声楽家PRIMULAさんの音楽雑談

演奏会の報告・お知らせなどを主に掲載していきます。日々の音楽観なども加えていきたいと思います。

Carpe

2013-10-28 22:39:12 | 日々の発見
日本語で言うと「鯉」。

そういえば、英語でも「a carp」

日本庭園の池の中で、色鮮やかな鯉が泳ぎ回っている。

餌をねだりに水面に出てきたりして、

それを見て楽しんでいる。

そんな風景を思い出します。

そして、何より五月のこいのぼり

元気の印のようなイメージがあります。

プーランクの「動物詩集」の中では、まるで冬場の濁った池の中のように、

どんよりと動かない「鯉」が描かれています。

ヨーロッパではこういった場面が多いのかしら?

フランス人ってアンニュイが好きだし

な~んて考えながら、歌っています。



ところで、最近画期的な方法を思いつき

ただいま、試している最中です。



まだ、試験中なので、どの曲にも当てはまるか?

よくわからないのですが、

っていうか、古い作品には当てはまらないような気が・・・・

そのうちどういうことなのか?

簡単に説明できるようになるとよいのですが、


今のところなんと言ったらよいか・・・・・

ただ、近代フランスの歌曲には大いに役立ちそうな感じです。


Ritorna Vincitor

2013-10-24 22:39:18 | 日々の発見
先日、「アイーダ」を聴きました。

凱旋の場面など、大がかりなスペクタクルが楽しめるので

ついそのダイナミックさに気を取られてしまいがちですが

このオペラの“売り”は、っていうかVerdiのオペラはどれもそうですが、

愛憎問題

愛と自分の立場を考えて、“悩む”

これが聴きどころです。


演奏会形式で楽しむ

これもなかなか良かった。

舞台装置も何もないので、音楽で描きたいことが本当によく味わえて・・・・


カメラさんもあっちこっちの方向から撮ってくださって・・・

え?何が良いって?

だって、姿勢の研究ができるじゃないですか・・・・

あ~やっぱこの姿勢だとうまくいかないんだな・・・・って

人の振り見てなんとか・・・・です


運動でもフォームは大事ですが、ダンスでも、歌でも姿勢は本当に大事です。

そんな、こんなで、大変ためになったアイーダでした。

愛の小道

2013-10-14 10:49:25 | 演奏会のこと
プーランクの有名な小品。

まるで、シャンソンフランセーズのようなメロディライン

それをいただいたらしく、

"Les chemins qui vont a Noizay"

というタイトルで、今年もセリグ先生の講演つき演奏会が行われます。

小さな作品が多いので、時間的にもコンパクトな構成となっております。

お休みの日のひと時を、フランスらしい雰囲気の中でお過ごしください


クルト・パイユ

2013-10-11 21:31:32 | 日々の発見
フランシス・プーランクの最後の作品です。

小さな曲ばかり7曲連なった曲集ですが、

いわゆる連作歌曲集といわれるような関連性はない・・・・ような・・・

最初の曲と最後の曲が同じテンポっていうか・・・。

同じ長さの音価で書かれています。その点では、ちゃんと関連性を持って書かれていると思います。

が一見すると、全く関係なさそう

実際に歌ってみると、最初の曲はなぜか速いテンポを要求される場合が多く

なんだか・・・・やりにく・・・・




そこで、入り方を考えてみました。

ソルフェージュの関係があるのでこれはとても大きな発想の転換が必要とされます。

でも、音というものは、だんだんに大きくなっていく。

ということを考えたら、意外と簡単なのですが、

考えたり、。実践したりするのはとても大変です。

まして、何とか音楽教室の影響が濃い日本の音楽人にとっては、

意味が分からない。。。

という状況になってしまいそうでうね。きっと


自分自身でも、まだまだ、

こんなんで、良いのかな?

と思いながら、練習していますが、

うまくいくことを願って、そして

なんとかフランス音楽らしい流れを求めて、

来月末までの格闘です。

人前で歌うということ

2013-10-10 21:33:44 | お稽古
やっと生徒さんの発表会が終わり、

ほっとしているところです。

生徒さんは全員、とても一生懸命練習して、そして一生懸命歌って下さいました。

当然いつものようには歌えないのですが、

それでも私は大変満足でした。

だって、普段よりもずっとキラキラした表情で歌っているのですから


それにしても人前で歌うというのは本当に大変なことなのだとつくづく思いました。

よく練習していたって、ドキドキしてきて、なにがなんだかわからなくなってしまうのですから、

普段よりもちょっと小さ目、70%程度の声しか出なくなってしまいます。

ま、これが普通ですが・・・・・


振り返って、

いったいいつから私は堂々と人前で歌得るようになったのかしら?

と考えてしまいました。


そうですね

歌う

って思っていると、やはり緊張して、いわゆるあがってしまう、状態になると思います。

とか、

うまくやらなくっちゃ

なんて、欲かいちゃったり・・・・


いつのころからか、わからないのですが、

人前で、ドキドキする、とか、なんとか・・・・。

そういう心配よりも、最近はいかに集中するか?

これに気を使います。

集中力欠くと、間違えたり、声が変になったりと、

本当にいいことないですから

ま、今回は相当早くに楽屋入りして、

いわゆる気分を作ることを心がけて過ごしましたので、

何の問題も発生することなく本番へ気持ちが乗っていきましたが、

全く一人で居られるわけもなく、

本当にこの過ごし方はいつも苦労します。


そんなわけで、

皆さんが感じているドキドキ感から、解放してあげられる方法が思い浮かばない今日この頃です。

こまったな




ブラームスの夕べ

2013-10-05 10:12:31 | ドイツ歌曲研究会
無事に「ブラームスの夕べ」が終了しました。

今回は出演するだけでなくお客さんとして会場で聴くこともできまして、

いろいろなことを考えるよい機会となりました。


最近では音楽やバレエだけでなくゴルフやサッカーでも日本の小さな選手たちが世界で活躍できるようになり、

若年層への教育という面では、スポーツも音楽も行き届いてきたように思います。

その結果、ほんの小さな演奏会であっても、それなりのレベルの、

一瞬「かなりOKジャン!」という演奏が聴けるようになってきました。


つまり、高音のきれいさとか、ピアノの音、難しい音型も弾けてるかどうか?

とか、そんなことは難なくクリアしているので、そういう点ではいい感じ

しかし、問題も発見しましたよ



ドイツリートの神髄ってなにかな?

ロマン派の音楽って確かにロマンティッシュだし、主にあこがれを表現する曲が多いですから、

自由な感じと思うのかもしれません。

最近の録音を聴くとやはり「ちょっと自由過ぎない?」

って思う演奏をよく耳にします。


でも、でもドイツリートの良さとか、神髄って、

「様式感」じゃないのかな?



聴いていてはっきりと曲の形がわかる。

「あ変化した」   「あまた戻ってきた」

ってそういう風に聴きたいものなのです。

あまりに自由に歌ってらっしゃると、そのとりとめの無さに

正直、「早く次の曲行かないのかなあ~

って思っちゃう


そんなことを感じた演奏会でした。


自分の演奏に関しては、客観的にはどうだかわからないけど、

上に書いたような現状からはかなり先のほうへ一人だけ走り去って行っている。

そんな感じの手応えでした。

ま、いつものことですが