万葉弁当(復刻版) 850円
万葉軒(閉店) 千葉市中央区要町3-6
千葉駅の駅弁といえば、とんかつ弁当や菜の花弁当など、独特の郷愁あふれる弁当を販売している万葉軒です。
その本社は椿森陸橋の交差点の角にあって、駅弁を買うだけでなく店内でいただくことができ、店内でいただく場合には、味噌汁とお茶がセルフサービスでついてくるのです。
販売コーナーに各種並んでいた弁当のなかから、ひときわ味わいのある掛け紙をまとった復刻版の万葉弁当を選んでみました。
掛け紙には、いい加減なデザインの特急さざなみと、復元工事前の赤レンガの東京駅が描かれていて、
時代背景としては、総武地下線東京駅に発着する特急が運行を開始した昭和47年頃と考えられます。
経木の器の半分を占めるごはんの上には、千葉を象徴する小ぶりな焼蛤の串が1本乗っているほか、
赤いウインナーや、揚げ物という、いかにも昭和40年代らしい少し洋風だけど、なんだか地味なおかずが泣かせます。
ちなみに、昭和47年の時刻表をひもとくと、千葉駅の駅弁は、やきはま弁当200円、トンカツ弁当150円、菜の花弁当150円、そして万葉弁当は300円でした。
まだ8番線までしかなく、黄色い総武線と、赤と白と、ときどき銀色のディーゼルカーが走っていた当時の千葉駅の様子を懐かしく思い出します。