蹴り込んでいる。偶然そこにボールが行った、なんてものではなく、
狙ってそこにボールを送り込んでいるんですね。情報をきちんと整理し、その情報を的確に
活用できるだけの技術も備えている。さすがはアメリカだと感じましたよ。まあ、2点目の
あの見事なシュートが決まったことには偶然の部分もあるのかもしれませんが(笑)、
あの部分を狙うということはきちんと意図していた上でのプレーでしょう。

この試合を見て感じたのですが、女子の世界においてはアメリカこそが「フットボール・
ネーション」なのでしょうね。選手の技術やチームとしての試合の進め方といった部分はもちろん、
アスリートとして運動能力の高い選手がサッカーを選ぶだけの位置にあるといった部分でも。
日本においても運動能力の高い選手がかなりサッカーを選んでくれつつあるとは思うのですが、
まだ女子の花形スポーツとまでは言えないのでは。一番はやはりバレーボールでしょう。
彼女たちなでしこの頑張りが、女子サッカーに多くの視線を向けてもらう効果は間違いなく
出ていますが、それが本当の意味でプレーの現場に還元され、それこそアメリカと互角に
戦えるようになるには、もう少し長期的な視点、それこそ10年15年といったスパンで
捉える必要があるのかもしれません。

ただそれでも、彼女たちの頑張りが最高の賞賛を贈るべきものであることは間違いない。
昨日の試合でも、完全に勝敗が見えてしまったロスタイムにあれだけの頑張りを見せて
アメリカから正当なゴールを奪ってしまうのだし。このロスタイムのゴールは、私たちの戦いは
まだ終わっていないという彼女たちの明確な意思表示でしょう。3位決定戦のドイツ戦も、
決して楽な試合にはならないでしょうが、応援してよかったと思える試合は見せてくれるはず。
もちろん、メダルを取れれば最高ですけどね。

PS-池田(旧姓磯崎)のプレーなどについて触れた2年前のエントリーをリンクしておきます。
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