オートバイで旅して観たモノの記録

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九木崎原生林⑦ 帰還

2022年07月03日 | 尾鷲
【目次 : 九木崎原生林】①序章, ②迷路のような道, ③オハイへ, ④オハイブルー, ⑤頂山を登る, ⑥ハカリカケ岩, ⑦帰還, ⑧エンドロール



 ハカリカケ岩を後にし,まずはオハイとの分岐点を目指して,来た道を戻っていく.いつもは首にカメラをぶら下げて歩いているが,軽度の脱水症状を引き起こしているので,写真を撮る余裕など全くなかった.



 カメラがあると何かと動きにくいし,これから先は下りの道になるので,転倒した時のことを考慮して両手をフリーにしておく必要がある.そういう訳で,カメラをリュックにしまいこんで,下山だけに集中することにした.



 下りの道は,心拍数はあがらないものの斜度がかなりきついので,下半身の筋肉に負担がのしかかってくる.両手を両側にある樹木に預けて,体を支持するようにして進んでいく.ちょうど一か月前の八鬼山峠の下りと同じような感じだ.



 とはいえ,今回は膝が笑うところまではいかなかった.しかし,八鬼山峠の時とおなじで,腰と尻の中間付近の筋肉に鈍痛が走り,これが何とも言えない感じで気持ちが悪かった.



 途中,沢に流れる水をすくっては顔を洗ってクールダウンに徹した.水はきれいで冷たくて,とても気持ちがよかった.下半身の筋肉に負荷があるものの,下って行くにつれて次第に汗は引いてきた.けれど,上着から下着まで汗でぐっしょりだ.



 そうこうしている内に,頂山の下りの道をクリアして,オハイとの分岐点を無事に通過する.ここまで来ると,あとはもう大体の感覚はわかるので,何とか九鬼町まで戻れそうだと安堵する.



 オハイから九鬼町までは,アップダウンがあるけれど,ゴールは近いということで気力も体力もかなり復活してきた.また,カメラをぶら下げて,写真を撮りながら戻っていく.そして,明け方に朝食を取った眺めの良いベンチのあるスポットまでたどり着く.



 軽度の脱水症状を引き起こし,一時はどうなることかと思ったけれど,ここまで来れば無事に帰還できたも同然だ.九木崎原生林の散策は,あともう少しだけ続く.

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