夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

山水清音 不染鉄筆

2020-02-28 00:01:00 | 掛け軸
「芸術はすべて心である。芸術修行とは心をみがく事である」を信条とし、「きれいでなくても小さくても。立派でなくても。淋しいんだから淋しい一人で眺める画を描こうと思った…野心作だの大努力作よりも小さな真実をかこう」という芸術観をもち、「いヽ人になりたい」という言葉を残しています。 . . . 本文を読む

松双鳥図 狩野素川筆

2020-02-26 00:01:00 | 掛け軸
素人の考えですが、狩野素川(章信)と狩野栄信(栄川院)のライバルという観点から特集してみたら面白いかもしれません。狩野派の古いしきたりに生きた画家ですが、常に新しいものを取り入れて飛躍を目指す葛藤があったのでしょう。 . . . 本文を読む

十和田湖 福田豊四郎筆

2020-02-21 00:01:00 | 掛け軸
インターネットオークションの功は画家の初期の作品を発掘できることであろうと思います。福田豊四郎の作品は戦後の作品が脚光を浴び、その様な作例が福田豊四郎の作品と思い込んだのか、初期の作品が埋もれてしまっていたように思います。骨董店で一年かけて数例の作品しか入手できない作品がこれまで数多くインターネットオークションで入手できました。 . . . 本文を読む

大津絵 その13 為朝(矢の根)   

2020-02-20 00:01:00 | 掛け軸
源為朝は、為義の子で、義経にとっては叔父にあたる人物で鎮西八郎とも称します。強弓で鳴らし、勇猛を誇った平安時代後期の武将ですが、あまりの粗暴さにより、父に疎まれて九州に流され、当地で一大勢力を築くものの、保元の乱で敗北し、流罪先の伊豆で討たれてしまいます。勇猛さの象徴として、もしくは病魔退治の人物として大津絵に描かれたようです。大津絵としては、疱瘡(天然痘)除けとして人気がありました。なお不遇な人生のためか、判官贔屓の庶民には人気が高かったようですので、大津絵としても人気があったのでしょう。 . . . 本文を読む

青古備前鶴香合

2020-02-13 00:01:00 | 陶磁器
この青備前は、必ず意図したとおりの発色になるとは限らず、また、釜の中でも還元状態になる場所が少なく、生産が非常に困難なことから、大変珍重されてきたようです。この涼しげで神秘的な色の備前にはファンも多く、備前焼の中でも青備前をコレクションされている方も多いのですが、本来の酸化焼成が好きな人には抵抗があるかもしれませんね。 . . . 本文を読む