ただ生きるのではなく、よく生きる

自然の法則をとらえ、善(よ)く生きるために役に立つ情報を探して考えてみる

金子みすずのやさしさ

2016-03-24 17:59:09 | 日記
  


  雀のかあさん


  子供が
  子雀
  つかまえた。

  その子の
  かあさん笑ってた。

  雀の
  かあさん
  それみてた。

  お屋根で
  鳴かずに
  それみてた。




  こだまでしょうか

  
  「遊ぼう」っていうと
  「遊ばない」っていう。

  「馬鹿」っていうと
  「馬鹿」っていう。

  「もう遊ばない」っていうと
  「遊ばない」っていう。

  そうして、あとで
  さみしくなって、

  「ごめんね」っていうと
  「ごめんね」っていう。

  こだまでしょうか、
  いいえ誰でも。




この二編覚えていますか。これは、2011年の東日本大震災、津波が起こったとき、
テレビの放送で新しい情報が出てくるまでの間に、広告機構が流していた詩です。
私は、このとき、初めて、金子みすずさんの存在に気づきました。
なんで、このとき、広告機構がこれを流していたのか、その理由は、わかりませんが。
非常時のときに流すものとして用意していたものと思われます。
それは、ともかく、彼女の繊細な感性に大変感動しました。その後、『金子みすず 童揺集』
(ハルキ文庫 角川春樹事務所刊)を手に入れました。
テレビでも生涯を描いたものが放映されたこともありました。最後は、かわいそうな形で
亡くなっています。
人間のエゴというか、宇宙の一部という意識も弱く、身を供して他のものを生かしている
植物、動物などに気づかない、大自然の法則を無視している人とは、まったく違い、繊細な、
暖かい心で生きとし生けるものに目を向けていると切に感じています。なにが大切なのかが
わかっていた方です。

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