決して贋作ということはなく、れっきとした真作です。表具や軸先は藤井達吉ならではのもの。藤井達吉の共箱は非常に貴重です。この表具は工芸デザイナーならではのもの。手に取ってみないとこの良さは伝えられないものかもしれません。
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江戸期に時が経るにつれて、粉本主義的な定型的な作風が多くなり、近代では評価の低い江戸中期以降の狩野派の画家において、幾人かの狩野派の画家が見直されています。その一人に狩野素川が挙げられると思いますが、狩野素川は狩野派にありながら浮世絵美人画にも学び、洒脱で機知に富んだ独特の画風は「素川風」と評されている画家です。本ブログでも幾つかの作品が紹介されていますが、本日は三幅対の作品の紹介です。
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黒田稲皐は弓馬、刀槍、水練などの武芸にも長じ、落款には「弓馬余興」の印をしばしば用いたり、更に「因州臣」「因藩臣」と入った作もあり、これらは、自分はあくまで武士であり絵は余興にすぎないという稲皐の矜持を表しているのだそうです。
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「祝寿図」は松、鶴、亀などを用いて吉祥を表すことが多く、よく使われるのは松と鶴、鶴と亀の組み合わせです。例えば「松鶴延年図」「松齢鶴寿図」「亀鶴斉齢図」などは、長寿や気品の高さを表しています。
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平福百穂の作品蒐集には問題が二つあります。ひとつは模写も含めた贋作が多いこと。ふたつめは手彩色された工芸品が多いということです。両者ともに精巧に作られており、工芸品は大塚工藝社の作品どころではなく、よく見ても分かりませんし、印章も真印をそのまま押印してように作られています。
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