心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

ここをこそコミュニティ心理学の視点で捉えてほしい気がするようなしないような

2007-09-20 10:48:16 | 精神医学・精神病理学
ハイハイドモドモ,psy-pubチャンでござーます。今日は軽めに。


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ま,それで,どうもこうもエントリのタイトルどおりなんですけどね,コミュニティ心理学が社会への介入を目指すのならば,それは日本でいえばひとつにはここでしょう,と思うわけですね。

それはさておいても,nature nurture problemなんて一口にいいますけど,natureがnurtureを規定し,またnurtureの連鎖・伝達がnatureを規定する,そんなの生活の中じゃあ当たり前,それこそがcommunityあるいはsocietyなわけで,文化普遍的だとか文化特異的だとか,それ以前の問題としてね,人は生活しながら生きとるわけですからね! 閑話休題。


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社会がウンヌンという時の,漠然としたイメージでなく,日々の生活の舞台としてのコミュニティなり社会なりというものが,個別の事態にどう関与するのか,見極めるは困難だと思うのですが,しかし,なんであれコミュニティなり社会なりが生活の舞台であるならば,それは生活に影響をもつわけですよね(すごいトートロジー)。

しかし,逆説的に,臨床における普遍性,というのもまた存在するわけで,特有の,とか,固有の,とかそういうものを通して見えてくる普遍性,確かにあると思います。ひとりの人が属するコミュニティはひとつではありえないですしね。

結局,ある特定のコミュニティについてウンヌン,というのも,もちろん個別の事態においては重要だと思いますが,精神医学や臨床心理学が,なんであれコミュニティあるいは社会に介入すること自体をどう考えるか,というところがキモのような気もし,それは類書の少なさを見ても,やっぱりそう思わざるをえないですね。


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