チャイコフスキー庵 Tchaikovskian

有性生殖生物の定めなる必要死、高知能生物たるヒトのパッション(音楽・お修辞・エンタメ・苦楽・群・遺伝子)。

「チャイコフスキー『1812年』のソナタ部第2主題(その1)/チャイコフスキー生誕171年記念」

2011年05月07日 00時48分03秒 | 戦勝&大聖堂奉献式祝いに(イワイニ)1812年

チャイコフスキー 1812年


煎餅焼き稼業の注文を月曜までに納品しなければならないのに、
またしても怠け癖が出て一枚も焼いてない。午前に
小用で音羽村に出かけたら、鳩山会館前に
黄色いはとバスが駐まってて、けっこうな数のツアー御一行様が
きれいなガイドのおねえさんの旗のもと、
一丸となって坂を登ってくところが見えた。

この鳩山御殿でのうのうと育った鳩山由起夫が5日に、
ペキンに参内して習近平に、
<空と海が毎日汚染されてしまっていることを申し訳なく思っている>
と陳謝したらしい。
新疆ウイグル自治区の楼蘭付近で三十余年にわたってやってきた
中華人民共和国の核実験では、日本は謝罪されてない。
同国領土内で発生してる黄砂が及ぼしてる害も詫びてない。いっぽう、
菅直人は内政などは原発を止めさせること以外ほっぽらかしで、
大清国の属国時代にフランス軍に略奪された分の「朝鮮王室儀軌」が先月、
「貸与」という名目ながらも実質返還されたことに困って、
「朝鮮王室儀軌」など1205冊を大韓民国に引き渡すだけで、
「対馬宗家文書」2万8千冊の返還にはひとことも触れない法律を通すことに
躍起である。これら、なりすまし日本人と、なりすまし日本人との縁戚者を
選んだのは、脳の足りない、そこらへんにウヨウヨ・ウジャウジャいる
日本人らなのであるから、しかたない。

ところで、
略奪といえば、清朝末期にイギリス軍とフランス軍が
円明園の宝物を略奪し、それから破壊つくして廃墟となった。
近年になって中華人民共和国がその宝物の所有者となってる
フランス人(故イヴ・サン=ロランも所有者のひとりだった)に、
返還交渉を始めたらしい。が、
<ダライ・ラマをチベットに帰すのなら譲ってややらないこともない>
とフランス人に言われてドタマにきて決裂したようである。

そんな図太いフランス人でも、ロスィアの冬には勝てなかったことがある。
1812年のできごとである。

チャイコフスキーの「1812年」は、
A=ラールゴ、3/4、3♭、「ロシア正教聖歌」
B=アンダーンテ、4/4、3♭、「進軍ラッパ」
C=アッレーグロ・ジュストのソナータ、4/4、6♭
 第1主題
 推移部挿入=「ラ・マルセイエーズ」
 第2主題=破棄したオペラ「地方長官」の二重唱
 第3主題=ロシア民謡「門の前で」
A´=ラールゴ、3/4、3♭、「ロシア正教聖歌」
B´=アッレーグロ・ヴィヴァーチェ、4/4、3♭、
   「進軍ラッパ」「ロシア帝国国家」
という構成になってる。

2年近く前に、この曲の楽譜をどこにやってしまったかわからなくなった。
それでずっとこの曲について書けないでいた。が、
3月11日の地震で実家マンションの自室の書庫が崩れて、
それを整理整頓した結果、その中から見つかった。ともあれ、

このC部「ソナータ形式」の第2主題は、[4/4拍子]、
[Allegro giusto(アッレーグロ・ジュスト)、4分音符=138]の
[L'istesso tempo(リステッソ・テンポ=同じ速度で)]である。
ただし、調号は、
[6♭]→[6♯]
という、フラットとシャープがそれぞれ6つの対称を成す
異名同音的(変ト長調=嬰ヘ長調)変換がなされる。

(当初は調号どおりの)[嬰ヘ長調]、
木管群とホルン4管の2分音符刻みの和音の伴奏、
チェロとそのオクターヴ下のコントラバスの全音による属音の通奏、そして、
トライアングルの愛らしい強拍の打突に乗って、
両翼vnとヴィオーラが3層のオクターヴ構造で主題を弾きだす。
***♪ドー│<ソー・ーソッ、・・ソ>ファ・>ミ>レ、│
     <ソーッ・ソーッ・・●●、・>レー│
     <ソー・ーソッ、・・ソ>ファ・>ミ>レ、│
     <ソー・ーー・・●●、・>ソー│
     <ラー・<ドー、・・<レー・<ミ<ファ│
     <ソー・ーー・・●●、・ソー│
     <ラー・<ドー、・・『>シー・>ラ>ソ』、│
     <ドー・ーー・・●●、・>>ソー│
     <ラー・<ドー、・・<レー・<ミ<ファ│
     <ソー・ーー・・ーー、・ソー│
     <ラー・<ドー、・・『>シー・>ラ>ソ』、│
     <ドー・ーー・・ーー、♪
木管群とホルン4管の2分音符刻みの和音は、
4拍子の前半2拍を「主和音」、後半2拍を「属7(第5音省略)」、
というように繰り返す。ただし、『』部分だけ、
旋律が導音を奏でるため、その導音の美しい音色を損なわないように、
導音である第3音を回避して第5音を吹く、
という属7の稀な使われかたの例である。ともあれ、
この単純な「主和音」と「属7」の繰り返しが、この主題の後半への
劇的な転調をさらに効果的にするための伏線ともなってるのである。
舌を巻くお見事な運びかたである。
チャイコフスキー、万歳!
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