京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京のこーとな時間」

2018-03-25 09:17:59 | 時計修理

3月25日日曜日快晴の仏滅時間。
北野天満宮では天神市。上賀茂神社で手作り市の開催日。
残念ながらパス。昨夜からヒノキ花粉の症状が出てきた。
杉花粉とコラボしたヒノキアレルギーなので強烈なインパクトがあります。
バス停まで歩くだけで目がかゆくなります。これが次第に腰痛がはげしくなる。
のんびりした観光客がうらやましい。
嘆いてしょうがないのでとっとと工房にやって来た。工房ではサンクチュアリ、二重マスク、加湿器2台フル活用しています。

写真はカルティエ・パシャ。
電池から液漏れしているモデル。外周が錆びで真っ赤になっています。
外周からの錆は中の二重の柵で食い止められています。さすがCartier。これがカシオG-SHOCKなら完全に水が入っているところです。
政治家の約束と20気圧防水などの表記を信用しないことです。

Cartierパシャシリーズは防水性が高いが過信しないことです。すごそこまで水が迫っていました。

時計が電池切れで止まった後も放置されていたことから液漏れが始まっていた。
電池の液漏れでも本体の天板に流れ込まないようにシートで保護されているのもこのモデルの特徴です。

作業は流れ込んでいる液を綿棒で吸い上げる。その後アルコールで掃除をする。
さらにウラブタの錆を削って防水パッキンをシリコン塗布器でゴミをとると出来上がり。
最後にセイコーの電池を入れて3年後まで安心して使えるような処置で送り出します。

セイコー、マクセルの電池なら液漏れしないことで有名なので少し高価だがしょうがない。工房のイメージを悪くするよりましです。
 電池交換費用は1000円、もちろん抜き取りだけなら無料です。

工房の目的は利益確保よりプライドのあるいいものを時計を家族代々使ってもらいたい思いがあります。
一代で壊して使い果たすのはもったいない。
電池交換でもメーカーへ依頼すると高額な費用がかかる事からそのまま放置されるのが時計。
日常生活では不要不急なアイテム、不要なものに6000円~10000円の出費ではつらい。
お花見に行ける!松花堂のお花見弁当の価格だ。
そこで1000円なら気楽に出せるのではないか?
防水テストは出来ないが電池を入れたまま放置されるよりましです。

間もなく入学式の季節。こーとなアイテムがほしいころ。
「こーとな」は京言葉で地味で上品なものを指します。
時計ではカルティエ・タンクフランセ、エルメス・ケープゴッド、オメガ・コンステなどなどがある。
ところが電池液漏れ修理依頼が多いモデル達です。やはり時計は不要不急アイテムなのだね~。

今日から上七軒では北野おどりが幕開けします。
春の艶やかな桜花と芸舞妓を優先して観客はコートな装いで盛り上げる観皆さんにはいつも脱帽します。
すきのない京都の女性たちをサポートさせていただく時計師なのだ。
今日は6時55分終了。
市バス9系統二条城付近で大混雑するので帰宅時に使えない。仕方ない46系統または地下鉄利用で得意先回りになります。
早めにお越しくだされ~!お待ちしております。





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