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『地域主権と道州制』に関するシンポジウムを傍聴

2010-03-09 17:00:11 | 金坂成通
先日の記事でお知らせしていた、弊社共同共催の
「地域主権と道州制」に関する公開シンポジウムを傍聴してきました。

聴衆は100名弱だったでしょうか。
大学生から公務員、学会関係者まで多様な人が集まりました。

4名が順番に基調講演するという構成で、シンポジウムが始まりました。

まず、弊社前社長の江口克彦さんから「新たな国のかたちと道州制」。
中央集権と官僚制の弊害を説明。

次に、逢坂誠二衆議院議員・内閣総理大臣補佐官(地域主権、地域活性化及び地方行政担当)より「地域主権の国づくり」。
民主党の地域主権戦略会議の進めようとしている地域主権戦略について解説。

次に、立教大学の池上岳彦教授より「地域主権国家と税財政のあり方」。
主に民主政権が行おうとしている「補助金の一括交付金化」について。
「配り方」がどのようなものになるかが注目される、とのこと。

最後に、早稲田大学大学院の片木淳教授より「諸外国の道州制」。
道州制論議を4層の地方政府(近隣地方政府・基礎地方政府・広域地方政府・リージョン政府)で捉える視点。
広域道州制に対して、コンパクト道州制と近隣・基礎地方政府の充実の方が良いかもしれない、ということ。

その後、、
 「地域主権の形成と道州制を考える」パネルディスカッション。



他のパネリストは既に30分程度話していたため、
弊社荒田がまず10分程度発言。



民主党の「地域主権」と「地域主権型道州制」が矛盾しないことを堂々と主張。

これに対して逢坂衆議院議員は、当面の民主政権は、具体的に何を進めていけば地域主権が進むかに重点をおいているという趣旨の発言。
「坂の上の雲」では無いですが、具体的に進めるのと同時に、分権のゴールも描く必要があると思うのですが。
国のかたちの最終形をどう考えているのか、ビジョンがまだ示されていない気ががします。

このシンポジウムの様子は逢坂誠二衆議院議員のブログでも触れられています。(こちら

私が特に印象に残ったのは、パネリスト間の議論の中で出た
「補助金の一括交付金化というのは、補助金をばら撒いている国交省や経産省が無くなるきっかけになるかもしれない」という発言。

まさにその通りで、道州制では中央省庁がある程度再編され、地域に権限・財源がくるでしょう。
それが「地域主権」であるということです。
なかなか既存の中央省庁の枠組みで物事を考えているとこういう大胆な話がでてきません。

「国のかたちをどうするか」という大きな話をすると、
個々人の社会に対する考え方が、言葉の端々に出てくる様に思います。

今後の道州制論議を進めるためのヒントが、
たくさん得られたシンポジウムでした。
また、会場の皆様もたくさんの刺激を受けられたのではないでしょうか。

早稲田大学大学院・政治学会・関係者の皆様、ありがとうございました。

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