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例年、10月5日は「蔵の日」として特別公開されているのですが、国文祭イベントとしても公開されていました。
増田は古くは生糸と葉たばこで栄えたそうです。秋田県には「北都銀行」がありますが、前身が羽後銀行、さらに前身が増田銀行といって、古くから財を成した方々が多くいらっしゃったようです。
財を成せば土地としてヤマを持っていて、その自分のヤマから伐採した木で蔵を建てたそうです。
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蔵といっても物置代わりの蔵というよりは住居も兼ねた内蔵とでもいえばいいのでしょうか、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されたものばかりです。
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滑車の下にはなんと井戸があるそうです。
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「無双窓」というらしいです。閉めれば全く見えませんが、開けるとたくさんの小さな隙間が出てくる仕組み。おしゃれでした。
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昔は間口の広さで税金を決めていたということで、どこの建物も間口は狭く、奥にずーーーっと長くなっています。100m以上あるそうです。
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建てられたころというのは、互いに蔵のある家には嫁がなかったそうです。というのも、蔵の規模などに各家々の意地とプライドのぶつかり合いがあったそうで、梁が幾重にも重なっているのはあっちの蔵には負けられないという張り合った名残なんだそうです(笑)
ですから、他の家の蔵がどうなっているかなんて知らないそうです。自分の蔵が一番なんです。
ちなみに一番下の梁が曲がっているのは理由があって、蔵というのは木と土でできた建物で、天井板の上には30センチほどの土が乗せられ、その上に屋根があるそうです。外で火災が発生しても数十センチもの厚みがある土のおかげで中のものの被害を防ぐそうで、その土の重さに耐えられるように梁が曲がってるんだとか。
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薬屋さんの蔵では地下室の様子も見せていただきました。
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これぞクラカメならぬ蔵カメ!
カメラ屋さんの蔵には、国文祭の開催にあたり皇太子殿下がいらっしゃったそうです。
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ずーっと奥にも蔵があるらしく、そして私の背後には囲炉裏があって、主人が座るところからなら奥で何やっているか見えるように一直線で見通せる作りになっているそうです。
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カメラ屋さんの蔵だけは通りに面した場所に蔵がありました。これには理由があって
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すぐ脇を水路が通っているのですが、防火用途でもあったそうです。
増田では大火が5回あったそうです。町全体が焼け野原になるのを防ぐ目的から、街の防火壁としての役割を担う蔵として建てられたために通りに面しているそうです。
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梁には破魔矢と鼻緒の切れた草鞋がありました。鼻緒が切れている理由は「もう足を運ばなくてもいいくらい、しっかり作りました」っていうことらしいです。ちなみに、蔵の棟札には大工さんじゃなくて左官屋さんの名前が記載されているそうです。
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三階建ての蔵もありました。驚くべきことに
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和室と洋室の二間続きの引き戸が和室側から見れば襖のようで
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洋室側から見ると板張りになっている凝りよう。いい仕事してますね!
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山吉肥料店さんの蔵。増田では一番新しい蔵ですが、それでも80年ほど前のものだそうです。土台は院内で採れた石でできているそうです。
どこの蔵の扉も片方約1トンもある、とても立派なものでした。
蔵自体もそうですが素晴らしい品々が展示されています。国文祭は来週までですが、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。