京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「見えない時間」

2016-05-22 09:18:15 | 時計修理

5月22日日曜日。上賀茂神社行きのバスは今日も満員!
快晴のお天気に恵まれた北山観光が出来る皆さんは運がいい人たちだ。

浮かれた気分もコンビ二でついでに買った今日の朝日新聞を見てがっかり!
時計のボンクラチョウチン記事にがっかりしました。
ある時計雑誌の編集長に聞いた話に驚く。
「スイスは貴族向けに高い時計を作ってきた。対して日本は皆が正確な時間を知るためにひろまった。強みが違う!」と伝聞記事が堂々と載っています。
お化けの話といっしょで人から聞いた匿名記事を堂々と朝日新聞に載せて良いのか?
おまけに「フランク三浦」のコピーすれすれ時計のPRまでやっているのだから驚いた。

 国内時計売上スイス対日本80:20の悲しい現実をみてどこが日本製が強いのか?ぼろ負けではないか!セイコー、シチズンを売っていては会社は倒産する時代なのだ。
また、現行、時計雑誌の記事が完全にスイス時計の広報誌になっているのにこの記事に出ている編集長の頭も嘘つき「都知事枡添化」してきたのだろうと思う。

お金になりさえすりゃ~何を言ってもいい時代だ。
時計専門雑誌の見開き3000万円程度の広告費を出費出来るスイス勢。ここに媚を売ってきた自分の姿を忘れているのね~。
最近「世界の腕時計」などの時計専門誌では金を払ってリシュモングループの広告を見せ付けられるのにウンザリしていたところです。

今朝の朝日新聞でせっかく阪神タイガースの勝利が飛んでいきそうな気分でした。
写真はキャリバー3303.1970年代に製造されたセイコーのモデル。
SR44SWの工房では一番大きな電池が入っている。流れるような秒針の動きが特徴です。
この運針では電池の消耗が激しいので今のステップ運針に変る。希小品です。
セイコーが一番輝いていた時代の私もあこがれた一品。

現状では生産地が90%以上が中国製に変っている限りこの時代には戻れない。
ネジ、バネ棒などユーザーが目に付かない中国部品の劣悪な金属を毎日見せ付けられている私達時計師に今朝の朝日新聞の記事を本当に悲しく読んだ。
次の東京オリンピックの公式記録時計はオメガだ。
前回はセイコー社、これ一つ見ても明らかにこの国では時計の針は逆に回っているのだ。
時の視覚障害者記事にはうんざりでした。


スイス時計T・HEUER、CHANEL・マトラッセの写真。
ベルトデザインとケース一体の美しさ、経年疲労の影響も少ない優秀なつくりが日本の消費者に認められているのです。
購入後20年以上使い続けているユーザーがほとんどです。
けっして貴族向けいやらしい言い方で落としめていい時計ではないぞ!
雑誌編集長さんも日本のユーザーを馬鹿にして軽く見ては人生を間違うぞ!

実際間違ってきた!
国内歴代のトップがここ20年中国製ソーラー電波の使い捨て時計に集中してくれたおかげでスイス勢が息を吹き返したのが本音でしょう。
やっと最近になってセイコーのトップが高級時計気がついてくれたがまだまた歴史が見えない視覚障害者が邪魔をしていることはこのタイミングでこんなパブリ記事が出てくるので解る。

今年の6月高額時計の量販期もスイス勢の勝ちに終るのでしょう。
最近、大丸、高島屋の時計売り場からご無沙汰している人も今年こそふら~っとのぞいてみてくだされ~!過去ばかり見ないで現実に戻りましょ~。

今日は日曜日!夜、Eテレのバレエ番組が楽しみなオヤジだ。
バレエの映像を見ているといつものように隣からフレグランスの香りが臭ってくる気がする。やっと確保できた高額なチケット!隣に座ったおばさんの揮発性の香水にいつも散々な目に遭ってきたのじゃ~。
パブロフの犬!今日はその実験を楽しみにしているおかしな視聴者なのだ。
7時過ぎたらさっさと帰るのでお早めにお越しくだされ~。



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