オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

和歌山r43・44・45 ①

2019年03月17日 | くねくね道
( 2020年の走行記録 : 南紀の山越え )




 昨年4月にツーリングマップルを買ってから,一番気になっていた道がある.和歌山r43・44・45の三つの道路だ.ツーリングマップルには,「このへんから南は走るのがイヤになるほど暗くて細い林間の道」や「カーブ連続極狭路 廃屋目立つ」,「路面荒れ気味 苔もすごい」と記載されている.



 この日は和歌山県新宮市を走っているR168から,和歌山r44へと向かった.山間部に入ると急に幅員が狭くなり,規模の小さい土砂崩れの跡を散見するようになった.そして,陽射しは樹木に遮られていて,薄暗い雰囲気の道が続いていた.



 途中,道路脇に髙倉神社というとても簡素だが,雰囲気のある社があった.ここでオートバイでの旅の安全も含めて,しっかりと参拝をおこなっていくことにした.険道めぐりで,山奥にある神社と出会えるとは思いもせず,幸先の良いスタートを切ることができた.



 ツーリングマップルに記載されているように,南へと進むにつれて,廃屋が少しずつ現われ始めた.廃屋といっても倒壊しているものが多かった.昨年,西日本を襲った豪雨の影響もあるかもしれない.廃屋の入り口付近には,苔が緑のじゅうたんを用意してくれていた.ながい間,誰も立ち入ってないことがわかる.



 そして,ここから先は,徐々に標高をあげながら,峠区間を登ったり下ったりしながら,進んでいくことになる.岩盤が剥きだしになった法面には,断層の形成を確認することができた.過去に巨大な火山の噴火で,紀伊半島が出来上がったことを物語っている.とても迫力のある区間だ.



 木やシダなどの植物が,今にも道路になだれ込んできそうな勢いで繁殖している.赤道付近の熱帯地域を連想させるような雰囲気だ.和歌山r44の全長は28.7キロメートルということだが,半分以上はこのような道だ.対向車が皆無ということだけが,唯一の救いかもしれない.これからさらに長い道のりが始まっていくのだった.


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