オートバイで旅して観たモノの記録

 Ôtobai de tabi site mita mono no kiroku.

春近し

2020年03月17日 | オートバイ


 雨降りの多い最近の休日・・・この日は何とか午前中だけは,好天に恵まれるという予報だった.気温も低めだったので,朝ゆっくりしてから,自宅からほど近い場所を回ってみることにした.まず訪れたのは,京都の綴喜郡(つづきぐん)井出町の万灯呂山展望台だ.ここは標高300メートルに過ぎないけれども,京都と大阪の街並みを一望することができる.



 日常の喧騒がまるで嘘のように,聞こえてくるのは風が木の葉を揺らす音だけだ.すべてがちっぽけに見えるこの場所で,心が洗われるような気がした.この場所からは,人間の活動は認識できず,すべてが静止しているように見えた.人間のスケールが,とても小さなものであることを痛感するのであった.



 三月も中旬だというのに,風が強く吹き荒れており,満足するまで景色をカメラにおさめた後は,万灯呂山展望台を後にすることにした.万灯呂山の椿の花は,寒さなどお構いなしに綺麗に咲き誇っていた.



 万灯呂山展望台の次は,宇治田原町の茶畑を見にいくことにした.正午までまだ時間はあるものの,宇治田原町に着くと,途端に雲が多くなり,陰り始めてきてしまった.せっかくの茶畑も少しくすんで見えてしまうのだった.



 それならばと,晴れ間が少しでもある内に,和束町へと向かった.和束町は晴れており,明るい茶畑の景色を見ることができた.いつも見ている景色のはずなのに,何だかとても有り難く感じるのであった.



 この時期,和束町は茶畑のほかにも,菜の花たちが元気に咲き乱れている.すっかり,曇ってしまったけれど,菜の花が明るく輝いていた.風が強く,気温も低くて,冬に逆戻りしたような日だったけれど,自然界は着実に春へと近づいているようだ.



 春近し・・・われわれも目を覚まそう.


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