はがきのおくりもの

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使命

2008年06月13日 | 柿の木高校物語 2001

 少年による主要刑法犯の検挙人員の推移によると、現在、第四の波を迎えているという。管理職として考えるところを述べよ。
 就職希望の高校生に対する求人倍率は過去最低を記録した。管理職として考えるところを述べよ。
 管理職を目指す教員に課した問題であるが、答えを示さなければならないのは私自身の方である。
 自己中心的な価値観を持ち、被害者に対する贖罪感や規範意識が低い。コミュニケーション能力や自己表現力が低く、対人関係がうまく結べない。それらは非行少年の特徴というが、生徒一般の実態でもある。
 就職難は不況が原因ではあるが、社会常識やマナー、基礎学力の欠如した高校生の採用を取りやめた企業もあると聞く。国家及び社会の有為な形成者として必要な資質を養うこと。教育の目的を成就していると胸を張れる状況にはない。
「中庸」の一節は教育の使命を想起させる。

  国まさに興らんとするとき、必ず禎祥あり
  国まさに亡びんとするとき、必ず妖げつあり

 国が興るときは、若者がイキイキとして社会に生気がみなぎり、国が亡びるときは、若者が希望を失い道徳は荒廃する。国の衰亡の原因は常に「内なる崩壊」にあった。今まさに日本は衰亡の危機にある。教育の使命は重大。国と生徒の未来を守るため、今なすべきことを見据えたい。
 まずは、他者、異質な者を認めること。好き嫌いや気分を超え、多様性を認め合う。次は、基礎基本の徹底、「学生の本分」の復活。やるべきことをやることで、自由と責任の自覚を促し、規範意識を育てる。
 未来ある生徒に責任を負うからこそ、現在の生徒に厳しく要求する。それが教師。「秋霜を以て自らを粛む」覚悟が生徒を育てる。
 人を認める表彰の機会を増やそうと十月一日、本校初めての朝礼を実施した。教務主任は年間行事計画を見直し、勉強に集中する期間を数多く作るという。到達度目標の導入も検討し始めるところである。
 小さな取り組みの積み重ねが使命への回答である。 <2001.10.15>



 教師こそ、イキイキとして生気がみなぎっていなければなりません。目を輝かせて、食い入るように人の話を聴くようでなければ、子供たちを導くことはできないと思います。
 教師自身が食い入るように聴き、自分の糧にしようとする情熱がなくて、どうして子供たちにその情熱を伝えることができるでしょうか。
 自分に重荷を課すことのない教師に、どんな教育ができるというのでしょうか。
 教師は人生の師たれ、と思うこの頃です。

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