京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京の不安時間」

2019-09-27 09:20:33 | 時計修理

9月27日金曜日。
消費税駆け込み需要なのか忙しい。昨日はさんりんぼうなので忙しい割には儲からない一日でした。
シチズン・カンパネラの故障に、かなりてこずりました。
裏ブタを開けるネジのピッチが合わない。ドライバーを壊してしまう。
まるで電池交換すら自社の工場で利益を出したいのだと邪推してしまいます。
ユーザーからすると故障が多く迷惑な商品なのだ。

こんな不良品まがいの製品が増えたので来月からすべての修理品に消費税10%をいただくことになりました。
ばね棒、防水パッキンの交換など付属品の余計な使用量が急増しています。
「ばね棒、防水パッキンを替えておきました!」と無料サービス部門が増えた。
電池交換作業はサービス部門と割り切っていたので内税1000円でした。10月から実質値上になります。

近年の電池や材料の値上にはさすがにまいりました。
カルティエ、ブルガリ、エルメスなど1000円プラス税100円計1100円の電池交換料金です。
流れ作業のように簡単な高級時計のユーザーには申し訳ないと思う。
預かり期間の引き取りも早いしトラブルは一切ないのにね~。合掌!

2000年あたりの小泉政権を境に国産時計のメーカーは揃って社会の公共目的から株主のための利益活動に転換しました。
「会社は株主のためにある」の企業哲学に替わる。
製品政策ではソーラー時計の使い捨て時計に集中した戦略でメインの生産地は中国深圳へ移転。使い捨てなら中国で十分。
その影響はまず部品から変化が来ました。
 セイコーはベルトのばね棒がコストダウンでばね棒の先のくぼみが消えた。以降ばね棒を外す際に滑ってしょうがない。
ケース内部の仕上げレベルの▽マークが三つのところ一つに替わる。
その結果旋盤くずが残り保証期間が切れる頃に金屑がローターに入り時計を止める事故が増える。
ユーザーからすると外見ではわからないところが変わっています。

最近は中国製の堂々と使い捨てが普及してきました。環境問題ではこれをエコというそうだ。
修理は電池交換のみの使い捨て時計で有名なスウォッチの成功で続々と使い捨てモデルが増えています。
針がずれてもダメ!この熱波で接着剤がはがれてロゴが取れてもダメ!泣く泣く捨てるしかないのだ。

次にコピー品が急増。
写真はエルメスのコピー品。まだ西ドイツ時代のニセモノはわかりやすい。当時新製品のエルメスです!と騙される懐かしい手口でした。
ところが最近の中国製のスーパーコピーは私でも裏蓋を開けないとわからない物ばかり。
工房に来るフランクミューラーは90%がコピーだ。そのたびに悔しく元の通りにして返す。
この無駄な時間がもったいない。使用したドライバーは再度調整しないと次に使えない。
特にネット通販で堂々と販売されている現状ではフランクミューラー、カルティエ、シャネルの修理を断る店が増えた。
そこで余計に工房に集中して来るのでしょう。

最後につり銭。一日一人は電池交換に1万円札を出す。
銀行の両替機を使える時間帯は工房に居るので両替はコンビニでエビスビールを買って崩すしかない。
冷蔵庫の中はビールだらけになって嫁さんから怒られる。両替ロスはバカにできないのです。

最近どこかおかしい。不安だ。
原発施設の関西電力の八木会長へ流れる国の税金還流サイクルが報道されました。この人京都大学法学部の卒業生。
京大で賄賂サイクルゼミの特別講座を開きましょう。それにしても上手に作ったものだ。
工房では電力会社を大阪ガスに変えてよかったと思う。めでたしめでたし~。

愛知ビエンナーレ展に国からなんと7800万円の補助金(税金)が出る予定だったそうです。
「トヨタ・愛知無駄使い展」の中止は当然なのだ。
従軍慰安婦少女像の隣に10億円だまし取られて悔しそうな顔の安倍晋三の像が欲しかったね~。

それになぜ文大統領の像がないのかね~?
彼がトランプの星条旗とアベノおぼっちゃま日の丸の写真を燃やしている映像がないのはどうして?

タブーの展示なら金融庁の佐川氏と加計学園の二人の出世組の登場も欲しいものだ。テーマは「正義のタブー!」
 補助金キャンセル費用はNHKなんちゃって芸人・津田大輔氏へ付け替えしないと愛知県民は納得できないでしょう。

今日ものんびり時計の修理。
工房は6時半受け付け7時まで営業予定です。お待ちしております。




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