声楽家PRIMULAさんの音楽雑談

演奏会の報告・お知らせなどを主に掲載していきます。日々の音楽観なども加えていきたいと思います。

音楽の才能

2014-08-25 10:15:03 | 日々の発見
少し涼しくなりました。

やはり、涼しくなるとやる気は出てくるもので・・・

そういえば、昨日 山田和樹さんとスイスロマンド管弦楽団の演奏会の模様を

TVにて拝見しました。

周りを見渡すとクラシックには若い方は興味ないのか?

と思っていましたが

そうでもないんだということに気づく良い機会となりました。


普段よりも、詳しく解説されていて、練習風景とか、指揮者だけでなく団員の方へのインタビュー

なども組み込まれていて、とても楽しく拝見しました。

興味深かったのは、彼の指揮する姿がエレガントで上品だという評判が高かったこと。

確かに本番中も、上半身の使い方は一般にお見かけする指揮者とはちょっと違いましたね

だから、その姿を見ているとどのように演奏すればよいか?

すぐにわかるのだそうです。

(なるほどねえ~

そしてその指示がまことに的を得たものであり、共感できるものであるからこそ、

名門オーケストラの方々が良い演奏で答えてくださるのだと、思います。


熾烈な競争の業界ですので、本当は、かなり大変なはず。

と思いますが、そんなことは少しも表に出さず。。。。

答えてらっしゃいました。

えらいなあ~


某ラジオ番組で、某経済学者の方も話しておられましたが、

文系では(最近では理系でもそうらしいが)派閥、学閥があって

主流派に属していないと何をやっても日の目を見ることがないのです。

科学でも音楽でも、日の目を見ることが大切なのではないのですが、

ほぼ全員、日の目を見ることを目標にやっておられるようです。


音楽なんて、良い演奏して、聴いて

あ~良かったねえ~

でいいじゃ、ないですか?

本当に良い演奏をすることをただ素直に喜んでいられる。

そんな環境に身を置きたい。

と常々思っているのですが・・・・





暑さの中で

2014-08-20 13:23:58 | 日々の発見
暑い日が続いています。

お盆のお休みもあって、様々な方にお会いできました。

そして先日のリサイタルについて

様々なご意見を伺いました。

今回はテーマが難しく、音だけで感じていただくのは無理と思ったので、

演奏曲を名曲にして、お話でテーマに沿った流れをご紹介してみました。

ちょっと知っている方にとってはわかりやすかったようですが、

やはり、日本語の歌のが・・・・・

というご感想のようでした。

え~ だって、「ドイツ歌曲の歩み」っていうテーマだって言ったでしょ?

というわけで、いつものような状態になっているのでありました。

やれやれ・・・・

もう少しピアニストが上等な演奏をしてくだされば

もっと、もっと、聴きやすく、言葉がわからなくても理解できる。

感動できる演奏になった、と思うのですが・・・・・・

それにしても~

と思っています。

どこの国の言葉でも、言葉というものにはやはり魂が宿っているのだと思います。

だから、放っておくと一人歩きをしてしまうこともしばしば。。。。

そのうちに尾ひれが自然とついてきたりして・・・・・。

でも、そこに音楽が付くと、不思議と尾ひれは付きません。

その詩、言葉の意味するところがはっきりと伝わるようになり、

それが歌の極意なのだと思っているのですが、

なかなか完全に伝わるように演奏することは至難の業です。

意味の理解できる母国語であったとしても。です。

なんとかそこを目指して、日々努力しているのですが、

様々な事情でほんの一、二回しか実現できていません。

なんとかならないものかな~

と暑い中 秋のコンサートの練習をば・・・・

今度は二重唱が幾つかあるので今からとても楽しみです。

また、中身の濃い演奏になるといいなあ~

と思いながら

お互いに暑さに負けずに


フランス歌曲の核心

2014-08-04 19:54:12 | フランス歌曲研究会
昨日は二期会のフランス歌曲研究会の例会でした。

今回初めて国立の秋山先生のご登場でした。

ショーソンとデュパルクがテーマ。

リサイタル直後で疲れていたので

聴講に回りました。

どんな感じなのかな?

と思っていましたが、心配はすぐに吹き飛び、

楽しく過ごすことができました。

先生の優先順位は、歌う方が最大限に自分を、

自分の気持ちを最大限に膨らませて表現できること。

その先に発音とか、発声の問題とかがあるのだと、いうお話でした。

そして、フランス歌曲には、政治も経済も、関係ない。

道徳さえも必要ない。ただ、“愛する心”を表現できれば良い。

というお話があり、とても心に残りました。


そうか・・・その辺がドイツ歌曲とは違うんだな・・・・と

ドイツ歌曲はとかく、深く innigな方向へ入っていくことが求められます。

人間の内面、そしてその奥へ・・・

それは、喜びとか悲しみとか、孤独とか、そういった表面的な心情を超えた、

深い深い森の奥、光の差し込まないところ。。。。


それぞれを表現するのに、どういうやり方があるか?

どちらがより効果的か?

その時々で少しずつ変わってくる。当然変更する。

そんな感じで進んでいけばいいのだ。

ということもよくわかりました。

とかく日本で勉強すると、正しい形があってそれにハマらないと。

という気持ちになってしまいます。

正しさというものは、Standpunkt によって変わるもの。

見る方向が違えば、見える景色も変わるもの。

結局、発声の問題ってそんなもんなんだ。

ということだと再認識いたしました。

ただ、のど声で歌ったら、すぐ壊れてしまうということも

現実ですから、皆様ご注意くださいね。