夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

越前焼 双耳お歯黒壺 その2

2023-11-29 00:01:00 | 陶磁器
寒くなってきたので、食堂にはヒーター入りのカーペットをひきました。祖母と息子は互いに別のテレビを見ながら、仲良く寝転がっていました。本日は南蛮焼の紹介に次いで、一輪挿しの定番、越前焼のお歯黒壺の紹介です。この手の作品はそこら中に転がっていると表現していいほどたくさんありますね。質のよい、姿のよいものを厳選するのがいいのでしょう。いくつもは要りませんね。当方では「その2」となります。越前焼 双耳お歯 . . . 本文を読む

南蛮粽花入 江戸前期

2023-11-27 00:01:00 | 陶磁器
2階の寝室から庭を眺めていたら、ちょうど枝垂れ紅葉が見頃となっていました。ちょうど庭に出ていた家内が「今日が見どころの最後かも?」とのこと。今年はとくにきれいな紅葉のようです。登山をしていた頃は涸沢の紅葉や蔵王の紅葉を観に行ったものですが、今は身近の紅葉で満足しています。さて茶室には壁掛花入がひとつは欲しいグッズですね。壁掛け花入れとしては、竹製もありますが、陶磁器では信楽焼の蹲、そして越前焼の鉄 . . . 本文を読む

地元に遺すべき作品 藁打する女 高橋萬年筆

2023-11-25 00:01:00 | 日本画
本日紹介する作品は、以前にも紹介したかもしれない作品ですが、実家に古くからあった作品です。男の隠れ家からは漆器や陶磁器以外に絵画の作品も出てきています。さすがに当方の整理も進んでいるので著名な画家の作品は出てきませんが、氏素性のわからぬ作品がいくつか出てきています。本作品はその中で実家を整理した際に出てきた数多く出てきた作品のひとつですが、あまりにも大きいために東京に持ち帰られずに郷里の倉庫に収納 . . . 本文を読む

石山寺観月図 菊池容齋筆

2023-11-24 00:01:00 | 掛け軸
師である菊池容斎と弟子である渡邉省亭が同じ題材を、同じ構図で、同じような画風で描いたと思われる作品を紹介します。現在、加島美術のしかけで評価と人気が高くなっている渡辺省亭ですが、師である菊池容斎は現在では忘れ去られた画家と称しても差し障りのないほど評価されていません。しかしその画力と後進を育成した指導力は高く評価すべきでしょう。上記写真の渡辺省亭の作品は以前に紹介していますが、今回は新たに入手した . . . 本文を読む

真贋考 月下柳鷺之図 伝平福百穂筆 昭和2年(1927年)頃 その125

2023-11-23 00:01:00 | 掛け軸
*原稿を作成中に数日前に投稿を公開してしまった作品です。約1年分の原稿が蓄積しており、間違った先んじて投稿してしまうというミスをしてしまいました。ちょっと原稿が多くなり過ぎたようです・・。本作品に押印されている印章は当方の他の所蔵作品「木蓮ニ小禽図」(鑑定箱書は鳥谷播山による。昭和13年の鑑定)に押印された印章と同一のものです。ながらくこの印章は確認できていませんでしたが、この作品で疑問が解決した . . . 本文を読む

函嶺路 平福百穂筆 その111

2023-11-22 00:01:00 | 掛け軸
郷里出身の画家、平福百穂の作品。当方での平福百穂の作品も百点を超える蒐集になってきました。今回の作品は門下生の島田柏樹による鑑定箱入りの作品です。函嶺路 平福百穂筆 その111紙本水墨淡彩軸装 軸先象牙 島田柏樹鑑定二重箱箱全体サイズ:縦1940*横470 画サイズ:縦1120*横300 本作品をいつ頃描いたのかは定かではありませんが、落款の書体からは大正5年から10年頃かと思われます。平福百穂に . . . 本文を読む

なまづ その2 小松均筆

2023-11-20 00:01:00 | 掛け軸
鯰や鯉の作品が意外に当方の所蔵作品に多い傾向があるようです。とくだんに当方では意識はしていないのですが・・・。本日は小松均がナマズを描いた作品の紹介です。なまづ その2 小松均筆紙本水墨淡彩軸装 軸先練 合箱入全体サイズ:縦1980*横460 画サイズ:縦1310*横340 本ブログで何度か記述していますが、改めて記載すると小松均の画歴の紹介は下記の通りです。************** . . . 本文を読む

改装された掛軸

2023-11-19 00:01:00 | 掛け軸
このたびはまとめて、種々の作品の様々な状態であった掛け軸を表具したり、改装したり、天地交換したり、保管箱を誂えたりして修復しました。まずは改装した作品。鍾馗之図 寺崎廣業筆 明治30年(1897年)代紙本水墨軸装 軸先木製塗 鳥谷幡山鑑定(昭和乙亥:昭和10年晩秋)箱入 全体サイズ:横668*縦2210 画サイズ:横510*縦12302023年10月改装完了:締め直し     35,00 . . . 本文を読む

修復した掛け軸の例 婦人愛児図 伝上村松園筆

2023-11-18 00:01:00 | 掛け軸
痛んだまま放置されている掛軸についてはついつい修復したくなるのが、当方の悪癖のようです。今回も以前に改装の例としていた作品ですが、きちんと?修復した際に保管箱を誂えたことと作品について資料を追加したので投稿します。*真贋は不明の作品とご了解願います。婦人愛児図 伝上村松園筆絹本着色軸装 軸先 誂太巻上箱+塗二重箱改装前:全体サイズ:横525*縦1973 画サイズ:横409*縦1130改装後:全体サ . . . 本文を読む

鮎 その3 福田豊四郎筆 その152

2023-11-17 00:01:00 | 掛け軸
下記の漆盆の作品となっている福田豊四郎の原画を所蔵しており、祖父が興した会社の50周年記念にて製作した漆盆です。*入手時は欠損していた飾り紐は神田の草土舎に依頼して修復しています。祖父の会社関係者に数多く配布されたのでしょう。ときおり市場で見かけることがあります。収納箱に保管された作品が当時から当方では所蔵していますが、いろんなところからさらに3作品を入手しています。実家に縁がある作品という理由で . . . 本文を読む

贋作考 猫と少女 伝藤田嗣治筆 1959年 その6

2023-11-15 00:01:00 | 洋画
蒐集には時にはチャレンジが必要ですが、本ブログのような蒐集のチャレンジは無謀と思えるでしょう。蒐集において「金銭的な原因による高嶺の花」に食指を伸ばすとそれは時に無謀となる・・・。当方のブログでの作品において伝葛飾北斎とか伝横山大観といった作品がそれにあたるでしょう。贋作もかなり手の込んだものとなっていますので、挑戦する者としてはそこが面白いと思うのですが・・・・、ということで本日もチャレンジ(無 . . . 本文を読む

洗心(安河内真美氏)より購入? 五位鷺 その2 平福百穂筆 昭和8年頃 その110

2023-11-13 00:01:00 | 日本画
入手時の説明には鶺鴒となっていましたが、本作品は五位鷺を描いた作品と思われます。平福百穂が晩年によく描いた画題であり、画集によると絶筆となった作品も五位鷺を描いた作品とされています。この絶筆なった作品も本作品と同様に色紙の作品です。この作品は入手時のタトウの書付から推察すると「なんでも鑑定団」に出演しておられる安河内真美氏のお店からの購入された作品の可能性があります。五位鷺 その2 平福百穂筆 昭 . . . 本文を読む

佳作 冬景山水 寺崎廣業筆 大正4年(1915年)頃 その6 全体の117

2023-11-10 00:01:00 | 掛け軸
本ブログの投稿し始めておおよそ15年、作品数は3500ほどで、閲覧数が延べで1350万回、閲覧者は延べで200万人となったようです。317万ほどブログ数の中で500番目ほどの順位のアクセス数のようですが、これらがどの程度のものかは当方では解りません。当方の投稿目的は資料の蓄積なので、コメントや「いいね」などの数は少なく、これらには当方としては関心もなく、いつでも区切りにいいところで中断できるので気 . . . 本文を読む

天龍道人の2作品

2023-11-08 00:01:00 | 掛け軸
最近ではネットオークションでも良い作品を見かけなくなった天龍道人の作品・・。以前はネットオークションには屏風や襖から剥がしたまくりの状態の作品など数多くの作品が出品されており、廉価で入手できたのですが・・・。同じ傾向が蓑虫山人の作品にも当てはまりますが、全体的に特に掛け軸においてはネットオークションが作品の供給不足の傾向にあるようです。逆に言うといい時に作品を入手しておいたということでしょうか?月 . . . 本文を読む

荘子観瀑之図 福田豊四郎筆 昭和3年 その150

2023-11-08 00:01:00 | 掛け軸
掛け軸の表具で痛みやすい部分に掛軸の上下部分の「天地」と称する部分があります。上の「天」の部分は巻きシワや紐の擦れが発生しやすく、下の「地」の部分は軸先との境が切れやすいところです。すべての表具は改装するのは費用の面で負担になりますが、初期の傷みなら「天地」だけを交換するという費用を抑えるメンテの方法もあります。下記の作品は天地のみを交換してメンテしていた作品で、さらに太巻の保管箱にしたものです。 . . . 本文を読む