夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

墨竹叭々鳥図 榊原紫峰筆 その4

2017-10-31 00:01:00 | 掛け軸
本作品は表具がかなり痛んでいましたし、軸先は他に転用されたのか取れて無残なことになっています。改装しなくてはいけませんが、打ち捨てておくにはもったいないと思い、購入しました、箱の作りから二重箱になっていたと思われます。どうしてこのようなことになるのか不思議です。 . . . 本文を読む

月百物語 銀河月(織女牽牛) 月岡芳年 その3

2017-10-21 00:01:00 | 浮世絵
「月百姿」は明治19~25年(1886~92)、すなわち、今から約130年以上前に制作されています。しかしながら、大胆な視点から切り取った迫力ある構図や、月夜の静けさがしみわたるような静謐感、さらには粋を極めた彫りや摺りの美しさなど、新鮮な魅力にあふれています。 . . . 本文を読む

月下竹図 寺崎廣業筆 その60

2017-10-20 00:01:00 | 掛け軸
明治43年の暮れ、中将湯本舗津村順天堂(現ツムラ)の創業者として知られる元貴族議員津村重舎の依頼によって描かれた六曲屏風二双のうちの一双に「竹梅図」があり、夫人と眺めていた津村氏が、竹と梅だけでは寂しいので、なにか小鳥でも描いて欲しいと寺崎廣業に所望すると、廣業は「それは竹内栖鳳先生にお願いするのがいい。」と答えたという。その後十年ほどで寺崎廣業が亡くなり、津村氏が積年の願いを果たすべく、寺崎廣業逝去後14年を経た昭和7年に、津村氏が竹内栖鳳に依頼した作品。この絵をみた竹内栖鳳は「明るい気持ちの良い作品ですね。」と頷き、快諾したという。昭和7年4月18日午後、津村邸を訪れた竹内栖鳳は、4時間ばかりの後に鶺鴒一羽と雀三羽を描き添えて、四羽で4時間という時間を費やして完成した。 . . . 本文を読む