長澤まさみ・上野樹里「ラストフレンズ第2話」
井の頭公園駅を数年振りで見たら新しくなっていた…という感慨を持ったが、周囲は大きく変わったわけではなさそうだ。カメラワークによって随分きれいに見えるものだ。
そうそう、某雑誌で今期ドラマの視聴率予想を書いてあったが、「ラストフレンズ」が酷評されていた。
ブログの反響からすると予想は数パーセントくらい外れる印象があるが、どうなるだろう。今のところ、今シーズンで始まったドラマで一番面白いドラマに見えるが。
さて、宗佑のキャラクターが二話にしてだんだんDVから離れていっているのが気になる。この描写を続けると単なるストーカー兼暴力男になる。
上野樹里演じる瑠可等に気付かせやすくするために宗佑のキャラクターをデフォルメしたにしても描写の仕方に工夫が必要だ。
DVをテーマにするなら、きっちりDVらしく必要なデフォルメをして描写して欲しい。いい加減でどっちつかずの描写は実際に被害にあっている人には不快だろう。
といっても、本当にDVの描写をすると実際に経験のある人間がフラッシュバックを起こすことも考えられるので難しい描写ではあるが。
同時に、宗佑演じる錦戸亮君も微妙な演技は苦しいようだ。人前ではやさしい男を演じ、恋人の前ではDV男。それを表情で表現するのは難しくみえる。
これができると今のシナリオを少しトーンダウンするだけでDV男になるのだが。
そして、唐突に増えたキャラクター。何かあるのかと思ったら当分使わない新しいキャラクターのようだ。かなり強引に増やした割りにはほったらかし。
多分、何かのストーリーで使う関係で後から撮影して出したのだろうが、違和感がかなりあった。
今週のストーリーは、DVが少しずつひどくなる長澤まさみ美知留の描写とラストで美知留がDV男と暮らしている事実に気付いた瑠可が自分の思いをつい口にしてしまうことで盛り上げた。
先週のわたしの予想では美知留への瑠可の思いをタケルが気付くところまで描くかと思ったが来週まで持ち込むようだ。
突っ込み所が満載のドラマだが、今までのドラマにない面白さだ。ただ随分重いテーマを取材をしている割りに、ドラマ風に描写しすぎているのが気になってきている。
ドラマの面白さだけを追求した表現にならないようにシナリオを書いて欲しい。
さて、長澤まさみ。時折いい表情をしている。今までのドラマとは一味違う表情を見せるのでこのドラマへの出演はややプラスだろう。
相関図がいつの間にか出ていたが、途中で気持ちがタケルに向かうようだ。
こうなるとドラマとしてのボリュームが増えるので、演技としてはかなり複雑な演技を要求されるのでそれをどう演じるかが長澤まさみの課題になる。
上野樹里はかなりはっきりした描写で性格づけが行われている。ただ、こちらも気になってきたのが自身の性同一性障害に対する葛藤があまりはっきり見えないところ。
一応、父親を悲しませたくないという言葉と泌尿器科のホームページを見る描写でその辺を出したかったらしいが、普通の視聴者はその意味を気付かないだろう。
これを読んで分からない方もいるので書くと男性ホルモンと関係するということで見当をつけてもらえば分かると思う。
さらっと見る分にはいいが、テーマがテーマなだけに暗くならない程度にその辺は表現して欲しい。
話しは上野樹里の演技にもどるが、今まで出来なかった主体的な役作りに注意がいっている分葛藤に意識が向いていないように見える。ただ、予想以上に底が深い女優だったのはこのドラマで伺える。
このドラマは上野樹里が長澤まさみをどう牽引するかで面白さが決まってくるのは変わらない。ただ、主演はどちらなのだろう。長澤まさみ、上野樹里。
ドラマ的には両方でいいが、どうもシナリオが長澤まさみ主演を指向しつつ上野樹里を引き立て役に使って見えてしかたがない作りに見える。
その辺のバランスの悪さが気になるドラマでもある。ただ、ラストの引っ張りは毎回いい。
「わたしの美知留に触るな」とは瑠可が何者か知っている多くの視聴者と宗佑には特別な意味がある。
しかし、美知留にはドキッとしつつも親友の言葉として受け取る余地を残して話しを広げることができる言葉だ。
このセリフで来週を楽しみに視聴者はいられる。
石原さとみ「パズル」
何をかけばいいドラマだろう。一話完結ミステリーなのは分かったが、昨日の7人の弁護士と中味は変わらない。
笑えるのは主役の男子生徒二人が「イケメン~」の面白キャラ二人なこと。
このドラマは石原さとみ演じる教師の多面性のバカバカしさを笑うドラマなのだろうが、そこまで演じ分ける演技力は…。
ただ、石原さとみには少しは工夫のあとは見せて欲しい…気がする。
ちなみに石原さとみを仲間由紀恵に置き換え阿部寛がいるとまるっきり何かのドラマに見えるドラマでもある。
もっとも、シナリオライターが同じなのを考えると仕方がないかもしれない。
宮本亜門さん「トゥーランドット」
良くも悪くも「トゥーランドット」宣伝ブログみたいだな…と思いつつ書いてしまう。
というのも初週の内容なら、わたしのように超がつくほど俳優岸谷五郎さんと女優安倍なつみさんの演技力が好きでもなければ行かない舞台の出来だったのが、現在は初週を忘れてもう一度観て欲しいと思える舞台に育っているため。
ということで本日はアンサンブルに対する苦言。
この舞台のアンサンブルに対する評価は総じてわたしとしては低い。理由は以前から書いているように舞台終了まで一人一人が演技を続けていないように見えるためだ。
誰か他のアンサンブルがメインで演じているとその周囲で傍観している印象が強い。他の演劇・ミュージカルの舞台ではあまり感じない雰囲気でもある。
その中で唯一男女一人づつ印象に残るアンサンブルがいる。女優の方は多分松崎茉莉杏さん。一人次元の違うダンスと切れのある踊りをする。
最後付近で舞台中央でバトンの演技をするアンサンブルの方だ。動きがきびきびしているのでメインキャストが舞台上で演技をしていても目についてしまう。
そして、男優の方は確信が持てないが伊藤俊彦さんという方だと思う。こちらは現在ヒゲをはやしているのでパンフで見ると違うような気がする。
こちらも最後付近にブレイクダンスを舞台中央でするアンサンブルの方だ。
誰か知っていたら教えて欲しいものだが。
この男優のいい所はやはり機敏な動作にある。そのため、やはり登場しているときは目についている。
二幕ラストが一幕ラストに大きく劣るのはアンサンブルの広がりの無さに起因していると感じている。
6回もこの舞台を観ていると観る所はメインキャストより一人一人のアンサンブルの動きとメインキャストのバランスに注目することになる。
チケットが後4枚もあるので、もう少しアンサンブルには工夫が欲しい。
初週から演出を相当いじっているおかげでようやく一度くらいは観てもいいと周囲に言えるようになったが、10回観るのはメインキャストばかり観るだけでは正直厳しい。
こんなにチケットを買ったのは岸谷五郎さん、安倍なつみさんの演技、宮本亜門さんの演出に期待したからだが、台本がこれほど凄い出来なのは予想外だった。
初週を観た時点では正直舞台としては愕然とした。そこからの手直しが凄かったので6回観ても感想が書けたが、どうしても一幕ラストと二幕ラストの感動の逆転は直せないでいる。
初めてこの舞台を観たらしい観客からは大抵一幕ラストの際に「凄い!…終わり?」という言葉が漏れる。
二幕ラストの方が明らかに華やかな演出なのに、一幕ラストのアーメイと安倍なつみさんを中心とした歌の方が勝ってしまっている。舞台としては、これは失敗になってしまう。
その原因はこの舞台に限るとアンサンブルの工夫の無さにあるような気がしてならない…とかなり今日は厳しいアンサンブルに対する見解を書いた。奮起して欲しい。
挑戦シナリオライター(裏ブログ)タイトルは「恋すればミステリー」
井の頭公園駅を数年振りで見たら新しくなっていた…という感慨を持ったが、周囲は大きく変わったわけではなさそうだ。カメラワークによって随分きれいに見えるものだ。
そうそう、某雑誌で今期ドラマの視聴率予想を書いてあったが、「ラストフレンズ」が酷評されていた。
ブログの反響からすると予想は数パーセントくらい外れる印象があるが、どうなるだろう。今のところ、今シーズンで始まったドラマで一番面白いドラマに見えるが。
さて、宗佑のキャラクターが二話にしてだんだんDVから離れていっているのが気になる。この描写を続けると単なるストーカー兼暴力男になる。
上野樹里演じる瑠可等に気付かせやすくするために宗佑のキャラクターをデフォルメしたにしても描写の仕方に工夫が必要だ。
DVをテーマにするなら、きっちりDVらしく必要なデフォルメをして描写して欲しい。いい加減でどっちつかずの描写は実際に被害にあっている人には不快だろう。
といっても、本当にDVの描写をすると実際に経験のある人間がフラッシュバックを起こすことも考えられるので難しい描写ではあるが。
同時に、宗佑演じる錦戸亮君も微妙な演技は苦しいようだ。人前ではやさしい男を演じ、恋人の前ではDV男。それを表情で表現するのは難しくみえる。
これができると今のシナリオを少しトーンダウンするだけでDV男になるのだが。
そして、唐突に増えたキャラクター。何かあるのかと思ったら当分使わない新しいキャラクターのようだ。かなり強引に増やした割りにはほったらかし。
多分、何かのストーリーで使う関係で後から撮影して出したのだろうが、違和感がかなりあった。
今週のストーリーは、DVが少しずつひどくなる長澤まさみ美知留の描写とラストで美知留がDV男と暮らしている事実に気付いた瑠可が自分の思いをつい口にしてしまうことで盛り上げた。
先週のわたしの予想では美知留への瑠可の思いをタケルが気付くところまで描くかと思ったが来週まで持ち込むようだ。
突っ込み所が満載のドラマだが、今までのドラマにない面白さだ。ただ随分重いテーマを取材をしている割りに、ドラマ風に描写しすぎているのが気になってきている。
ドラマの面白さだけを追求した表現にならないようにシナリオを書いて欲しい。
さて、長澤まさみ。時折いい表情をしている。今までのドラマとは一味違う表情を見せるのでこのドラマへの出演はややプラスだろう。
相関図がいつの間にか出ていたが、途中で気持ちがタケルに向かうようだ。
こうなるとドラマとしてのボリュームが増えるので、演技としてはかなり複雑な演技を要求されるのでそれをどう演じるかが長澤まさみの課題になる。
上野樹里はかなりはっきりした描写で性格づけが行われている。ただ、こちらも気になってきたのが自身の性同一性障害に対する葛藤があまりはっきり見えないところ。
一応、父親を悲しませたくないという言葉と泌尿器科のホームページを見る描写でその辺を出したかったらしいが、普通の視聴者はその意味を気付かないだろう。
これを読んで分からない方もいるので書くと男性ホルモンと関係するということで見当をつけてもらえば分かると思う。
さらっと見る分にはいいが、テーマがテーマなだけに暗くならない程度にその辺は表現して欲しい。
話しは上野樹里の演技にもどるが、今まで出来なかった主体的な役作りに注意がいっている分葛藤に意識が向いていないように見える。ただ、予想以上に底が深い女優だったのはこのドラマで伺える。
このドラマは上野樹里が長澤まさみをどう牽引するかで面白さが決まってくるのは変わらない。ただ、主演はどちらなのだろう。長澤まさみ、上野樹里。
ドラマ的には両方でいいが、どうもシナリオが長澤まさみ主演を指向しつつ上野樹里を引き立て役に使って見えてしかたがない作りに見える。
その辺のバランスの悪さが気になるドラマでもある。ただ、ラストの引っ張りは毎回いい。
「わたしの美知留に触るな」とは瑠可が何者か知っている多くの視聴者と宗佑には特別な意味がある。
しかし、美知留にはドキッとしつつも親友の言葉として受け取る余地を残して話しを広げることができる言葉だ。
このセリフで来週を楽しみに視聴者はいられる。
石原さとみ「パズル」
何をかけばいいドラマだろう。一話完結ミステリーなのは分かったが、昨日の7人の弁護士と中味は変わらない。
笑えるのは主役の男子生徒二人が「イケメン~」の面白キャラ二人なこと。
このドラマは石原さとみ演じる教師の多面性のバカバカしさを笑うドラマなのだろうが、そこまで演じ分ける演技力は…。
ただ、石原さとみには少しは工夫のあとは見せて欲しい…気がする。
ちなみに石原さとみを仲間由紀恵に置き換え阿部寛がいるとまるっきり何かのドラマに見えるドラマでもある。
もっとも、シナリオライターが同じなのを考えると仕方がないかもしれない。
宮本亜門さん「トゥーランドット」
良くも悪くも「トゥーランドット」宣伝ブログみたいだな…と思いつつ書いてしまう。
というのも初週の内容なら、わたしのように超がつくほど俳優岸谷五郎さんと女優安倍なつみさんの演技力が好きでもなければ行かない舞台の出来だったのが、現在は初週を忘れてもう一度観て欲しいと思える舞台に育っているため。
ということで本日はアンサンブルに対する苦言。
この舞台のアンサンブルに対する評価は総じてわたしとしては低い。理由は以前から書いているように舞台終了まで一人一人が演技を続けていないように見えるためだ。
誰か他のアンサンブルがメインで演じているとその周囲で傍観している印象が強い。他の演劇・ミュージカルの舞台ではあまり感じない雰囲気でもある。
その中で唯一男女一人づつ印象に残るアンサンブルがいる。女優の方は多分松崎茉莉杏さん。一人次元の違うダンスと切れのある踊りをする。
最後付近で舞台中央でバトンの演技をするアンサンブルの方だ。動きがきびきびしているのでメインキャストが舞台上で演技をしていても目についてしまう。
そして、男優の方は確信が持てないが伊藤俊彦さんという方だと思う。こちらは現在ヒゲをはやしているのでパンフで見ると違うような気がする。
こちらも最後付近にブレイクダンスを舞台中央でするアンサンブルの方だ。
誰か知っていたら教えて欲しいものだが。
この男優のいい所はやはり機敏な動作にある。そのため、やはり登場しているときは目についている。
二幕ラストが一幕ラストに大きく劣るのはアンサンブルの広がりの無さに起因していると感じている。
6回もこの舞台を観ていると観る所はメインキャストより一人一人のアンサンブルの動きとメインキャストのバランスに注目することになる。
チケットが後4枚もあるので、もう少しアンサンブルには工夫が欲しい。
初週から演出を相当いじっているおかげでようやく一度くらいは観てもいいと周囲に言えるようになったが、10回観るのはメインキャストばかり観るだけでは正直厳しい。
こんなにチケットを買ったのは岸谷五郎さん、安倍なつみさんの演技、宮本亜門さんの演出に期待したからだが、台本がこれほど凄い出来なのは予想外だった。
初週を観た時点では正直舞台としては愕然とした。そこからの手直しが凄かったので6回観ても感想が書けたが、どうしても一幕ラストと二幕ラストの感動の逆転は直せないでいる。
初めてこの舞台を観たらしい観客からは大抵一幕ラストの際に「凄い!…終わり?」という言葉が漏れる。
二幕ラストの方が明らかに華やかな演出なのに、一幕ラストのアーメイと安倍なつみさんを中心とした歌の方が勝ってしまっている。舞台としては、これは失敗になってしまう。
その原因はこの舞台に限るとアンサンブルの工夫の無さにあるような気がしてならない…とかなり今日は厳しいアンサンブルに対する見解を書いた。奮起して欲しい。
挑戦シナリオライター(裏ブログ)タイトルは「恋すればミステリー」