声楽家PRIMULAさんの音楽雑談

演奏会の報告・お知らせなどを主に掲載していきます。日々の音楽観なども加えていきたいと思います。

今年の発表会

2014-09-19 22:42:17 | お稽古

今年の発表会の予定がやっと決まりました。

いつもの通り、非公開で行うことには変わりありませんが、

今回は目の前に人参を並べて行います。

いや、単に昼の時間帯に会場を予約したら、

昼食時だったというだけ。。。。

持ち込み可の会場でしたので、

軽食を並べて、それを眺めながらまずは歌う

思う存分に恥をかいていただいて、そののち昼食にするという

前年のように一曲ずつ入れ替わり立ち代わり演奏するのは嫌だとかなんとか、

すでにお決まりのクレームが入っていますが、そんなことに振り回されているわけにはいきません。

ま、目の前に人参がぶら下がっていたらやる気になるかしら?

っていう程度のことですが・・・・・・

それにしても、「うまくやる」っていったいなんなのでしょうか?

本当に良い演奏をする演奏家の方は「うまくやる」

と思って舞台に立っているのかしら?

それとも心からその音楽が好きで、

演奏できて幸せだという思いと、絶対に自分の設定した展開を実現したい。

と心に決めて臨むのと。

「うまくやってやる」っていう不届きな心構えと

「え~うまくいかなかったらどうしよう~」っていう焦りと・・・・。

そんなこと考えてないで、自分が歌を歌える喜びと、

聴いていただく方にも共感してほしいという願いと。

そのために必死で練習をしてうまくなるわけですから、

高飛車な考えは捨てたほうが良いと思うのですが。。。。

誰とは言わないけど。。。。。。

自分はどっちか?

考えたことあるでしょうか?

少なくとも私自身はTryする気持ちと、

この音楽をこのように展開したいという計算と、

その曲を愛する気持ちと。

それだけで十分だと思うし、

その点においてはきっとプロもアマも同じだと思うし、

良い演奏をする方は、プロ同士でも十分に認め合うことができると思っています。

スポーツのように得点で評価が決まってしまう。

そんな分野ではないはずですが。。。。。

自分を表現することから逃げないでほしい。

と思う今日この頃です。


La Mer と葦

2013-12-09 21:49:36 | お稽古
たしか1943年に発表された「La Mer」というシャンソン・フランセーズ。

この中に「葦原」が出てきます。

海に葦?

と日本ではとてもなじみのない光景に

“はてな”の連続

しかし、海外では海水浴場であっても日本のような砂浜はほとんどなく、

波打ち際の水の下は石ころや貝殻なんだそうです。

あ~葦・・・いや、足、、痛そう・・・・


やはりこのLa Mer の中の光景はラグーン。

それも汽水湖。淡水と海水の混ざっている、

湾っていうか、潟っていうか・・・・。

そんなのんびりとした海を見ながら、

「ほら、空と海とはぴったりと寄り添っているよ

とか

「葦原の下には鳥たちの巣がある。」

とか、何とか言っちゃって、自然の描写と思いきや

結局、“愛”を語っちゃうわけです。

さすがはおフランスざんす


いや、この曲は、私的には、メロディ・フランセーズに使われている詩に近い気がして、

今日は取り上げてみたわけです。

結論も、Je t'aime もいわないで海(ラグーン)の情景を歌っているわけですから、

シャンソンでありながら、非常に日本的な奥ゆかしい表現になっています。


先日来、お稽古の材料に使わせていただいておりまして、

音符の下にひらがなで「あし」

とあるのを見て生徒さんたちと、これはなんだろう?

と話していたのですが、

さっそく今日、「先生!葦でした。」というメールを頂戴し、

な、な、なんと熱心な

と、感激していた次第です。

ちゃんと、ネットで検索し、来週資料としてお持ちしようと、

準備御万端

と、思っていた矢先でした。

いや~すごいですね。その熱意


次回の発表会までにはうまくなるんだろうなあ~

なんて余計な期待も膨らんでいます。









人前で歌うということ

2013-10-10 21:33:44 | お稽古
やっと生徒さんの発表会が終わり、

ほっとしているところです。

生徒さんは全員、とても一生懸命練習して、そして一生懸命歌って下さいました。

当然いつものようには歌えないのですが、

それでも私は大変満足でした。

だって、普段よりもずっとキラキラした表情で歌っているのですから


それにしても人前で歌うというのは本当に大変なことなのだとつくづく思いました。

よく練習していたって、ドキドキしてきて、なにがなんだかわからなくなってしまうのですから、

普段よりもちょっと小さ目、70%程度の声しか出なくなってしまいます。

ま、これが普通ですが・・・・・


振り返って、

いったいいつから私は堂々と人前で歌得るようになったのかしら?

と考えてしまいました。


そうですね

歌う

って思っていると、やはり緊張して、いわゆるあがってしまう、状態になると思います。

とか、

うまくやらなくっちゃ

なんて、欲かいちゃったり・・・・


いつのころからか、わからないのですが、

人前で、ドキドキする、とか、なんとか・・・・。

そういう心配よりも、最近はいかに集中するか?

これに気を使います。

集中力欠くと、間違えたり、声が変になったりと、

本当にいいことないですから

ま、今回は相当早くに楽屋入りして、

いわゆる気分を作ることを心がけて過ごしましたので、

何の問題も発生することなく本番へ気持ちが乗っていきましたが、

全く一人で居られるわけもなく、

本当にこの過ごし方はいつも苦労します。


そんなわけで、

皆さんが感じているドキドキ感から、解放してあげられる方法が思い浮かばない今日この頃です。

こまったな




千の風になってを歌おう!

2013-06-23 23:38:00 | お稽古
千の風になってが流行ったのは、もうかなり前のことになりました。

でも、でも

知ってる歌がいい

という方々のために”千の風にな~ってを歌おうプロジェクト”と銘打って始めることにしました。

あまり人数が多くてもどうか?

(だって、合唱じゃないんだからさ・・・・

とも思うし・・・・

かといって少ないと歌う方は心細い・・・・らしい


残念ながら私にはこの感覚が全然わからないのです。

子供のころから、一人で人前で歌うのが好きだった

だ~い好き

そんなわけで、少ない人数で本当に心細そうに歌っている生徒さんを見ると気の毒になるのですが、

なんとかこの壁を乗り越えてほしいと思うばかりです。



だから ”何人歌いに来るのか?”

これが私の目下最大の関心事

さてどうなることでしょう?

いや、遠慮しないで皆さんいらして


海とぼくと

2012-11-11 09:54:27 | お稽古
この曲も朝岡さんの作品。

グループレッスンで試してみようと思いました。

かわいらしい曲で、慣れれば当然!なんとかなる。

と思う曲ですが、ついに今回も・・・「知らない曲」という壁に。。。。。。

え~生徒さんが知っている曲って、何曲あるのですか?

と・・・・私は毎回思います。

音符をたどって読んでいき、練習を重ね、だんだんに時間を掛けて、

「ふ~ん」ってわかっていく。

この時間がいいのになあ~

もちろん、最初はストレスでいっぱいになりますが、

ある日、「」となり、「そうか~こういう曲なんだ~

そういう積み重ねが実になる。

ということをわかっているから、日本では「お稽古」?「習い事」?

が人気なんですよね?

先日も、よそのブログ読みながら・・・・・考え・・・・余計なコメントをし

でもやはり、私は思うのです。

見えないところで、自分を育て熟成させ、いざという時にそれを発揮する。

この作業はとても大切なことなのです。

知らない曲を勉強し、形にし、自分の心をそこに込めて表現につなげる。

聴いていただけるような形にする。

そこまで行って始めて「うまくいった

っていえるのです。

「表現」 それは音楽でも、美術でも、ダンスでも同じだと思うのです。

そこには、目に見える、耳に聞こえるそれ以外のものも当然






そのとき、十八の春

2012-11-03 13:05:40 | お稽古
岡崎カズヱさんの詩、にやはり朝岡真木子さんが作曲したもの。

同じく、難しい譜面ではないので、生徒さんにチャレンジしていただきました。

そして、これもまたいい曲で



最初詩を読んだとき、あまりピンとこなかった。

っていうか、青春もののよくある感じ。

っていう印象しか、なかったのです。


でも、譜面をおって歌ってみると・・・・

ただ単なる青春ものとはちょっと違う感じ



たとえば、ある有名なグループが歌う「世界に一つ・・・」

って曲がありますが(とてもよくできた曲だと思います)、

あの曲とは、思想的には同じ感じなのですが、


開く花の質が違うというか・・・

美しい弥勒菩薩や小さな観音さまを拝見するときのような身の引き締まる思いを感じます。

とても良い曲なので、みなさんに知っていただきたいとも思うのですが、

きちっと座って心を静めてから、じっくり聴く。

って時に、ご紹介したいなあ~

と思う感じです。


生徒さんと一緒に「いい~曲だねえ~

って気に入って練習に励んでいます。


こういう時に私は、日本人の感覚ってすごいなあ~

と心から思うのです。

さっそく朝岡先生にもご連絡

ご返信をいただき、ご自身が楽譜にされたものが現実の音となり、

それを喜んでいただけることが作曲家としてうれしい

と書いていただきました。

いや、こちらこそ良い教材になり、ありがたいことです。

朝岡さんの作品

2012-10-24 09:19:37 | お稽古
発表会が終わって、生徒さん方に新しい曲をお勧めする時期となりました。

先日の作品発表会のころに朝岡さんから、いくつかご紹介をいただきました。

彼女の曲は、簡素で、素人の方でも難しい譜面と格闘することなく取り組めるので

いいかなあ~ なんて思い

いくつかtryしてもらうことにしました。


ご本人にもご了解をお願いするメールを出したところ、

快くご了解をいただき、実は別の曲を再度お送りしたいと考えている・・・とお返事をいただきました。

大変ありがたいことでした。


テーマのはっきりした平易な日本語の詩、

難しい音程や、リズムのない譜面。

そのテーマは日本人の日常にあり、一見小さなものと感じてしまうものです。

でもよく考えてみると、それはとても大切なものです。

私は、そういったものが消えて行ってしまうかも?

という気もしているので、曲として残っていくというのはとても良いことだと思っています。

生徒さんも気に入ってくれるといいなあ~

発表会終了

2012-10-10 14:05:28 | お稽古
月曜、体育の日に、年に一度の生徒さん方の発表会が

無事に終了

この時ばかりは、私一人が観客ですので、

十分に独り占め

本当に贅沢なひと時でした


舞台に立って歌うということは本当に非日常的な行為です。

そういう環境に育つという珍しい生まれの方以外は、

大変なことです。

だから知らない人から見たら・・・・

「あら~全然声出てないじゃない

とかなんとか思うことでしょう。

でも彼らは超~真剣

プレッシャーと戦いながら、頑張って歌います。

不思議なもので、「じゃ、緊張すると、普段できていることができなくなってるってことか?」

っていうとそういうものでもなく。

やはり、常にレッスンで言われていることを実現すべく奮闘しているといった方がよいでしょう。

ただ、己に克つことが比較的簡単にできる場合とそうでない場合があるということ。

プロを目指しているのではない方にとっては、

時間をかけて少しずつ克服していった方が良いように思います

総じて本当に良い出来でした。

次回からはもっと簡単に曲に入っていけるよう、

ワンランク上を目指して頑張っていってください。




発表会

2012-10-07 10:37:09 | お稽古
さて、発表会もとうとう明日となりました。

グループで勉強されている方々のために

と思って始めた非公開型のおさらい会

今ではソロで歌う方々も増え

しかも一人10分以上歌うなんて

そんな豪勢な発表会ほかにあるでしょうか


しかしやはり、音符を読むことや、楽譜通りに歌うこと、姿勢の問題とか・・・なんとか。

にほとんどのエネルギーをとられてしまい、

内容にまで踏み込むことはなかなか難しいですが、

とうとう、そっちの方向へ行かれそうな雰囲気になってまいりした

明日の発表会でそれができるかどうか?

ちょっと疑問ですが・・・・

終了後は内容表現に踏み込んだ日々の練習ができるようになるよう期待しています。


しかし、本当に長いことかかりますね・・・

昨夜おそく、NHKのある番組で、石原軍団のTさんが歌ってらっしゃいましたが、

(あいかわらずかっこよかった

でも、先週この番組に取り上げられたYさん(なが~っく第一線で活躍されているロック歌手)

のが、数倍うまかった

そうよ・・・Tさんは役者さんだもの

Yさんはものすご~っくストイックに取り組んでいらっしゃいます

その時間の蓄積が結果に大きく響くんだよね・・・・・

ま、今後のことということで


さあ

先生としては一年で一番楽しみな日が近づいています

がんばれよ~


躍動感

2012-09-04 19:24:04 | お稽古
先日、音程は聴きながら合わせる。

とか、なんとか書きました。

長い間、ソリストの立場で居るとつい・・・

躍動感なるものを忘れがちです。

だって、それはリズムを担当するパートが考えることだもん。

それでも私は結構気にする方なので、ガンガン注文を付けては恐れられています

小節の境目で、「どっこいしょ~

みたいにならないように、常にレガート感をもってメロディを作るのが、上に乗っているパートの役目です

ところが、先日、躍動感を体現しながらエレガントに、レガートに進んでいくものを発見

ダンスです。

そう、考えてみれば当たり前

躍動感のないダンスなんて・・・・

ありえないですね

音楽を作っていくときも・・・・躍動感を常に体で感じていることが大切です。

そこで。。。。また、あの「大縄とび」の遊びに戻るわけです。

そう躍動感を感じながら歌えば、ってかそうして歌ってないから合わなくなっちゃうんだよ~

ってわかってほしかったから、

例として取り上げたら・・・・

「また、ダンスの話かよ・・・」だってさ~

ちょっと

人の話聴きなさいよねえ