声楽家PRIMULAさんの音楽雑談

演奏会の報告・お知らせなどを主に掲載していきます。日々の音楽観なども加えていきたいと思います。

サンバ先生

2014-12-22 21:03:30 | フランス歌曲研究会

フランス歌曲研究会の今年最後の例会は

鎌倉芸術館にて行われました。

ちょっとお休みしていらした三林先生が久しぶりのご登場でした。

「言い残しておきたいこと」とおっしゃていらっしゃいましたが、

もう何回か・・・・あるといいなあ~

と思ったりしています。

フランス語はとてもきれいな言葉なのですが、

日本では“難しい”と思われていてなかなか歌ってくださる方がいません。

え?そうなの?

と私はいつも思うのですが、

いないらしいんです。

個人的には“じゃ、ドイツ語は簡単なのか?”

と聞いてみたくなります。

だって、ドイツ語のほうが難しいと思うもん

実際口が回らないのはドイツ語のほうですから。。。。

さて、それで・・・・・

先生の言いたかったことは何か?

って言うとですね~

ま、やはり言葉をよく勉強してくださいね~。

声も年を取ると筋力が衰えますから、よく訓練してくださいねえ~。

やはり日本人なんだから、日本の歌もよく勉強してくださいねえ~。

というものでした。

当たり前と言えば当たり前ですが、

その当たり前のことを続けていくことがまた大変なんですね。、、

地道に基礎練習なんてつまんないでしょ?

でも本当はこれが一番効くんです。

さて、みなさ~ん!練習しましょうか?

 

 


小林先生

2014-09-22 19:59:50 | フランス歌曲研究会

フランス歌曲っていうものはやはり特徴的なものです。

イタリアの歌曲っていうか、五線譜っていうものがそもそもイタリア語を基準として出来上がっていますから、

各国の歌曲はなんとか五線譜に収まるように自国の言語の詩をあてはめなければなりません。

そんな中で代々工夫を重ねて今日私たちがお目にかかることのできる楽譜群が存在するわけです。

ドイツ語は幸い強弱で成り立っていますので、リズムと結びつきやすい

それでドイツ歌曲にははっきりとしたリズムがいつもぴったりくっついています。

 

それに対してフランス語は言葉が音楽的なので、当然それを生かすべく

曲が作られています。

それだけに、読み

つまり意味もニュアンスも何もかもはっきりと掴めてから歌わないと。。。。。

小林先生のようなフランス詩の大家にはすぐばれてしまします。

というわけで昨日のフランス歌曲研究会では、大変に貴重なお話も伺えましたが、

我々の不勉強も露呈してしまったというわけです。

ま、意味もニュアンスもわかったとしても、

それをどう表現に変換するか?

っていう専門的テクニックが必要なんだけどね・・・・

 

本当はそのことが才能なんじゃないか?

と思う今日この頃です。

で、その才能がある人、神様に許されている人だけが

仕事として歌えばいいんじゃないか?・・・・と。

ずっと若い頃からそう思ってきました。

なかなか、口にすることができないんだけどね

だって「自分はできるはず」

って思いこんでいる人が多いんだもの・・・・。

本当にできるのか?また、できていたのか?

考えてみる必要がありますよね?

また、「え~だって勉強すれば~」って頑張っている人。

いや、勉強したって身につくもんじゃありません。

解説とか分析とかは教えていただけますが、

それを具体的に音に変換する能力は

教えられてできるようになるものではありません。

それに、そういう力を持っている生徒を引っ張り上げていく。

そんな度胸のある先生は残念ながら、居ません。

確実につぶされます。

逃げないと。。。。。

 


フランス歌曲の核心

2014-08-04 19:54:12 | フランス歌曲研究会
昨日は二期会のフランス歌曲研究会の例会でした。

今回初めて国立の秋山先生のご登場でした。

ショーソンとデュパルクがテーマ。

リサイタル直後で疲れていたので

聴講に回りました。

どんな感じなのかな?

と思っていましたが、心配はすぐに吹き飛び、

楽しく過ごすことができました。

先生の優先順位は、歌う方が最大限に自分を、

自分の気持ちを最大限に膨らませて表現できること。

その先に発音とか、発声の問題とかがあるのだと、いうお話でした。

そして、フランス歌曲には、政治も経済も、関係ない。

道徳さえも必要ない。ただ、“愛する心”を表現できれば良い。

というお話があり、とても心に残りました。


そうか・・・その辺がドイツ歌曲とは違うんだな・・・・と

ドイツ歌曲はとかく、深く innigな方向へ入っていくことが求められます。

人間の内面、そしてその奥へ・・・

それは、喜びとか悲しみとか、孤独とか、そういった表面的な心情を超えた、

深い深い森の奥、光の差し込まないところ。。。。


それぞれを表現するのに、どういうやり方があるか?

どちらがより効果的か?

その時々で少しずつ変わってくる。当然変更する。

そんな感じで進んでいけばいいのだ。

ということもよくわかりました。

とかく日本で勉強すると、正しい形があってそれにハマらないと。

という気持ちになってしまいます。

正しさというものは、Standpunkt によって変わるもの。

見る方向が違えば、見える景色も変わるもの。

結局、発声の問題ってそんなもんなんだ。

ということだと再認識いたしました。

ただ、のど声で歌ったら、すぐ壊れてしまうということも

現実ですから、皆様ご注意くださいね。





フォーレコンサート終了

2014-06-02 12:27:59 | フランス歌曲研究会
フランス歌曲研究会のサロンコンサート

「フォーレ歌曲の愉しみ」が昨日無事に終了いたしました。

猛暑の中お越しいただきましたお客様

また、ご協力いただきました、会員の皆様

本当にありがとうございました。

この場をお借りして御礼申し上げます


さて、la bonne chanson ですが・・・

思わず良いものを発見いたしました。

熊本大学のサイトに大熊薫先生のお書きになった、

la bonne chansonについての論文を発見し、

読んでみて大変に参考になりました。

なんで演奏のために論文なんて。

と思うかもしれませんが、パッと見ただけではわからないことがたくさんある

そういう曲集なのです。

なぜ、「雅な宴」などで、スタイルを確立したヴェルレーヌが、

そのような詩集を出したのか?

なせ、フォーレがまたそれを選んで作曲したのか?

そして、なぜ難解な和声の連続になっていくのか?

その辺が見事に解決、理解でき・・・・

あ~今回取り上げてみてよかったな・・・。

と思ったのでした。

la bonne chanson を歌ってみたい方、

また、歌ったけど・・・・謎だらけ・・・。

という方、こういったアプローチもまた有効だということを参考になさってみてください。

では、また。。。。

ドイツ歌曲に戻りますか・・・・




il って誰?

2014-02-16 16:12:16 | フランス歌曲研究会
二週連続の大雪のため、土曜日は開店休業寸前となり。

なんと迷惑なことか・・・・

と。。。。けだるい日曜日・・・・

あれ?今日は私の誕生日じゃないだろうか・・・・・

ここ数年は、こうして静かに、自分の誕生日を楽しんでいる私です。

さて、そんな大雪のため昨日のフラ研例会は延期となりました。

とても興味あふれる企画でしたので、ぜひ別の日に実現されることを望みます。

今回は、小林先生に再度ご登場いただいて、日ごろ疑問に感じていることを解決していただこうという企画。

ま、永遠に解決されない問題もあるのですが、先生なりの解釈を伺うのはとても楽しみでした。

フランス歌曲の中には、「この人だれ?」っていう方が何人か登場します。

ヴェネチアの5つの歌の、「クリメーヌ」だったり、

イヴの歌の、「IL」だったり。


科学的な研究から、人類のミトコンドリア・イヴは20万年くらい前にできたらしいと言われています。

そして、Y染色体は・・・・5万年くらい前?らしいと・・・・

とても不思議な、計算の合わないお話です。

でも、フォーレの「イヴの歌」には確かに、アダムは存在しないのですし、

ある日、神が世界を作られ、イヴに向かって、「目覚めよ」といって・・・

じゃ、この途中にある「IL」は神様とみるのか?ただの三人称の代名詞とみるのか?

ほかにも先生のご意見をいただけたら、今後の糧になるかも?

と思って

「イヴの歌」第4曲、第6曲

ま、雪のため仕切り直しとなったので、この先の展開は当分お預けとなりました。



ガブリエル・フォーレ

2014-02-03 17:53:29 | フランス歌曲研究会
二期会のフランス歌曲研究会では、

少ない人数の会員でサロンコンサートを開催しています。

今のところ、年に2回くらい

次回は第4回 6月1日(日)

渋谷の小さな(まだ見に行ってないが)サロンで行われます。

テーマは「ガブリエル・フォーレ」

日本語では「フォーレ」と真中が伸びますが、

フランス語に近くカタカナで書くと、「フォレエ」

となります。

つまり、語尾にストレスがくる読み方。

いつでも日本語にすると、ちょっとイントネーションが違ってしまうのですが、

ま、そこが日本語の特色ですから。。。。


やっと、「La bonne chason」でもやってみるか?

という気持ちになったので、

いや、特に不遜で、高飛車に構えているわけではなく、

この曲集は本当に大変なのです。

そもそもどっちかというと、男性向き?

と思われる音域だし、曲の勢いもそうだし・・・・

そんなこんなで、本当にやっと全曲自分で作ってみる気持ちになったので、

今回は参加させていただくことにいたしました。


で、只今、事務的な仕込に励んでおります

これが結構大変で

週末、仕事が休みになったのをよいことに、せっせと片付け

(忙しいときにはとても無理ですから・・・・

なんとか見通しが立ってきました。

出演者にそれぞれ仕事の分担をお願いすれば、なんとか身軽になれそうな気がします。

というわけで、リサイタル準備と、フォーレの準備と

どこまで体力持つか?

ってか無駄な動きしないように気を使いつつ

進めていきたいと思っています。

Bergerette

2013-06-09 21:10:43 | フランス歌曲研究会
先日と同じタイトルですが、

横文字で書いてみました。

15世紀ころに完成していた詩の形式で、

Bergerとは羊飼いのこと。

つまり、羊飼いとその娘たちとの牧歌的な素朴な愛の歌の数々。

有節形式で、脚韻もあり、今のシャンソンのようにcoupletがついています。

このcoupletがついているのがフランスの歌の特徴かな?

ブラームスのドイツ民謡なんかにはあまりない形式ですね。

このころBergeretteは復活祭の日に踊られたということです。


それが、17世紀の中ごろになると、宮廷の雅な人々の間で、

田舎ごっこ(本物の田舎の建物や風景を屋敷の敷地内に再現し、その中で生活したり、歌や踊りを楽しんだりする。)

が流行って、そんな中から楽譜が編纂され今日に残っている。

というわけだそうです。


急に二期会フランス歌曲研究会も熱心になり

みなさんネットで調べてらっしゃって・・・・・

すぐにいろいろなことがわかるのがこのインターネット社会のよい点だと思います。

しかし、有節形式の歌は

それぞれの場面を歌い分けないといけないので、難曲より難しい

というのが評判

でも、いま書いたようなことがわかるとかなり前向きに取り組めていい感じですね


深刻にならずに演奏者も、聴くほうも気軽に楽しめる有節形式に曲はは良いものだと思います。

というわけで楽しい6月例会でした。

7月は「フォーレのヴェルレーヌ歌曲」だそうです。

ん~la bonne chansonだな・・・







ベルジュレット

2013-05-25 16:37:33 | フランス歌曲研究会
ベルジュレット

多声部からなる世俗歌曲が衰退し、リュートや、スピネット(小さい鍵盤楽器)

などの伴奏で、独唱の有節歌曲が作られるよになり、少しずつ現代に近づいてきます。

6月例会は、有節歌曲を歌おう!

という企画で行われるようです。

もちろんこのベルジュレット、もありです

今回はペルゴレージの作品を2曲ばかり練習しています。

何回も同じメロディを歌う、有節歌曲は歌う人にとっては大変困難なもの

できれば、無視して通り過ぎたいくらい。

だって・・・・ich kann nicht auswendiglernen.

でも、運よく見ないで歌えるようになり、ノリノリで歌えると、

聴いてくださってる方々の反応も好いし

歌っていて楽しい

あ~なんとか、その・・・・運のいい感じにたどり着けないか?

と、何回も思うこと・・・・・。いや、本当に何回目だっけか?

だんだんに、歌っていて楽しい感じにはなってきていますが、

登山のように、途中は険しい山道です。

ん~まだ、頂上までは時間かかるな・・・・

ダルトン・ボールドウィン

2012-11-25 18:24:58 | フランス歌曲研究会
二期会フランス歌曲研究会の11月例会は、

ダルトン・ボールドウィンさんをお招きしての公開講座。

去年はあまり見本を見せてくださらなかったのですが、

今年は、かなり弾いていただいて・・・・

ピアニストさんたちはさぞ参考になったに違いない。

私がいつもピアニストさんに思うことは、「和音を立体的に弾くこと。

これにあまりみなさん興味がないらしい。」ということ

フランス歌曲だって、機能和声でできていて、

それがまさに機能しているからこそ。厚みが出て、詩の内容を充実させているのです。

その辺を探ってみようという試みをもっとしてほしいなあ~

そうすれば、歌手はもっと楽になるのに・・・・


と常々思っていますが、

そういった点は、本当に絶妙

さすがは世界の名演奏家

とても良い講座だったと思います。

ドビュッシーの午後

2012-11-17 23:33:28 | フランス歌曲研究会
二期会フランス歌曲研究会では、サロンコンサートを年に数回のペースで行っていくこととなり、

その第一回目として、「ドビュッシーの午後」が明日、日仏文化協会の汐留ホールにて開催されます。

私は、来週行われる別のコンサートのため、今回はお手伝いにて馳せ参じます。

明日は、歌曲の演奏のほかに詩やドビュッシーの手紙の朗読などもあり、

耳からだけでなく、全身で感じていただけるような構成になっているようです。

お手伝いさんのためにも!と、タイムテーブルなども送っていただき、

拝見するや、その意気込みを感じている次第

きっと良い演奏会になると期待しています。


さて、24日のWagnerとフランス歌曲のコンサート準備もいよいよ佳境を迎え、

20日のセリグ先生のレッスン&通し稽古に向け、もうひと踏ん張り

といったところです。


最後の追い込みの練習はいつも、録音と一緒、

ミスなく演奏できるよう、細部まで覚えておきたいのです。

さあ~

練習

もうちょっとだ