法律事務所とキッズダンス教室・ヨガ教室

一見何のつながりもない分野をこなす私、尾埜 圭司からの情報発信。
みんな人とのご縁を紡ぐ仕事です。

尾埜合同法律事務所     損保代理店の役割と法律事務所

2009-06-13 | Weblog

6月12日(金曜日)

 毎週金曜日は、東大阪の生・損保代理店 (株)アーム・ジャパン・プロックスでの、有志代理店勉強会。

 法人をお客様とするために、必要な知識や考え方をレクチャーするのがメインですが、ナマな知識よりは、いわゆる「むだ話」ができるための情報が有効になるという考えに基づいた勉強会です。

 参加代理店は、自由化のもと、生命保険の販売に力を入れていますが、今回は、原点に帰って、損害保険について。


 代表的な事例である交通事故が起こった場合、自社のお役様のためにどうお役に立てるか、弁護士をどう活用するのか、という点で、しっかりとした方針とスタイルが確立されている代理店は、意外に少ない、というか、ほとんどない。

 「生命保険は、ご契約いただくまでが大変。損害保険はご契約いただいてからが大変。」とはよく言われる言葉ですが、実は、損保系代理店でも、保険事故が生じた場合の処理マニュアルが、確立されていないことが多い。
特に、専属代理店のカルチャーは、事故が生じた場合は、属する保険会社のセンターへ投げておしまい。
これでは、契約者に過失がない場合には、誰も助けてはくれません。

 法律事務所で仕事をしていると、交通事故被害者のナマの声が届きます。
なかなか裁判所にすら認めてもらえない後遺障害での苦しみや、個人で、損保会社の専門家と称する担当と渡り合う大変さや怒り。
代理店の方とお付き合いをしていると、「こんな現実を感じ取っているのか?」と思うことも、時としてあります。

 代理店のお役様は、業務委託契約上は、保険会社に属することになっています。
でも、現場の第一線で、現に契約書を交わすのは、代理店だし、各代理店とも、「お客様目線」をうたいます。
でも、崇高な言葉を理念的にいっているだけでは、お客様のお役にはまったくなりません。

 とある損保代理店に、「御社のお客様の年間の事故発生件数はどれくらいですか?後遺障害の残るほどの事件の発生件数は?当方が過失なしの、いわゆる完全被害事故の発生件数は?」と、ずいぶん前に尋ねました。

「考えたこともありませんでした。担当の者に調べさせます。」

数ヶ月たった今もお答えはありません・・・・・・・。

 法律事務所でも同じことが言えますが、契約する時だけいいことをいって、事故が発生しても、担当レベルで場当たり的な処理をするだけの代理店なんて、この世に必要ありますか?
通販で充分ですよね。

 この勉強会に参加している代理店は、おおむね、交通事故などが起こった場合の対応策が確立されています。
ただ、明確に、「うちはこういうスタイルでやるので、サポートをよろしく。」と打ち出しているのは、1社、アームジャパン・プロックス社だけです。

 「問いかけて、気付きを待つ。」スタイルを基本としているつもりですが、レスポンスがあまりにない場合は、考えを変えないといけないかもしれませんね。

 夕方には、大手代理店、 (株)インシュアランス・サービス の、事故担当のS氏が、案件のご相談に見えました。
ファイリングの仕方や書類を拝見していると、同社がかなりシステマイズされていることがわかります。
志を持って臨まれている、同社の清水社長のお顔が浮かびました。

 なんとなく今日は、交通事故に偏った頭の構造になってしまいましたが、金澤弁護士と最後の打ち合わせをして、西宮へ。

 

 The Studio F-link の Studio LAB 3の佐藤さんのレッスンが終わろうとしていました。