先日、母の暮らす施設で敬老会がありました。
施設運営の説明や質疑応答などが終わり、やっと待っていた敬老会が始まります。
入居者とその家族が集まり、施設のスタッフや関係者の方々の寸劇、模範体操、音楽の演奏などをみせ頂きました。
入居者の方々はほぼ会場の前の方に、家族はその後方に席が用意されていました。
私は、最初せっかくの日なのに、入居者と家族それぞれ一緒に座らせてもらえたらいいのにと、思ったものでした。母の側に一緒に居たかったからです。
しかし程なくそれが難しい事だったと理解しました。スタッフに介助されながら会場に入ってきたのはほとんどの方が車イスで、中には介護用の車イスにほぼ横になったままの方も
何人かいらっしゃったのです。
動けない方も、可能な限り会場に出て来られたのですね。
母は一番前の席に、私も家族席の前の方に座りました。
そんな中、会場の端の方に、目に留まった光景
介護イスに横たわった 母親と思われる人の手をさすり、耳に口を寄せて話しかけている女性がいました。母親と思われる方は身体はほとんど動かないらしく、表情もありません。
それでもいとおしむように身体をさすり
舞台と母親を繋ぐように話しかけていました。母娘が逆転したかの様な、母親が幼子をいとおしんでいる様な光景でした。
いろんな事が胸に去来して、泣けました。
敬老会の後半、母が訴えたのかスタッフの方が車イスを押して私の隣に連れて来てくれました。
母の手を握って過ごし敬老会はおわりました。
だいぶ痩せたけど百歳まで元気でいて欲しいのです。
施設での生活風景のアルバムを記念に頂いていました。(96歳の母、これは、頂いたアルバムの中の1ページ)