gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/asahi_region/nation/asahi_region-ASS4V3V1VS4VTNAB00FM
このニュースは,まさに「ブラックホール型自治体」に住んでいる身として実感があり過ぎる
若者が住める街として,最大の懸念は「家賃」だろう。
自分の最寄り駅は,都心まで10分という距離。それゆえに,独身向け1Kでも月に7~8万円はする。もうこの時点で「住むことが現実的」ではない。市場原理主義で土地価格を任せていたらこうなってしまった。
僕が高校生だった1986年ぐらいまでは「ごく普通に」「ごく普通の家庭が」あったのに,バブルに入った当時=大学生になったころから「そんな場所に住んでいるの」と驚かれるようになってしまった。
社会人になってもそれは変わらず,同じ路線の部下など居ない。本当に一人も居ない。途中までは同じでも,みな都心から私鉄でさらに20分程度は離れていく。
これは,自治体が「ブラックホール型」というより,自分の企業が「ブラックホール型」なのではないかと推察する。
すなわち,自分を含めた中高年が若者の道を遮っているように思えて仕方ない。ところが,僕ら中高年もまた定期昇給が年に数百円という時代が10年以上続いているため(ここ数年は年に500円程度である,500円),自分の年代とわずか5歳上では実質手取りが大きく異なっている。
要は,これは自分の会社選びの失敗でしかないとも言えるが,果たしてそれだけなのだろうか,ということだ。
秋田県の人口減少はいまに始まった話でなく,東北4県の厳しさは矢口先生のいう「半年は雪に閉じ込められる」(いまではそこまで豪雪でないにしても)が少なからずあり,事実秋田へ転職するなどということは非常に困難である。そもそも求人がない(実際にやってみたことがある)。
「雇用の流動性確保」には,「健康でやる気のある人はいつまでも」「健康な人もいろいろと」「健康でない人もいろいろと」働けるように,つまり「家庭の事情は様々なので,働き方こそ多様性必須に」と考えている。
岸田文雄はメーデーに参加し「賃金を上げる」という無責任な発言をした。それは,僕のような「構造不況業種」まで「税金」で養うということなのだろうか それはありえまい。そもそも,メーデーを土曜開催にしている時点で,「土日休みでない」職種の方々の怒りは噴出しているだろう。
政府も自治体も,人気取りの政策など止めて「地に足の着いた議論」を重ねてほしい。東京なら奥多摩にまずは行ってみてほしい。それも電車で。そうすれば「都心から2時間もかかり」「クマ出没の恐怖が現実」にある,奥多摩の長所も短所も見えてくるだろう。
机上の空論など無用である。要は,政治も実戦なのだ