日記

日々の雑記にございます。

七夕。生憎の梅雨空。

2007-07-07 14:06:20 | Weblog
晴れた夜空に乳白色の星の川。
今年もまた、織り姫星は彦星との再会を果たしたのだろうか。
夜のしじまにひっそりと息づく悲しい愛。

「静かですね」
「そう感じる?」
「なんとなく、ですけど」

ジェリーロラムの膝の上に座って、シラバブは星空を見ていた。
七夕という名前の付いた、ほんの少し特別な夜。

「七夕の日だけは織り姫が機織りの手を止めるのよ
 だから静かなのかもしれないわね」

いつか、ジェニエニドッツが話してくれたことだ。
悲しい愛を包む月光が控え目に降り注ぐ。

「織り姫さんは一年中機を織っているのですか?」
「そうらしいわ。それがお仕事なのかもしれないし。
 会いたいヒトに会えない寂しさを紛らわすためかもしれない」
「まだ、そういうのってよくわかりません」
「そうね。バブも恋すればきっとわかるわ」

優しく、小さい仔猫の頭を撫でてジェリーロラムは言った。
会いたい時に会えない、なんて寂しい恋だろう。

「七夕って、お願い事をするってマンカストラップさんから聞きました」
「ええ、お星様にお願いするのよ」
「それじゃあジェリーロラムさんも一緒にお願い事しましょう」

無垢の瞳がジェリーロラムを見る。
それに頷いて、ふたりは一緒に夜空を仰ぎみた。

「何をお願いしたの?」

ずっと星を見つめているシラバブにジェリーロラムが尋ねる。

「内緒です」
「まあ、私には言えないこと?」

ジェリーロラムはくすくすと笑う。

「ジェリーロラムさんは?」

今度はシラバブが問いかける。

「今度の舞台が無事に終わりますようにってお願いしたのよ」
「お願い聞いてくれるでしょうか」
「きっと聞いてくれるわ。私もね、一つ聞いてもらったのよ。」

微笑んで言うジェリーロラムに、シラバブが目を丸くする。

「すごいですね!どんなことを聞いてもらったんですか?」
「ふふ、内緒よ」

口に指を当てにこりとするジェリーロラム。

「でもね、バブも大きくなったらきっと同じお願をすると思うの」

きょとんとして、首を傾げる仔猫を抱き直し
ジェリーロラムは静かに歌を口ずさみ始めた。



元気に育ってくれますように。

とっても小さかったあなたを腕に抱きながら、心から願ったいつかの七夕。
織り姫星さん、彦星さん、願いを聞き届けてくれてありがとう。

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去年も七夕だけはブログにSSあげました。
まだ残ってるような気がする。

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昨日は残業してました。
セッションから情報が取れない~と、ひとしきり数人で大騒ぎ。
とれたのに画面に表れない~と、さらに格闘。
先輩に泣き付いてから二時間かかりました(笑)
そのあと先輩たちとパスタ食べに行きました。
おいしかった。