母の髪の毛が
だいぶ伸びていたなーと、散髪の道具を持って逢いに行った。
この頃は「あんた、だれかなぁ」などと口にする母だけど、全然分かってない訳ではないと私は理解している。
いつも何かしら、愚痴や恨み言などマイナス思考の言葉ばかりを聞かされて、決して楽しいとは言えない母との面会だ。
だが、今日は違っていた。
「来てくれて嬉しい」「優しい?立派な?いい子?を育てて幸せ」「ありがとう」
「ありがとう」「ほかの人は家族が来るのを待ってるが、私はあんたが来てくれて幸せ者」…髪をカットしている間嬉しい言葉の連発。
私は、今はもう介護という程のことはしていないけれど、一般的に辛い介護の中で、時として幸せを感じられる一瞬を今日体験したのかも知れない。
前髪をカットしてちょっと可愛くなった96歳のおばあちゃん。スタッフの方から「可愛くなったね」って笑顔をもらっていた。
元気でいてね、お母さん。
梅の蕾が
少し膨らんできた。蓑虫が下がっている。
細い線の木漏れ日をもらって。
この日の体験はお母さんと生きて来た関係を修正さえしてくれたような気がしています。良かった😊