おジャ魔女どれみと徒然

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土を喰らう十二ヵ月について、その是非道人也

2023-07-06 22:29:00 | 邦画

 作家・水上勉氏が1978年に上梓した料理エッセイを原作とした映画。
 水上氏は子供の時、禅寺で修行しててそこで精進料理を学んだそう。

 精進料理を作りながら、別荘での生活を綴った本。
 映画の舞台は長野。水上氏、晩年の生活を脚本化した感じ。

 話だけ聞くと地雷臭。しかし、これがまた面白いんですよ。
 最近見た邦画の中では一番だと思う。傑作です。

 話らしい話はなし。おじいちゃんの田舎暮らし。
 ほのぼのしてて良い。監督は中江裕司さん。

 普段は沖縄をテーマにした作品をよく撮る監督らしいが。
 長野とか、真逆の土地だろうにw ばっちしの仕事ぶり。

 主演の沢田研二さん。正直、歌手?ってことだけしか知らない。
 この人がまた、凄いんだよな。凄いとしか言い様がない。

 存在感というかね。前回見たダンサーインザダークのビョークさんも本職はアーティストですから。
 なんかハキハキ喋っててめっちゃ声が聞き取りやすい。腹から声出してる感じ。

 ちょっと嘘臭いけど、それがまた良い。役者が本職の人にはない味。
 異色と言いますか。とんでもない大型新人の登場ですw

 まぁ、それを言い出したら水上氏のことも知らないし。
 火野正平さんのことも喧嘩強いとか自転車旅ぐらいしか知らない。知らないだらけの作品。

 俺の知らない間に楽しい祭りみたいなのがあって、その後に行われてた余興を、こっそり覗き見たような。
 上手い例えが見つからないけどw ただ嫌な気持ちではないかな。

 知ってるのは松たか子さんだけ。ご飯バクバク食べる。
 この人の食べっぷりも必見ですw

 精進料理の何とも言えない魅力。土井善治さんのことも知ってる。
 ちょっと塩分過多のような気がするが。雪国だから、こういう献立なんかね。

 後半から、主人公が心筋梗塞で倒れ、自身の死を意識し始める。
 ここは史実通り。まぁ、現実の方が複雑かつ過酷らしい。

 史実の水上氏は訪中の際、文化大革命に遭遇。
 拘束を経て帰国直後、心筋梗塞で倒れてしまう。

 心臓の三分の二が壊死。目も患い執筆も困難になり。
 晩年はかなり壮絶だったそう。ちょっとダンサーインザダークにも似てますかね?

 日本映画はマイルドですw
 とはいえ、己の死と静かに向き合う。深刻な展開で「こっからどうなるんや?」と構えていたら唐突に終わったw

 ここは肩透かしだったかな。まぁ、結局、答えなんてないからね。
 誰も知らんでしょ、死ぬことなんて。

 生きること、老いること、死ぬこと。
 人間、何も学ばず死んでいくんかもな。

 何にも知らずに、日々を過ごす。それだけしかないんちゃう?
 知ったかぶりかな、俺もw
 
 では、また。




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