はがきのおくりもの

 思い出したくなったら、ここに帰っておいで!!!
 元気を補給したら、顔を上げて、歩いて行くんだよ!

人事

2008年06月24日 | 柿の木高校物語 2001
 校内人事に悪戦苦闘している。本校では配置委員会で、先生方の希望をもとに学年団や校務分掌、部活動顧問を検討している。最終的には校長が任命するのだが、合意を得るまでの道のりは険しい。  新設の情報管理部を希望する人がいない。主要な主任候補選定にも頭を悩ましている。学校全体を考える配置委員と自分のことを中心に考える先生方とで折り合いがつかない。  新任の頃、若手を育てる分掌配置をしてくれると信じて、 . . . 本文を読む

生きる

2008年06月23日 | 柿の木高校物語 2001
 入学許可候補者発表のとき、身を正して見つめる。黙って立ち去る受検生と喜びを顔いっぱいにした受検生。それぞれの現実、人生が眼前にある。  四月になれば、新入生たちが新しい制服に身を包み、新しいバッグに新しい教科書を入れて登校してくる。初めて制服に手を通すときの感激。初めて授業を受けるときの緊張。どの生徒も期待と不安を胸にして入学してくる。  どれだけの準備をして彼らを迎えようとしているか。初々 . . . 本文を読む

転ぶ

2008年06月22日 | 柿の木高校物語 2001
 転んでもただでは起きない。七転び八起き。転んでは立ち上がる逞しさと、それを見守る温かさ。ただでは起きない転び方と、逞しくなる転ばせ方。学力以上に学ばせたい力である。  教務主任が提案した最低限の到達度目標や学期毎の再考査制度に対して、細部での反対意見が続出した。全体像を示そうとした意図を斟酌しない反応。このまま転んだら二度と立ち上がれない大怪我になる。授業改善が後退すると思った。  討議しやす . . . 本文を読む

正しいこと

2008年06月21日 | 柿の木高校物語 2001
 毎朝七時前から教室を掃除し机を整頓する担任がいる。登校する生徒のため教室の電灯をつけておく。登校しても生徒が点灯しないからだという。  節電を理由に消灯をお願いした。快諾してくれたのでホッとした。黙々と生徒のために働く先生の意欲を削いではならない。日頃から節電を生徒に教えていた彼には要らぬ気遣いであったが。正しいことを言うのには気を使う。  頭髪や服装について生徒を指導する前に、教師自ら身なり . . . 本文を読む

苦情

2008年06月20日 | 柿の木高校物語 2001
 苦情処理は教頭の仕事である場合が多い。  放置自転車に迷惑している。登下校時に喫煙している生徒がいる。横列走行を注意したら、食ってかかられた。頭髪指導がうちの子だけに厳しい。部活動で帰りが毎日遅い。  どんな指導をしているのかと怒り心頭の様子。電話だけでなく、直接訪ねてくる人もいる。まれに市長や知事へ手紙を出す人もいる。  事務長のところへも、校庭の砂ぼこりや銀杏の落ち葉などの苦情が度々ある。 . . . 本文を読む

元気の補給

2008年06月19日 | 柿の木高校物語 2001
 元気が出ない。心のエネルギーが低下する。いつも元気でいられるわけではないが、教頭がしょぼくれていては職員室が暗くなる。心のエネルギーの補給路を確保する必要がある。  授業、学級、部活動。教諭の頃は、生徒と接する場面が三つはあった。いずれかで生徒たちから元気を補給することができた。では、教頭が元気を補給できるのは、どんな場面か。  教頭が学校において元気を得ることのできる相手は校長、教職員、生徒 . . . 本文を読む

謹賀新年

2008年06月18日 | 柿の木高校物語 2001
 明けましておめでとうございます。  年が明け、生まれ変わる。無事の年越しを喜び合い、再生の賀詞を交換し合ったのは昔の話。新年を迎えて新たな自分に生まれ変わる儀式は消失した感がある。最近では、正月もあまりめでたくはなくなった。  学校の再生、教員の意識改革を目指して、多忙な日々が続いている。多くの改革に挑戦しつつも、心に充実より空虚を感じるのは私だけか。再生、改革の難しさを痛感する。  子どもに . . . 本文を読む

風邪の功罪

2008年06月17日 | 柿の木高校物語 2001
 咳が止まらない。気だるくて治す気力も起きてこない。怠け心に負けて風邪をひいたままでいた。  ようやく風邪を治す気になり、気をゆるめて全力で寝た。一ヶ月ぶりに風邪が治った。やる気が湧いてきた。心とは何と現金で、また不自由なものか。  風邪自体が治療行為であるとの説がある。風邪を経過した後は疲れている処が回復し、弾力のあるピッチリした体になるらしい。  風邪にかかることで回復すべきものがあったのか . . . 本文を読む

読書

2008年06月16日 | 柿の木高校物語 2001
  みんなでヤル   毎日ヤル   好きな本でよい   ただ読むだけ 「朝の読書」の四原則には教えられることが多い。  教師が本を読む姿、大人の勉強する姿が子どもを教育する。教師の後ろ姿は、絶えず生徒たちの目に晒される一方で、生徒たちの心に深く刻み込まれていく。それをどれだけ自覚し、自分を律することができるか。教師という仕事の厳しさ、否、真骨頂である。  朝補習の際、週に一回程度「ぷらいど創造 . . . 本文を読む

教頭の役目

2008年06月15日 | 柿の木高校物語 2001
 先日、本校初めての授業参観が第一学年で実施された。好評であった。PTA会長や後援会会長の要望でもあったが、渉外主任と第一学年主任の積極的な取り組みのお陰である。今後、PTA総会での全学年実施を目指すという。  第一学年主任は朝礼後毎日、昇降口に立ち「おはよう」と声を掛ける。放課後も教室を回っている。各担任も協力して指導している。三年間の継続はきっと生徒の大きな財産になる。  現在、新教育課程編 . . . 本文を読む

提案

2008年06月14日 | 柿の木高校物語 2001
 「提案のあった件について前向きに検討していただきたい」校長の指示を仰いだ上で発言した。  一学期、赤点を取った生徒の進路指導を巡って議論が白熱した。卒業見込み、推薦などの論点に意見が続出した。一人の教員が提案した。「赤点を取った生徒に対して、翌学期に補習・追試を行うことを教務部で検討してもらいたい」  重要な提案であった。提案には、生徒に本物の実力を身につけさせる、基礎・基本を徹底するという本 . . . 本文を読む

使命

2008年06月13日 | 柿の木高校物語 2001
 少年による主要刑法犯の検挙人員の推移によると、現在、第四の波を迎えているという。管理職として考えるところを述べよ。  就職希望の高校生に対する求人倍率は過去最低を記録した。管理職として考えるところを述べよ。  管理職を目指す教員に課した問題であるが、答えを示さなければならないのは私自身の方である。  自己中心的な価値観を持ち、被害者に対する贖罪感や規範意識が低い。コミュニケーション能力や自己表 . . . 本文を読む

沈黙と祈り

2008年06月12日 | 柿の木高校物語 2001
 学校にも会社にも、とにかく日本という国には祈りがない。核心を突く指摘に思わずマザー・テレサの本を探していた。   沈黙の果実は祈りである   祈りの果実は信仰である   信仰の果実は愛である   愛の果実は奉仕である   奉仕の果実は平和である  沈黙が始まりとは!間違っていた。新聞、テレビ、インターネット…、喧噪の中に棲む私たちには沈黙と黙想が必要。それと知らず、何と多弁であったことか。 . . . 本文を読む

笑顔

2008年06月11日 | 柿の木高校物語 2001
 文化祭や体育祭の季節。弾けるような笑顔がそこここに見られる。生徒の笑顔に会うと苦労も吹き飛ぶ。  笑顔は人を幸福にする。しかし、笑顔を本気で大切にする豊かさが今はない。  絶えず、怒りや苛立ち、不信、不満が顔を出す。心に棲む悪魔と天使を調和させるすべを見失っている。素直な心、我慢、和顔愛語、微笑。忘れていたすべを思い出してみたい。  「日本人の微笑」でラフカディオ・ハーンは語る。相手にとって一 . . . 本文を読む

組織改革

2008年06月10日 | 柿の木高校物語 2001
 一学期に合意した組織改革は、ビッグバンを誘発する一因となるだろうか。  本校では担任が校務分掌を担当しない一分掌制で学校運営を行ってきた。来年度から第一学年を二十七人程度の少人数学級とすることに伴い、担任が四人増える。この対応から担任も校務分掌を担当する二分掌制へ移行することとなった。  分掌については、校務の公平性や連携のあり方などの点から長く議論されてきた経緯があり、二分掌制移行には根強い . . . 本文を読む