※ ↑ ミラー機構の説明の為ファインダースクリーンを外しました。老眼にはけっこう辛い作業です。
組みなおすのはさらに厳しい作業です。
BRONICAの特徴の一つにミラー機構があります。
一般的な一眼レフは....シャッター釦を押すと
ミラーが跳ね上がりファインダースクリーンを塞ぐ
同時に絞りが設定値に絞り込まれる。
シャッター幕が開きフィルムに露光 シャッター幕が閉じる
※大き目の一眼レフ(クイックリターンではない物)はここまでで終わるものが殆ど
ミラーが戻り 絞りが開放に戻る。
BRONICAはミラーが跳ね上がらずに下方に沈み込みます。
ケーブルレリーズを使用してバルブ撮影。(Tも可能ですがこの方が手っ取り早い)
右が露光中 ミラーが沈み込んでいるのが判ると思います。
左が一般的な135SLR 右がBRONICAです。
A ファインダースクリーン
B フィルム 直前にフォーカルプレーンシャッター幕がありますが省略。
C 通常のミラー位置 ミラーの大きさはミラー切れが無いように大きめに作図してます。
D 露光中のミラー位置 135の場合は 長すぎる。通常はファインダースクリーンを塞ぐ大きさ青矢印の位置
E ペンタプリズム
F ファインダーフード
G コンデンサーレンズ (BRONICAには無い)
L レンズ
※カメラを購入したて(昭和43年・1968)に読んだ写真雑誌に「ミラー切れ」と言う言葉が出て来まして
メカにも興味があった私が考えたのがミラーを下に落とす方式でした。実際に作図とかしました。
(この時すでにBRONICAが実現していたことは知りませんでした)
もう一つ考えたのがミラーを分割、跳ね上げ、下げるの組み合わせでした。
右図 黒点部分が切れていてそれぞれ緑矢印方向に45°回転する。
これも後にBRONICAが EC(昭和47年・1972)で実現させました。
ミラーを降下させることにより一つ問題があります。
135SLRではミラーが跳ね上がりファインダースクリーンを覆いますがBRONICAはこれが出来ません。
採った方式はファインダースクリーンの直下にフォーカルプレーンのようなシャッター機構を置くことでした。
左:ミラーボックス上部にファインダースクリーンが視えてます。ミラーにはそれが映ってます。
右:露光中 ファインダースクリーンがシャッター幕で覆われてます。ミラーは沈み込んで視えません。
実際の撮影はBRONICAを逆さまに置き、ピント合わせ用にスクリーンシャッター幕の上(下?)にシーグラスを置いてます。
露光時にはフォーカルプレーンシャッター幕が開きます。
何度かシャッターを切っているうちに古い120の裏紙が切れてしまい
巻き上げ用に急遽チラシを60mm幅に切って対処。
結果、シャッターが開いている状態が判りやすくなりました。
当時、「ボロニカ」などと、(悪気は無かったのでしょうが)言う方もおりましたが、造りは素晴らしいです。
この機種よりも後の、私の購入した他社のカメラは革貼りが捲れあがってます。
平成10年(1998)タムロンに吸収合併され法人は消滅。
平成17年(2005)タムロンは中判カメラ事業から撤退。 ブロニカの47年の歴史が閉じた。
※6月末から毎日掲載してまいりましたが暫く休憩いたします。
過去のフィルムのデジタル化と、季節も宜しいのでこれらのオールドカメラの実写・現像をしたいと思います。
カメラはまだまだあるのでこれからしばらくは不定期に掲載いたします。
さて、本日はこれからフィルムの現像液を久々に調合いたします。