ぴかりんの頭の中味

主に食べ歩きの記録。北海道室蘭市在住。

【論】椎塚久雄,2006,感性システムのフレームワークと感性工学の展望

2007年02月07日 22時19分46秒 | 論文記録
椎塚久雄
感性システムのフレームワークと感性工学の展望
感性工学 Vol.6 No4 p.3-16, 2006
[Web Site]

・「人類に幸福をもたらす成熟した技術は横断型科学技術の中にあり、21世紀になって解決すべき問題は、従来の枠組みではとらえられない問題が山積しており、明らかに解くべき科学技術の問題が変わりつつある。その中で最も最重視されなければならないのは「感性」に着目した研究の中に見出すことが期待されている。
・「The word of Kansei engineering was used for the first time in America by Mazda motor company.
・「われわれが使っている「感性」という言葉の語源は、古くはアリストテレスの「アイステーシス」(aisthesis、 感性・感覚を意味する古代ギリシャ語)であり、同じく「Ethos」と近似した意味を持っていると考えられている。
・「感性工学は本来、感情(感性)と設計技術の認識の間の適切なバランスを扱う学問である。
・「最近ではファインダビリティ(findability)の概念が新たな問題として同時に注目を集めている[21]。
・「ユーザーエキスペリエンスとは、製品やサービスの使用・消費・所有などを通じて、人間が認知する(有意義な)体験のことであり、製品やサービスを利用する過程(の品質)を重視し、ユーザーが真にやりたいこと(本人が意識していない場合もある)を「楽しく」「面白く」「心地よく」行える点を、機能や結果、あるいは使いやすさとは別の "提供価値" として考えるコンセプトである。
・「現在、 "情報工学" と呼ばれる技術の大部分は "データ工学" にすぎないと言ってもよい。なぜならば、大部分はその保存、処理、移行等の技術であり、理解や情報の形成及び伝達を念頭に置いたものではないからである[24]。」 これまでの流れを根底から覆すような考え方。衝撃的。
・「一般的に、知識は暗黙知(tacit knowledge)と形式知(explicit knowledge)に分けられるが、人が持つ知識は暗黙知が中心になると言われている。
・「アフェクティブ・コンピューティング(affective computing)は感情(emotion)とコンピュータに関する問題を扱う比較的若い研究分野である[25]。
・「さらには、無制限の計算パワーとメモリを持つ現在のコンピュータが、ベストの状態でゴキブリの知的水準にあると言われているのも興味深い。
・「"感性" を世界に向けてひろめていくには、「Kansei」に代わる国際語を制定する必要にせまられている。世界に向けて発信する言葉として「Kansei」はもはや新鮮さ・瑞々しさを失っているように思われる[28]

・これからが期待される新しい分野。
~~~~~~~
・論文記録90本ということで、普段と毛色の違う分野の文献を。100本まであと少し。

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