土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

古代文明の残し方

2013-07-25 19:52:16 | 古代日本のミステリー

土佐のくじらです。

それにしても、暑いですねェ~。
私の暮らす高知でも最高気温は恐らく、35℃以上だったのではないでしょうか。

意外かも知れませんが、高知県民は暑さに弱いです。
なぜかと申しますと、最高気温が33℃を超えることが余りないからです。

実は高知県沖には、全国一近いところに黒潮が流れておりまして、
その黒潮によって空気が冷やされる関係で、高知県は余り気温が上がらないのです。

それでも今日は、35℃を越えているはずです。
皆さんこんな猛暑の中、脱原発なんぞ、無理ですよ! (笑)
いつ来るかわからない原発事故とか気にして、節電なんぞしていたら、たった今熱中症で死にますぜよ。

いや、マジでそうなのです。
今年から電気代が上がったせいで、夜間に冷房を止める方が増えているそうです。

しかしそれは危険です。
なぜなら現代建築は、エアコンを使う前提で構築されているので、昔の家より遥かに機密性が高いのです。
ですから、暑い時期にエアコンを止めると、家の中が魔法瓶のような状態になります。

現代日本は電気文明ですから、冷蔵庫や待機電力のある電気器具が家内に相当あります。
また、人がいれば必ず放熱しております。

機密性の高い現代建築は、エアコンを使う前提の建築物です。
エアコンを止めてはいけません。

止めなければいけないのであれば、現代日本人に無理難題を押し付けている現状こそが問題です。

電気代が高いために節電する必要があって熱中症になる国民がいるならば、政治の仕事は電気代を安くすることです。
この酷暑の日本で必要なことは、脱原発でも卒原発でもありません。

                  即原発です。

ということで、今日は暑かったので、縄文時代の建築の話をしてみます。

さて、教科書で出てくる古代文明といえば、メソポタミア・エジプト・インダス・黄河の4大文明ですね。

私は日本の縄文時代を、5大文明として入れるべきだと考えていますが、そういう話は余り聞いたことがないでしょうね。
私以外で、そう言っている人を、私も知りませんので、世の中で私だけが言っているかも知れません。(笑)

さて、先の4大文明には共通点があります。

それは・・・全て、石の文明だ・・・ということです。

文明には建築物が付き物です。
建築物などのハードな遺物がなければ、通常は文明とは呼べません。
建築物がなければ、文化・・・として認識されるのが普通です。

そして他に、4大文明に共通することは、文字の記録が残っていることです。
メソポタミアの楔形文字、黄河の象形文字などですね。
インダスにはインダス文字が、エジプト文明にも文字の遺物があります。

この建築物、そして文字が記録されているモノ、この両者が共に、”石”であるのが、4大文明の特徴なのです。

実は、石の文明しか、長期間記録として残すことができないのです。

恐らく縄文時代の日本の人々は、家屋などの建築物は、木造だったはずです。
通常木造建築物の寿命は、100年が限界です。
それ以上だと、建て直しが必要なように、最初から作ってあるのが木造建築です。

木が豊富で、年間の気候変動の激しい日本の自然環境化では、今のようにエアコンが普及しない限り、木造建築の方が絶対に有利です。

木造建築が主流であったであろう縄文時代の文明は・・・。
そうです、証拠が残っていなくて当然なのですね。

縄文時代にも、文字はあったかも知れません。
後日また記事にしますが、国内外で物流が、相当盛んに行われていた形跡がありますので、文字のようなものがあったかも知れません。

しかしこれも、石に刻まない限りは、数千年残すことは不可能です。

近年、奈良時代の長屋王住居跡地から、木管に墨で書かれた遺物が発見されたことがあります。
当時は木に情報を書いて、いらなくなったら、家の前の川に投げ捨てていたのですね。

それで、それが土砂に埋まって、奇跡的に保存されたものが残っております。
通常ですと、木管も墨も消えてなくなりますので、このような発見のされ方は奇跡です。

という風に、文明の保存はとても難しいです。
特に、高度なものほど残らない傾向があります。

たとえば、紙の保存期間は、せいぜい100年です。
レコード盤で数10年、ビデオテープもそれくらいですね。
CDや、DVDだと5年くらいです。

CDやDVDなどはデジタル情報ですので、永遠に残り保存が可能とお思いの方も多いのですが、
それは、中のデジタル情報が永遠なだけで、その情報を入れている、CDやDVD自体は、数年で痛んでくるのです。

また、その情報を再生するシステムも、文明が進めばそれに付随してどんどん高度化します。

高度化することは良いことですが、文明の保存と言う観点では、より条件を厳しくするものなのですね。

たとえば、フロッピーディスクが使えたのは、実質数年でしたね。
今では、USB全盛となっています。

フロッピーに入れていた情報は、確かに存在しますが、もうほとんど再生できません。
再生機の方が、もう生産されていないからです。

レコード盤もプレーヤーが製造中止となって久しく、再生できなくなっていますね。
テープレコーダーしかり、ビデオテープしかりです。

このように、たとえ優れた文明があったとしても、石の文明や文化以外は、その存在を後の世で証明することは、極めて難しいという現実があるのです。

今は鉄筋コンクリートの文明ですので、数千年後に建築物だけは残っているかも知れませんね。

ただ、その中で生きている我々が、どのような文献を読み、何に感動し、何に尊さを感じていたかなどが、記録として残るかどうかはわかりません。

そういった意味を含めて、後世に残したい大切な記録や、未来の人々に伝えたい偉人の言葉などがあれば、
極めてローテクですけど、それは石に刻んでおく必要があると、私は考えております。

                                       (続く)


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