真ん中の土の部分、掘られた跡がわかるでしょうか?盗掘跡と思われます。
実は赤岳への登山道のすぐ脇に、気がついたのは何年前だろう?白いハクサンチドリがありました。
本当に道のすぐ脇なので、存在をご存じの登山者も多かったと思います。毎年咲くのを楽しみにしていたのも、私だけではないでしょう。
それがなくなっていました。
7/28の下山時にはあり、30日に登る時この状態(写真)、ショックです。
あとでパトロールの方に確認したところ、29日の午後には無かったそうです。
こんな目立つ場所のモノを盗るなんて、一般登山者の出来心とも思えるし、掘られた跡のキレイさを見ると道具を使ったようにも思えるし、真偽のほどはわかりませんが、いずれにせよ、なんと心ない所業でしょう。なんて身勝手な人でしょう。怒りより、情けなさと、悲しさと、ガッカリと。
私達はこれを、どうしたら守れたのでしょう?どうしていたら良かったのでしょう?パトロールの方のつぶやきが、心に残りました。
こういったアルビノ(白化)の個体が、学術的に貴重なのかどうか?はわかりませんが、明らかに数は少ないので、希少価値はあるのでしょう。
価値があるものも、そうでないものも、例えば落ち葉・落ち枝・石に至るまで、国立公園内のものは全て持ち帰りは禁止です。
私は状況を伝える事に手一杯で、ルールとして守っていただきたい事を伝えるのを怠っていました。
登山道は外れないで下さい。
植物に座ったり、荷物を置いたり、踏みつけたりしないで下さい。
ストック(杖)ご利用の方、植物帯保護の為、先端にゴムキャップの装着をお願いします。
ゴミは持ち帰って下さい。
公園内のものは持ち出さないで下さい。
結局はどんな小さなことも真摯に受けとめ、皆さん一人一人の、心に深く刻んでいただき、守っていただくしかないのです。