どうもCHAKE-BUDDHA-CHAKE,正月BOKEのpsy-pubです。時間は進む,されど仕事は進まず,もうほんとダメダメの正月ボケっぷりなんですが,胃もね,疲れてますよ。年末年始の暴飲暴食,食べる前に飲む,なんて,じっさい邦衛は良いこと言うよね。
まあでも,正月ボケなんていうと,聞こえはいいけど(いいか?),実は年末,いやさ12月入ったくらいからボケてたんだなあと思うんですが,これ昨年中に読んどくべきでした,そしてAWARDに選出すべきだったかもしれないと思うことしきり,というか悔しくて歯軋り,そんな本が出てたんですよね。
これですね。まあ正月明けてからこっち,よいよい気分で某巨大書店に赴いたりもしたのですが,へえ,こんな本が出てたのかアなんて軽く手にとったが最後,ギュウッ,ですよ。アイテテ,アイテテ,これ以上はここでは読めない,とりあえず買って帰ろうとなったわけですな。
なお,樽味先生のプロフィールはこちらです(星和書店HPより引用)。
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樽味 伸(たるみ しん)
昭和46年11月8日香川県高松市生まれ。平成9年九州大学医学部卒業。
国立病院機構九州医療センター,九州大学病院精神神経科にて研修医勤務の後,大分市帆秋病院勤務。のち,平成13年4月九州大学大学院医学研究院精神病態医学教室の研究生として,平成15年4月同大学院生として精神病理の研究に励む。平成17年7月10日,33歳の若さにて逝去。
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珍しく,目次も引用してみます(星和書店HPより引用)。
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■目次
樽味伸先生とディスチミア親和型:序に代えて 神庭重信
治療的・精神療法的論考
神田橋症例検討会
慢性期の病者の「素の時間」
〈生きる意味〉と身体性,行為,文脈―ある「ひきこもり」症例から―
臨床の記述と「義」について
統合失調症者への支持,に関する素描
社会的・文化的・診断的論考
「水俣病」における,いわゆる「医学的」病像論に対する一私見(疾病概念と倫理性について)
「物語」と「逸脱」そして「共犯の時間」〈いわゆる“神経症圏”における〉
「対人恐怖症」概念の変容と文化拘束性に関する一考察―社会恐怖(社会不安障害)との比較において―
受療者の〈物語〉と,治療者の〈診断行為〉―「外傷後ストレス障害」を呈した症例から―
対人不安と治療文化
うつ病の社会文化的試論―とくに「ディスチミア親和型うつ病」について―
現代社会が生む“ディスチミア親和型”
トランスおよび憑依障害
書評
「寛解期後期」について
書評:『他者の現象学―哲学と精神医学の臨界―』
座談会:私を変えたこの一冊
生物学的論文(共著)
強迫性障害の現実生活におけるストレス状況―retrospective case note study ―
脳と環境の相互作用
環境が脳の発達に与える影響
社会不安障害と抑うつ状態の併存にfluvoxamine が有効であった1例―臨床的関与を中心に―
社会不安障害の診断と治療
英語論文
Stress Situations of Daily Living in Patients with Obsessive -
Compulsive Disorder :A Retrospective Case Note Study
Taijin Kyofusho in University Students :Patterns of Fear and Predispositions to the Offensive Variant
解説 江口重幸
編集を終えて 松尾信一郎
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惜しまれるご逝去だったということを差し引いても,「世界が変わるかも……」という予感を感ぜずにはいられません。もちろん,あまりに早過ぎる死であるため,成熟した論のまとまりがあるわけではありませんが(当たり前ですが),通奏低音としての,あとがきの松尾先生いわくの「怒り」が各論を際立たせている,という感じです。いわゆる若書きというレベルを超えたオリジナリティの煌めきがあります。
世界は着々と,水面下で,動いているんだなと思います。それを知ることができるのは実は稀なる僥倖ということでしょうか。
なお,こちらにも
書かれて(?)おります。ご存知の日本語臨床研究会(第九回)の記録ですね。
遅ればせながら,謹んで,ご冥福をお祈りいたします。
まあでも,正月ボケなんていうと,聞こえはいいけど(いいか?),実は年末,いやさ12月入ったくらいからボケてたんだなあと思うんですが,これ昨年中に読んどくべきでした,そしてAWARDに選出すべきだったかもしれないと思うことしきり,というか悔しくて歯軋り,そんな本が出てたんですよね。
臨床の記述と「義」―樽味伸論文集樽味 伸 星和書店 2006-11売り上げランキング : 44954Amazonで詳しく見る by G-Tools |
これですね。まあ正月明けてからこっち,よいよい気分で某巨大書店に赴いたりもしたのですが,へえ,こんな本が出てたのかアなんて軽く手にとったが最後,ギュウッ,ですよ。アイテテ,アイテテ,これ以上はここでは読めない,とりあえず買って帰ろうとなったわけですな。
なお,樽味先生のプロフィールはこちらです(星和書店HPより引用)。
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樽味 伸(たるみ しん)
昭和46年11月8日香川県高松市生まれ。平成9年九州大学医学部卒業。
国立病院機構九州医療センター,九州大学病院精神神経科にて研修医勤務の後,大分市帆秋病院勤務。のち,平成13年4月九州大学大学院医学研究院精神病態医学教室の研究生として,平成15年4月同大学院生として精神病理の研究に励む。平成17年7月10日,33歳の若さにて逝去。
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珍しく,目次も引用してみます(星和書店HPより引用)。
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■目次
樽味伸先生とディスチミア親和型:序に代えて 神庭重信
治療的・精神療法的論考
神田橋症例検討会
慢性期の病者の「素の時間」
〈生きる意味〉と身体性,行為,文脈―ある「ひきこもり」症例から―
臨床の記述と「義」について
統合失調症者への支持,に関する素描
社会的・文化的・診断的論考
「水俣病」における,いわゆる「医学的」病像論に対する一私見(疾病概念と倫理性について)
「物語」と「逸脱」そして「共犯の時間」〈いわゆる“神経症圏”における〉
「対人恐怖症」概念の変容と文化拘束性に関する一考察―社会恐怖(社会不安障害)との比較において―
受療者の〈物語〉と,治療者の〈診断行為〉―「外傷後ストレス障害」を呈した症例から―
対人不安と治療文化
うつ病の社会文化的試論―とくに「ディスチミア親和型うつ病」について―
現代社会が生む“ディスチミア親和型”
トランスおよび憑依障害
書評
「寛解期後期」について
書評:『他者の現象学―哲学と精神医学の臨界―』
座談会:私を変えたこの一冊
生物学的論文(共著)
強迫性障害の現実生活におけるストレス状況―retrospective case note study ―
脳と環境の相互作用
環境が脳の発達に与える影響
社会不安障害と抑うつ状態の併存にfluvoxamine が有効であった1例―臨床的関与を中心に―
社会不安障害の診断と治療
英語論文
Stress Situations of Daily Living in Patients with Obsessive -
Compulsive Disorder :A Retrospective Case Note Study
Taijin Kyofusho in University Students :Patterns of Fear and Predispositions to the Offensive Variant
解説 江口重幸
編集を終えて 松尾信一郎
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惜しまれるご逝去だったということを差し引いても,「世界が変わるかも……」という予感を感ぜずにはいられません。もちろん,あまりに早過ぎる死であるため,成熟した論のまとまりがあるわけではありませんが(当たり前ですが),通奏低音としての,あとがきの松尾先生いわくの「怒り」が各論を際立たせている,という感じです。いわゆる若書きというレベルを超えたオリジナリティの煌めきがあります。
世界は着々と,水面下で,動いているんだなと思います。それを知ることができるのは実は稀なる僥倖ということでしょうか。
なお,こちらにも
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書かれて(?)おります。ご存知の日本語臨床研究会(第九回)の記録ですね。
遅ればせながら,謹んで,ご冥福をお祈りいたします。
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