オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

三重・奈良r784 ①

2019年02月25日 | くねくね道


 三重・奈良r784,通称,赤目掛線は,三重県名張市と奈良県宇陀郡曽爾村をつなぐ一般県道だ.全長は17.6キロメートル.曽爾村側からアクセスし,少し進んだところに路肩崩落通行止めの簡易的な看板が立っていた.路面状況もよかったので,いけるところまで行ってみることにした.



 看板が教えてくれたように,豪快に道路の半分が崩落しており,ガードレールの支柱が無残にも宙ぶらりんとなっていた.自動車では絶対に通行できないが,オートバイなので道の端っこぎりぎりのところを走行して通過した.



 崩落箇所を通過して,あとは一般県道の峠を走るだけだと思って安堵していたところ,突如として道路の雰囲気が変わってきた.狭路となり,路面は轍こそ残っているものの,落ち葉や枝で覆われていた.そして,乗り物の進入を拒むように道の両脇に木が立っていた.



 さらに進んでいくと,路面には大きな石ころや丸太などが,至るところに現われてきた.標識が一般県道であることを,むなしく訴えっているような気がした.走行する箇所を選びながら慎重にハンドルを切っていくことにした.



 赤目掛線を走行して,まだほんの数キロメートルしか進んでいないが,少し開けたところで休憩すると同時に先が思いやられるような光景に出くわした.狙ったように道の中央に石ころや枝が堆積した状態が,先の方まで延々と続いていた.



 そうはいっても,怖いもの見たさという言葉通り,引くにも引けず先へと進むことにした.相棒もどこかしらひきつった表情に見えるのは気のせいだろうか.崩落箇所よりもその後の悪路のほうが,よほど通行止めに相応しいと思わせる赤目掛線を,不安と楽しみを抱きつつ,進んで行くのだった.


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