腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

ラビ×ラビ パズルアウトストーリーズ(SWITCH版)

2019年02月17日 01時13分00秒 | SWITCHゲーム感想文
【ハード】Switch
【メーカー】シルバースター
【発売日】2018/5/24
【定価】4104円(税込 現物版)
【購入価格】1080円(税込)
【プレー時間】42時間


比類なきニンテンドーSWITCHが発売されて、そろそろ2年になる。早いものだ。つーか早すぎない? 信じられんです。
発売前は、概ね懐疑的な空気だったと思う。先代であるWii Uの惨状もあり、任天堂自体に凋落傾向が強く見られた。
その直前には、散々否定してきたホガチャにまで手を出し、会社としての余裕のなさが感じられた。こらヤバそうだ、と。
……が。周知の通り、SWITCHは発売から何の問題もない大ヒットを飛ばした。正確な数字は知らんが、Wii並かそれ以上?
今年度の目標2000万台は未達に終わりそうらしい。1700万台くらいで。そんだけ売れてりゃ十分だろと突っ込みたくなる。
世界レベルではPS4の方が上だろうから、天下取ってるわけじゃない。それでも隔世の感があるヒットぶりである。
そして俺は、SWITCH発売日購入組である。懐疑的な空気もなんのその、最初から投資した。先見の明があったのである。
売れてから、話題になってから手を出したパンピどもとは格が違う。ファーストペンギンだけが得られる栄誉である。はっは。

……で、ごめんなさい。なんかこういうことばっか言ってる気がするが、俺のSWITCH稼働率は非常に低い。ごめんなさい。
まぁ何度も言ってることだから、ここは流そう。その状況も、去年「神巫女」をプレーしてから、徐々に変わってきたし。
キーワードは、安価ゲー。取り敢えず安いゲームを購入し、プレーすることで無理矢理稼働率を上げるという作戦だ。
俺は元々安価ゲーを買うのが大好きだから、打ってつけのやり方である。そしてSWITCHにも、最近は投売りが増えてきた。
ハードが好調だからソフトが集まるのは必然だが、そのどれもが売れるわけがない。売れず値崩れする作品も当然出てくる。
それを拾うのが俺のようなロクでもない投売り好きだ。何も悪いことではないが、ゲーオタとしては少々恥ずかしく思う。
けど、好きなものは好きだからしょうがない。それに現状の我がSWITCHを救うにはこれがベストだと判断した。なら迷うな。
そこで熟考の末(嘘。値段で即買い)購入したのが、今作「ラビ×ラビ パズルアウトストーリーズ」である。
正直買うまでは全く知らんゲームだった。それが今はすっかり「俺のゲーム」になっている。縁とは不思議なものだ。はぁ。

さて、ラビラビ。SWITCH版の発売は去年だが、実は結構歴史がある。初出は携帯アプリで、家庭用機だと、何とDSiウェア。
10年近く前から存在するのである。全然知らんかった。で、DSiウェアで好評を博したので、続編は3DSで展開された。
3DSで直接の続編が2本と外伝が発売。そして更にその後に究極版というか、全4作を纏めたセットものがVITAで発売された。
SWITCH版(ちなみにPS4版もあり)はそのVITA版の移植という位置付けにあるようだ。つまり超完全版。問題なし。
買う時は名前でググってジャンルを調べた程度だったので、セットものとは知らんかった。お買い得である。多分。
まぁ買った以上歴史も過程も関係はない。あとはプレーするだけ。携帯機仕様がすっかり馴染んだ俺SWITCHを起動。行くぜ。

……ぬぅ。今作は、アクションパズルである。元が携帯(ガラケ時代)アプリということから想像できるが、簡素なゲームだ。
ほぼ固定画面(スクロールする面もあるが、それでも2画面程度)のステージで、小さなキャラを動かしパズルを解いていく。
目的は、キャラを扉に連れて行くこと。もちろんそれを阻む仕掛けや敵や穴や針がプレーヤーを悩ませてくれることになる。
特徴としては「2キャラを操作する」ことか。奇しくも「UNRAVEL two」と同じだが、今作では双方が完全に独立している。
そしてクリア条件は片方「アリス」を扉に導くことであって、もう一方のキャラ「リリ(ウサギ)」はあくまで補助キャラ扱いだ。
システムには何とリリの「自爆」なんてのもある。それが必須のステージも多々ある。クリアーにリリの生死は問われない。
つっても次ステージではリリも復活するし、ただの演出であろう。とにかくアリスさえ扉に触れれば万事OK、というゲームだ。
そのためには、ステージ内のあらゆる要素を利用しなければならない。リリも、ギミックも、時には敵キャラでさえもだ。
システムはジャンプとキャラの切り替えくらいだが、ギミックや敵の種類が多く、覚えることも結構多い。
ちなみに現物版を買ったが、無論説明書なんてなく、任天堂ソフト同様にちっこいゲームカードがあるだけの糞仕様だった。
だがパッケ紙(の裏)に直接ゲームの説明書きがあるので、他ゲーよりは少しマシ。またゲームからも電子説明書は閲覧可能。
覚えることを覚えたら、あとは解いていくのみ。1作目は全50ステージ、「いつものように」俺はパズルを始めたのだった。

……で。いつものように、開始早々「このゲーム難しすぎない?」と冷や汗をかき始めるのだった。またかよ。またこうかよ。
ラビラビ、難しいです。見た目やキャラはキャピキャピしいが、それは擬態です。相当ガチで人を困らせるパズルゲームです。
いやさ。それでもさ。難しいパズルゲームでもさ。普通、最初の5面なり10面なりはチュートリアルに充ててるもんじゃない?
まぁ今作でもそうなってはいる。最初は簡単だ。でも、矛盾したことを言うが、最初からなんちゅーか容赦がないんだよ。
画像付きで例を挙げてみる。これは1作目の3面だ。3面である。ゲーム始めたて、操作にも仕掛けにも全く慣れてない状態だ。



左の少女がアリス、右のウサギがリリな。少し見難いが、画面中央下に赤い鍵が見えるだろう。追加説明すると
・鍵を取れば該当ブロックを消せる。鍵を使えるのはアリスのみ。1回しか使えない。
・鍵は自動で使用される。所持した状態で赤ブロックに触れるだけでブロックは勝手に消えてしまう。

となる。で、ゴール扉の前を赤ブロが塞いでいるから、これは絶対消さねばならないのが分かる。じゃあ、右下のやつは?
……そう、罠なのである。鍵を取ってすぐ近くの赤ブロに触れれば、このステージはクリア不能だ。無論やり直しは可能だが。
鍵を取ったら、すぐ横に対応するブロックがある。ゲーム始めたての赤ちゃんプレーヤーならこれに飛びつくのは当然。
だがそうすると「アウトー!」と怒られるのだ。ちなみにクリア不能になっても自動で再スタートはしない。手動だ。
んで正解はというと「鍵を取ってリリを使い上の足場に飛び乗って左へ」となる。リリでの大ジャンプの説明はここでは省略。
繰り返すが、これはまだ3面だ。さっぱりゲームに慣れてない段階だ。そんな状態で罠ブロックに大ジャンプ(結構難しい)て。
この面自体に苦戦したわけじゃない。解くには解けたさ。けど、「こ、ここでこんなことやらすか普通?」と汗ダラダラ。
正直、第一印象的ではサクサク解けるもんだと思い込んでたので、完全に意表を突かれた。このゲーム、本気系である。
その予想は完璧に当たっていて、最後までそれはまぁ大量のパワーを求められた。最近どっち向いても、ゲームが難しいなぁ。

つっても、「無理!」と叫ぶほど無茶苦茶な難しさでもない。俺の経験で言うと「引ク落ツ」の終盤ほどじゃなかった。
これは概ね1画面で完結しているという点が大きい。見える範囲にステージの全てがあるから、難しくても考え易いのだ。
そうしてじっくり、ゴールへの道筋を構築していく。一つ一つのギミックを確実に潰していく。全ては目的達成のために。
頭は只管に柔らかくする。とにかく「何をやってもアリスを扉に」のゲームだ。あらゆる要素をどう利用するか考える。
一方、前述のように、今作はダミーオブジェクトも多い。明らかに「これを使え」と置いてるネタが、実は不要だったりする。
不要なんだから、それの使用法に頭を捻るのは完全に無意味である。製作者の底意地の悪さが存分に発揮されている。
そんな意地悪く難しいパズルに一つ一つ挑み、着実に進んでいくのは……まぁ、いつも通り面白かった。面白いよこのゲーム。
ただ、疲れるけどね。長丁場になるし。いつも言ってんだろ俺ももう年なんだよ。寧ろよう頑張ったよ今回も。はぁ。

今作の特徴として、「アナログ思考・操作が非常に重要」というのがある。1と0の間に、小数点が第二位まである感じだ。
2D固定画面で、ブロックが置かれたステージのアクションパズル。パッと見なら、今作はデジタル感覚のゲームに思えるはず。
が、実際は全く違う。キャラはブロック上を1/4ずつくらい移動できる。「ブロック端ギリギリに立つ」ことが可能なのだ。
例えば……下にの下手糞AA(?)を見てくれい。ブラウザによって見方が変わるから、悪いが色々脳内修正してくれい。
アリスの前に4マス分の穴があり、これを飛び越えなくてはならない。黒ブロックは押して動かせる。これが2つ。
アリスのジャンプ力は1マス分のみ。この状況をデジタルに考えると、飛び越えは100%不可能だ。

  ■
 ア■
□□□穴穴穴穴□□

------------------------
    ア
    ■
   ■
□□□穴穴穴穴□□

けど実際はこんな風にして飛べば対岸へ辿り着ける。黒ブロックは浮いてるんじゃなく「端っこギリギリに置いてある」状態な。
説明が難しいが、今作のアナログ具合が伝わっただろうか。無論これは一例で、他にも「ちょっと動かす」等はゴロゴロある。
あとキャラやアイテム同士が交錯した時の挙動なんかにも独特の癖があり、それを掴むには頭より体で覚える必要がある。
実にゲームが柔らかい。杓子定規的な90度思考では通用しない。机上を軽んじてはいないが、それよりも現場主義なゲームだ。
……うーん。まぁアナログ要素はあっていい。ゲームに深みが出るし、1マス1キャラ仕様だとちょっと単純すぎる。
けど、今作のそれは少々度が過ぎるように思う。なんせ「そうしないとクリアー出来ない」面が大量に存在するのだから。
「アナログに動かせば効率的・チョッ速でクリア可能」なら分かるが、それが必須ってのは、パズルゲームとしてどうなのか。
おかしいとは言わないが、個人的には邪道に片足突っ込んでる感じがする。極端な言い方だが、バグを利用しているような。
……うーん。ゲームが面白くなってるから、いいか。「何としてもアリスを扉に」という泥臭い方向性とも噛みあってるしな。
今作は無論思考が必須なパズルゲームだが、あんまし「綺麗」ではない。紅茶飲みながらテラスでプレーするパズルじゃない。
「勝ちゃいいんだよ勝ちゃ!」精神で、泥水啜りながら手段を選ばずクリアーを目指すゲームなのだ。……例えがおかしい?
うん、そういうもの。アヤ付けて悪かった。今作は何でもあり、バーリトゥード・パズルなのである。……表現がおかしい?

てなわけで、今作は解法を考えるのはもちろん、実際に動かして試すのも非常に重要。良くも悪くも想定内では終わらない。
難しいパズルだから詰まることも多いが、動かしてるうちに「あれ? もしかしてこれ届く?」と気付くことも多い。
アナログ要素の強さ故に、間違った方向に考えを突き進めてしまうこともある。「これは違う」と明確に気付き難いのだ。
前述のように、罠仕掛けもあるしな。必死に使い道考えた結果実はダミーでしたと判明した時は制作者に強い殴意を感じるね。
まぁ、後は只管解くだけである。誰も助けてくれないが、誰も邪魔しない。アクションパズルに没頭する。楽しい人生だ。
難度の高いゲームだが、「先に進むとより難しくなる」てことはなかったように思う。全50面に渡って平らな難しさって感じ。
一応収録されてる4本は別物なので、それぞれについて語ってみる。つってもやること同じだから個別に言うこともないのだが。

・ラビ×ラビ
記念すべき1作目。つってもこの時点で既にシステム的には完成されていて、少なくとも収録作の中では古さを感じさせない。
アリスとリリの2キャラをボタンで変更しつつ操作し、アリスが扉に触れればクリアー。やる事は常に明快である。やる事は。
アリスは鍵を使用可能、リリは判定がちょっと小さい等、2人はそれぞれやれることが違う。しかし何より、ジャンプ力の差だ。
アリスは1マスだけだが、リリは2マスジャンプが可能。この差は非常に大きく、比較すれば明らかにリリの方が使いやすい。
が、ゲームの目的はあくまでアリスのゴール。リリなら簡単に、それこそ開始直後にゴール可能な面も多く、実にもどかしい。
2人を別々に動かしたり、或いは協力ジャンプで高所に登ったり、とにかく頭を柔軟にして攻略すべきなのは前述の通り。
慣れるまでは大変だが、そのうち頭が「ラビラビ脳」になっていく。マジで。「どんなことをしても」思考が定着するのだ。
画面上のあらゆるオブジェクトをクリアーに向けて貪欲に睥睨する感覚は、血に飢えた獣になったようだ。意味不明だな。
ともあれそうなると、苦戦しつつも面を解けるようになる。一歩ずつ確実に、全50面。うーん、気持ちいい。そして、面白い。

今作(4作とも)の問題として、「現ステージクリアで次ステージが開放される」点がある。一つずつしか進めない。
つまり一つのステージで詰まると、そこで完全に行き詰る。「気分転換に一時放置して次へ」が許されないのである。
この作りはどうかと思う。別に先に行くほどギミックが増える&難しくなるというゲームでもない。飛ばすくらいええやんけ。
まぁ5ステージごとにストーリーデモが入るので、一応順繰りにやれということなんだろうが……それこそどうでもええわ。
従って今作では 詰まる=ゲームオーバー に等しい。一つでも面を解けなきゃクリアー不可能。今時珍しいくらいシビアだ。
……が、安心して欲しい。実は解答見せたるわ機能がある。これを使えばいつでも、リスクなく正解が見られる。実に甘い。
恐らくこれはVITA版辺りで搭載されたのだろう。元々あったとは思えない。「さすがに厳しすぎ」て声が多かったんだろうな。
解答プレーは「ベスト」ではないが、どれも間違いなく正解だ。これを見て真似していけば何の苦労もなくクリアー可能。
……そんなもん使うかいや。けどまぁ、保険としてはありがたい。細かいヒント機能は、今作でやるのは難しいだろうしな。
てわけで、厳しい難しいと連呼してきたが、実は困った末には非常に甘いゲームである。誰でもプレー出来るよ。

やり込み要素として用意されているのが、タイムアタックである。……またかよ。はい、またです。皆好っきゃなぁこれ。
しつこいようだが「何でもあり」の精神で只管にクリアアイムの短縮を目指す。それが銅銀金プラチナの4段階で評価される。
まず問題点として、「○評価は○秒」と明示されていないことがある。だから何秒でならプラチナを取れるのか分からない。
目標があるから燃えられるんだろうに、こんなとこ隠して何の意味があるのかさっぱり分からない。4作全てでこうだった。
俺はこの時点でタイムアタックはほぼ捨てた。まぁ元々やる気はなかったが。今作はクリアーさえ出来れば十分だ。多分。
もう一つの問題点は、言うまでもなく、タイムが非常にシビアなこと。これは難しい面より、寧ろ簡単な面でそうだと思う。
1面は、仕掛け皆無、歩きと段差のジャンプだけでクリア可能だ。だが俺は、何度挑戦してもプラチナを取れなかった。
段差を飛ぶ時に少しでも引っ掛かってロスが出ると、もう駄目。なんと1面にして諦めた。いや何度やっても駄目だったから。
他の面の事情は分からん(なんせ情報開示がないから)が、この方向で通してると思う。もちろん俺は大半が銅だった。
しかしアナログ感の強いこのゲーム、こんな俺でも「素で上手いやり方をする」ことが幾つかの面であったらしい。
普通にクリアーしただけでプラチナ評価を取れたことが何度かあってビックリした。ふ……フフン? 分かってんじゃン。
クリア後にその面の解答を見てみたら、確かに俺とは全然違う、かつ手間のかかるやり方だった。あれが想定解答なのだろう。
まぁそれはあくまでたまに、である。基本は銅ばかり。たまに銀だったりしたら、戯れに再挑戦で金を目指したりもした。
やれる範囲で頑張ればオッケーであろう。ちなみに評価によるご褒美はない。それもまたあんま必死になれない理由かな……。

物語……は一応あるが、オマケのようなもの。その辺の弱さは今作、このシリーズの欠点だとプレーして思った。
基本は「不思議の国のアリス」のパロディである模様。とある所にアリスとリリは一緒に暮らしてましたとさ。
ある日リリが穴に落ちて、それを追ってアリスも落ちて、家に帰るための冒険が始まりました、以上。これだけ。つまらん。
5ステージクリア毎にアリスとリリの寸劇が入る。全50面だから計10回。なかなか多い。メニューから再視聴も可能。
また全てのステージで二人の会話が一つだけ聞ける。それが微妙に解法のヒントになっていることもある。
……が、会話はどれも実に「可もなく不可もなく」「毒にも薬にもならない」ものなんよね。だからどーした、な会話ばかり。
そんな気合を求めず、緩いキャラの緩いやり取りを楽しめばいい……のかもしれんが、それにはキャラの魅力が今ひとつだ。
今作はVITA版の時にイラストやグラフィックを一新したらしい。3DS時代までだとさすがに古すぎたということなのだろう。
しかしその割に、なぁ。どうせならもうちょいキャッチーに出来なかったのかと思う。ここは媚びていいところだろう。
あと、声優を入れるとか。その程度の豪華化はほしかった。今作はアクションパズル、他がオマケなのは分かってるけどさ。
50面を終えるとめでたくクリアーだが、セットものである今作では始まりに過ぎない。すぐに次の戦いが俺を待っている。

・ラビ×ラビ えぴそーど2
続編。ここまでがDSiだったらしい。ちなみに1と2はたった200円。当時それで全50面は相当な良コスパだったことだろう。
さっきも書いたが初代でシステムが完成されているので、幾つか新しい敵やギミックがあるものの、殆ど前作と変わらない。
難度的にもそうなので、仮にこちらを先にプレーしたとしても何の問題もない。まぁわざわざそんなことする意味もないが。
ゲームが変わらないのだから、こちらのやることも同じ。出てきた面を只管解く。解けなければ解けるまで解く。無茶言うな。

前作と同じく全50面でクリアー。……なのだが、今作にはクリア後の追加面が3つ用意された。VITA版以降の特典かも?
クリア後要素だけに、難度は非常に高い。加えてなんちゅーか、長い。ラビラビの規模としては少々やり過ぎに感じた。
俺は最初、これはあくまでエクストラステージ、表をクリアーしただけで十分だと判断し、プレーしなかった。すぐ3に行った。
しかし。全作をクリア後、何となく追加面に再挑戦してみたら……お? お? なんか苦戦しつつも、追加1を解けてしまった。
いやー、俺凄い。とこっそり自画自賛。シリーズ4作をやり遂げたことで、俺のラビラビ脳も相当なレベルになっていたようだ。
そのまま追加2と3も難なくクリアー、ラビラビ2完全制覇。見事。……タイムアタックは今回もほぼ無視した。しゃーない。

物語は、今回もどうでもいいレベル。前作後、二人はチェシャ猫(作中に出てくるお邪魔キャラ)の大群に拉致される。
そしてまた変な世界に来てしまったので、パズル解いて進む。するとその世界の女王とやらが登場、服従を求めてくる。
二人は拒否して更に進み、全面クリアーすると夢オチだったという。しかし家の外には女王がいて、不敵な笑いを……。
どうでもいいな。展開に起伏があるわけでも、ボスを倒す機会があるわけでもないゲームで、熱い物語なんて作れないさ。
せめてバカバカしい掛け合いで少しは笑わせてほしいものだが、それもないのがな。残念。


・ラビ×ラビ えぴそーど3
三作目! これがシリーズ最新作でもあるらしい。……最終作? それは皆さんの応援次第です。
今回も少し追加ギミックがあるものの、殆ど変わらない。難度的な意味を含め、前作までと同じ感覚でプレーできる。
というわけで書くことも特にない。同じように考えて考えて解いて進んで全50面。安心感さえ漂う難しいパズルだった。
そして、今作でのクリア後追加面は、5つ。前作同様最初は見た時点で諦めてパスしたが、全部終えた後に再挑戦。
すると割とあっさり5面ともやれたのであった。うち一つは初回でプラチナ取れてビックリ。俺もせいちょうしたもんだ。

物語は……前作ラストの直後、二人の家にやってきた女王が二人を拉致、また「あの世界」に連れて行かれる。
女王はアリスを気に入って、側にいろと言うが、二人は拒否して帰宅しようとし、またパズルの旅路が始まる。
最後は何とか家に辿り着いたものの、アリスが目を離した隙に女王とは違う何かがリリを捕獲、連れ去られてしまう。
アリスは寂しがるが、そこに女王配下のチェシャ猫が一匹やってくる。アリスはひと目で気に入り、リリの代わりに連れ帰る。
……うーん、書いてていちいちどうでもいいな。続編への伏線があるが、それが生かされる日は来るのだろうか……。


・ラビ×ラビ外伝 Witch's Cat
4作目……だが、発売順としては2と3の間だったらしい。半人半猫「アリシア」の冒険を描いた、ラビラビの外伝だ。
本編は3作とも殆ど同じ内容だったが、外伝は違う。何と言っても、キャラがアリシアだけになった。一人旅である。
ただアリシアはボタンにより猫に変化し、猫の性能はリリとほぼ同じ。つまりアリスとリリが纏まったような存在だ。
しかし変身はその場で行われるので、「2体を操作する」本編とはプレー感覚がまるで違う。まずこれに慣れる必要がある。
もう一つ、魔法。アリシアは人状態だと魔法が使える。全4種類、性能も使用MPも違う。また貰えるMPはステージによって違う。
これも本編とはかけ離れた要素なので、全く別の思考が求められる。思いもよらぬやり方がクリアーに繋がったりもする。
画面構成や扉がゴールといった要素は本編と同じだが、それ以外は寧ろ本編に慣れているととっつきが悪いかもしれない。
けどまぁ、面白い変化だと思う。変化の殆ど無い3作を終えた後だったので、新鮮な気分で楽しく遊べたのであった。

つっても無論、外伝も難しい。魔法が登場したことにより、更に進んだアナログ思考を求められる。大変である。
一方、単一キャラになったことで考えやすくなった部分もあるにはある。人によってはこっちの方が楽に感じられるだろう。
俺もそうだった……気がする。慣れれば本編以上に順調に面を進められた。ある意味では思考を単純化出来るからな。
素材は殆ど同じなのに、かなり違うゲーム性を作ったのは見事だと思う。今回も全50面、楽しませてもらった。
今作の終盤では、もう自覚出来るくらい頭がラビラビ脳になっていた。テキトーに投げ売りで買ったゲームなのに。面白いね。

物語は……女王配下のチェシャ猫であるアリシアは、裏切りの(アリスに馴れ馴れしくしたらしい)罪で追放される。
そこに女王を敵視する魔法使い「デュボア」が登場し、人間に憧れるアリシアを仮の人間姿にしてくれる。
そしてそのまま二人で人間界を目指す旅を始める。アリシアは人間界に行けば人間の姿でアリスとお話出来ると信じていた。
……が、デュボアは女王への復讐でアリシアを利用していただけだった。最終的に目論見は失敗し、デュボアは逃亡。
女王は騙されていたアリシアを憐れむが、やはり裏切り者として追放される。失意のアリシアは猫の姿で人間界へ。
で、本編3のEDに繋がる。猫の姿ではあるがアリスに気に入られ、リリの代わりに一緒に暮らすことになる。
改めて見ると割と切ない話だが、描写がテキトーなのであまり残らない。だから音声くらいは入れるべきだったって。
まぁ猫と一緒に暮らすのはいいものだよ。そこだけな。いつまでもお幸せに。……リリは? 続編にご期待下さい……。


ふぅ。全4作200面をやり切り、当初は諦めた追加面もキッチリ終えた。タイムアタックは半端だが、満足である。
プレー前は実際の1/3くらいの軽さを想像していたのでかなり面食らったが、ゲームに慣れたら楽しめた。面白かったよ。
でも、「ゲーム部分特化」であることには不満だった。そらDSiウェア時代なら分かるよ。値段的にも、性能的にも。
でも今作は、仮にもSwitchタイトルだ。価格も定価4000円。それで、パズル部分はともかく、イベントがただの紙芝居て。
俺は投げ売り1080円で購入したが、今作はせいぜい2000円までだと思う。3000円だと昨今のゲーム事情的に高すぎる。
ガチなゲーム性だが、それ以外の部分で甘えが感じられたのが残念だ。「面白ければどうでもいい」て時代じゃないんだよ。
……投げ売り買っといて言う台詞じゃないな。あ、音楽は全体的に良かった。世界設定に合ってるかは微妙だけど。
パズルゲーは詰まるとその面の曲を延々聴かされるので、BGMは「邪魔にならない」「イライラしない」ことが非常に重要だ。
今作はそこ全く問題なかった。やはり「パズル部分」に関しては十分に気を配られているゲームである。はは。

今作をプレーしたことで、発売元の「シルバースター」を知った。何と岐阜に会社があるらしい。……驚いちゃ失礼か。
それまで知らんかったメーカーが、発売ゲーム一本やっただけで一気に身近になった。当然、この縁は大事にしたい。
今後、ラビラビの続編があればもちろん、それ以外のゲームもシルバースター制なら目が行くことになる。ええ話や。
安いゲームだけを狙うロクでもない客になるかもしれないが、元々フルプライスを出すようなメーカーじゃないだろう、多分。
今後の活躍に期待したい。比類なき岐阜県のゲーム(だけじゃないらしいが)メーカー・シルバースターを応援して終わり。
良質パズルゲームを作れる会社に、実力がないわけがない。ユーザーに良質の戦いを提供してくれるのだからな。

……しかし今回、全部解けてよかったわ。ホッとした。プレー中は何度も「こんな面無理、もう終わり」と思ったもんなぁ。
パズルゲームに挑むの、毎回しんどい。面白いしチクチク進める快感はあるが、しんどい。疲れる。娯楽の法則が乱れる。
でも、だからこそパズルゲームなんだよなぁ。難しさ、しんどさ、そして面白さ。どれも欠けちゃダメなんだよね。知ってる。
はぁ。






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8 コメント

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Unknown (MTC)
2019-05-14 21:54:32
前からこのブログの読者でしたが、Switchのオススメソフトを紹介したくて初めてコメントします(この場所で良いのか分かりませんが…)

『Celeste』がオススメです!
インディーゲーで2000円ぐらいでDLできます
難易度は高いけどリトライが早い、死にまくりながら進むジャンプアクションです
ちなみに自分はエンディングまでで2000回ぐらい、C面(裏面)クリアまでで8000回ぐらい死にましたが、リトライが一瞬なんで中毒的に何度でもプレイできちゃいます
とにかくマップの作りが丁寧で面白くて、2Dアクションの最高傑作と言っていいレベルで完成度が高いです
エンディングまでは10時間掛かりませんが、コンプしようとすると30時間は遊べます
ジョイコンだと難しい面は操作で手がちょっと痛くなるかもしれませんが…
シューター要素は無いけど、ロックマンなど高難易度2Dアクションが好きなotaさんには合うんじゃないかと思い紹介してみました
気が向いたら是非プレイしてみてください!そしてクリアまで何千回死んだか教えてほしいですw
返信する
Unknown (ota)
2019-05-15 22:14:38
MTCさん初めまして、コメントありがとうございます。

>『Celeste』がオススメです!
むぅ、初耳タイトルです。……他機種版はおま国食らってんですな。んー。

>リトライが一瞬なんで中毒的に何度でもプレイできちゃいます
これはなかなか思い切った作りですね。アクションゲームの伝統・作法を思い切って削ってる。
確かに、ゲームの難しさって、意外とその難度自体より「そこに至るまでのやり直し」の方がキツかったりします。
難しくても幾らでもやり直せるのなら、人間結構頑張れるもんですからね。なるほど。

>ロックマンなど高難易度2Dアクションが好きなotaさんには合うんじゃないかと思い紹介してみました
いやーw まぁ好きは好きですけど、俺は近年ロックマンにかなり心を折られてます。特に去年のXコレクション前半には……。
もうそろそろXコレクション後半に手を付けなくちゃいけないんですが、正直ビビリにビビっててなかなか実行できてません。
でも再起が一瞬なゲームならやれるかな……? お勧めありがとうございます、取り敢えずタイトルは覚えておきます。
返信する
Unknown (サク)
2019-12-05 20:49:59
otaさんの記事がきっかけでこのゲーム買いました
安かったのでVita版ですが、switch版と内容の違いは一切ないようです
それで先ほど初代をクリアしたんですが、本当に難しいですねこのゲーム

パズルゲームにアナログさとアクション的難しさが加わり、ちょっと心にくるくらい難しかったです
ゲームをプレイする意味とか理想的な難易度とはどういうものかとかそんな哲学的なことを考え始めてしまいましたw
4-4面で、リリを序盤に自爆させればクリア出来ることに気付かず、自爆無しでクリアした時なんて半泣きでしたよ
で、クリアして解答みたら凄く簡単で呆然という

ちなみにシルバースタージャパン、元々は北朝鮮の開発した囲碁ソフトを日本で販売するために20年ほど前に立ち上げられた企業です。なので確かに本社は岐阜ですが、会社の出自は北朝鮮系みたいです
囲碁将棋から広がっていった会社なので前から知っていましたが、素直には応援しにくいところがありますね
返信する
Unknown (ota)
2019-12-06 01:55:30
>otaさんの記事がきっかけでこのゲーム買いました
おお、それは嬉しい。とても嬉しい。ありがとうございます。

>パズルゲームにアナログさとアクション的難しさが加わり、ちょっと心にくるくらい難しかったです
やることは明快なものの、このゲーム独特の匂いというか感触というか、そういうのを掴まないと苦戦する感じですね。

>4-4面で、リリを序盤に自爆させればクリア出来ることに気付かず、自爆無しでクリアした時なんて半泣きでしたよ
確認してないんですが、レールで自動移動・鍵多数のステージな予感。かなり印象に残ってます。そういうゲームですな。
初代で感覚を掴んだなら2以降はガンガンやれると思います。

>なので確かに本社は岐阜ですが、会社の出自は北朝鮮系みたいです
えええ……マジですか!? 北朝鮮系て……そんなゲーム会社があるんですか。
今作にそれでどうこう思うとこはないですが、ちょっと身構えてしまいますね。まぁ出自がそうなだけと思っておきたいです
返信する
Unknown (サク)
2019-12-07 11:28:37
4-4はまさにそういうマップですね
パズル的には難しくない面ですが、まだラビラビ脳になっておらず、リリの存在が邪魔だから自爆させるという発想が浮かばなかったですね
リリの自爆はブロックを壊すためのものという風に思い込んでました

そこに加えて、このゲーム特有のアナログ要素で、アクション的には超難しいけど理論的には不可能ではないという解法を見つけてしまったので、思考がそれに囚われてしまいましたね
多分全く解法が分からなければ、リリを自爆させることは数分で分かったと思うんですが
本当に神業みたいな操作精度が要求される解法ですが、良ければotaさんも自爆無しに挑戦してみて下さいw

>えええ……マジですか!?
普通はわざわざこういうことを他人に言ったりしないんですが、otaさんはこういうのを結構気にされるタイプかなと思ったので敢えて書きました
ネット上でシルバースタージャパンの話になると毎回のように出てくる話ではあるんですが、会社自体がマイナーなのであまり知られてない話かもしれませんね
返信する
Unknown (ota)
2019-12-09 23:42:39
>リリの存在が邪魔だから自爆させるという発想が浮かばなかったですね
そう、「リリは味方」という先入観(事実ですが)が、邪魔なら消せばいいという発想を妨害するんですよね。
非常~~~に性格悪く良く出来てると思います。実際、開発側の勝ちでしょう。いいゲームですわ畜生め。

>otaさんはこういうのを結構気にされるタイプかなと思ったので敢えて書きました
出自がそうというだけならどうでもいいですが、今でも影響があるのなら引くところはありますね。分かりませんが。
にしても、ネットじゃ割と有名な話なんですか。マジで全く知りませんでした。教えてもらって感謝です。
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Unknown (サク)
2019-12-10 22:09:02
話は変わるんですが、このゲームの最上位のトロフィーは、4作の通常ステージ1~50全てでゴールド評価以上を出す、というものなんですが、これの取得率43%って異常だと思いませんか?
ゴールド評価出すのって普通に結構大変なのに、それを計200面で出さなきゃいけないって…
ちなみに1のクリア率(評価とか関係なくクリアするだけ)が53%で、これはまあそんなものだと思うんですけど、その内の8割が4作全ゴールドまでやりこんでるって絶対そんなわけないと思うんですよねえ
それとも世の中の人たちはそんなにゲームが上手いのでしょうか…
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Unknown (ota)
2019-12-13 01:20:49
>4作の通常ステージ1~50全てでゴールド評価以上を出す、というものなんですが、これの取得率43%って異常だと思いませんか?
へぇ……俺はSwitch版なのでトロフィーは見てませんが、それは明らかに変ですね。相当気合い入れないと無理でしょう。
実の所、俺も以前からトロフィー(XBOXの実績も同様)の取得率って信用出来るのか? という疑問は持ってます。
尤もそれは大半が「低すぎないか?」なのですが。高すぎは珍しい。まぁいずれにしても、腑に落ちんですね。
データは正確に取れるはずだし、こんなとこで嘘吐いてもメーカーに何のメリットもないし……じゃあやっぱ本当なのか?
すんません俺には分かりません。トロフィーシステムは好きなので、信用出来る運営をしてほしいですね。
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