9月7日日曜日。つかの間の晴れ間を逃さず洗濯を終えて工房にやってきた。
明日は十五夜満月の夜。「二十四節季」も白露。いよいよ秋本番。
あさって9月9日は重陽。満月の夜、時計師は集中力が落ちるので注意日です。
事故、事件が多発する日なのでおとなしく十五夜お月さんを眺めて字~としていましょうね!
8月は妖怪の話題を続けてきました。京都では残念ながら屋外活動が得意な妖怪の皆さんはほとんど出番がなく夏が終わりました。
演出する人魂、冷たいゾーとする空気も土砂降りの雨でかき消されました。
一番の被害は「唐傘おばけ」でしょう。火の玉を引き連れてピョンピョンと歩く完全なアウトドア派だ。
ところが雨が降ってきて傘を開くと中が丸見え、ちょっと恥ずかしい事になりそうだ。
「お天気災害」の被害お化け。
からかさお化けが元気がなくなると一緒に時計業界も悪い。
「百貨店では高級時計の売上が向上!景気は上った。」などおバカなマスコミの大本営発表がでた!
「今月の売り上げ好調の要因は時計が売れたことでしょう。」
などと百貨店営業本部の課長あたりがそんな報告をしたら即刻左遷だ。
百貨店全体売上の1~2%程度の時計部門がどれだけ頑張っても全体の売上に貢献する事はないのが常識。
「店頭の花屋さんが好調だったので8月はよかったよ~ん」と間抜けな報告のほうがまだ救われる。花屋さんの売上増減で集客力の判断がつくのです。
百貨店では1階の「化粧品」売場の売上は軽く時計の売上を越える部門。
「化粧」の語源は「化生」つまり化け物!
「妖怪製作所」フロアではうまく化けた人やチームに拍手、喝采のフロアなのだ。
シャネル、ディオールなどのブランドは時計売上にも直結するので時計のバイヤーも人気が気になるのだ。
「化けた方も上手くだまされた方も幸せそうな顔をする」の京都のお約束か?
今では時計の売上は女性が造る世界です。
そこで今月も女性の話題が中心になる。
最近気になるのが東京土産。「デング熱」の東京土産はいらない!
先日娘が「東京バナナ」を持って帰ってきた。
我が家では人気はない!私も買って帰ってはよく怒られた一つ。
お菓子にうるさい京都の女子にはお土産に気を使うことです。
私の場合、東京土産では「虎屋」の羊羹を買ってきます。これが人気で外れた事がない。
この会社は京都の御所西に立派な店舗を構えている老舗です。
ところが明治維新の折に東京に移ったので東京のお店のイメージが強い。
そこで京都では東京土産でも通用するようです。それに美味しい!
「到来物ですがよかったらどうどすえ~。」とお茶受けに虎屋の羊羹を出され「へ~?」と驚いたことがある。
西陣の「鶴屋吉信」さんあたりのように芸舞妓さんから「吉信」、「伊織」と愛称をこめて呼び捨てられるお店とはちょっと違う扱いのようです。
「大丸さん」と「高島屋」の呼び方と同じ京都の不思議だ。「高島屋」さん!とはいわない。
時計の世界も「セイコー」は関東。「シチズン」は京都のイメージを持つ人も多い。昔、太秦付近にシチズンの工場があったので今でもそのなごりがあるのでしょう。
もう一度京都産の「嵐山」(らんざん)ブランドを復活させてほしいものです。
写真のシャネル・マトラッセ、エルメス・ケリーは貴族アイテムで非防水の時計です。
常用時計ではないので電池が止まってそのまま放置され液が漏れる事故が多いグループに入る。
そこで、工房では電池の抜き取りは無料です。液が漏れているとお手上げ!
機械交換になってしまうので私たちは指をくわえて悔しいメーカー送りになるのです。
結婚式、パーティの予定がしばらくなくて使わない場合は電池を抜いておきましょう。
もちろん、電池を入れて稼動させている状態が時計には一番いいのですよ~ん。
東京出張で時計の中に水を入れて戻ってくるケースも今年は多い。
熱気とエアコンの冷気が繰り返されて湿気が時計に入り込むのです。屋外に出るときには時計を外してください。
防水時計も一度入り込んだら防水性能がいいので湿気が抜けない。
東京土産でデング熱を持ってくる京都人は少ないようです。今のところゼロ。
洛中洛外は水と庭の都。住民は日ごろからやぶ蚊が大敵!
防虫スプレーの装備は完璧なのでしょうかね~?
とにかく今月は女性に優しい?工房を目指しております。
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