はがきのおくりもの

 思い出したくなったら、ここに帰っておいで!!!
 元気を補給したら、顔を上げて、歩いて行くんだよ!

県立学校教員等新任式 式辞

2014年04月02日 | だいこん県教委 2014

 この式辞は、前半は担当の起案通り、後半は書き直しだとか。
 奥井が言うには、「できるだけ自分の言葉で話したかった」ということだそうです。新採用の先生方にはたくさんの話したいことがあったようです。
 思いを込めて語りたいという気持ちはわかりますね。受け継いだ思いを後から来る人たちに伝えることは先を行く者の務めですから。

 

 新任式に当たり、だいこん県教育委員会を代表して、式辞を申し上げます。
 本県、県立高等学校並びに公立特別支援学校の教諭、養護教諭、栄養教諭、実習助手、寄宿舎指導員となられた514名の皆さんに、まずもって心からお祝いを申し上げます。

 希望に燃え、意欲と元気にあふれる皆さんを本県教育界に迎えますことは、誠に嬉しい限りであります。
 皆さんの教育に対する情熱は、児童生徒にとって大きな魅力であるとともに、元気な学校をつくっていくための原動力でもあります。

 いつの時代であっても変わらぬことですが、国の将来を担う子供たちを立派に育てることは、同じ時代を生きる大人たちに課された責務であります。皆さんは、教育という重い責任のある仕事に向かう自覚と誇りを持ち、自らを磨き、県民の期待と信頼に応えられるよう、全力で職務にまい進してください。

 さて、今日の社会はグローバル化の進展に伴い、どの子供たちも世界的な大競争に巻き込まれる時代を迎えています。また、地域コミュニティの弱体化や雇用の不安定化等が顕著になる中で、これまでの血縁、地縁、社縁といった絆のほかに、新たな絆を必要とする時代になっています。

私は、こうした状況を踏まえる時、これからの教育が果たすべき役割は、子供たちに「自助」「共助」の力を身に付けさせ、「公助」を担う人に育てることであると考えています。

 そこで、「自助」「共助」「公助」の観点から教育が果たすべき3つの方向性について私の考えを述べてみたいと思います。

 まず一つ目は、「一人一人全ての子供たちの生きる力を確実に伸ばす」、言い換えれば、一人一人に「自助の力を付ける」ということであります。子供たちそれぞれが持つ強みや良い面を生かして、自立していける力を育成することが大切です。

 二つ目は、「子供同士が認め合い、学び合い、助け合う絆をつくる」、言い換えれば、子供たちに「共助の仕方を学んでもらう」ということであります。いじめの問題にしても、こうした絆を持てるようにすることで解決につながっていくものと考えます。

 そして三つ目は、「公助」として学校への信頼を向上させること、つまり、保護者や地域の方々と協働して教育活動に取り組むことなどにより学校教育への信頼を高めることであります。

 このような「自助」「共助」「公助」という教育の役割を念頭に置きながら、皆さんには児童生徒の確かな学力と豊かな心、健やかな体の育成に全力を尽くしていただきたいと思います。

 次に私が皆さんに常に意識していただきたい教職員としての心構えについて二点だけ、お話しします。

 一つ目は、「信頼づくりに全力で取り組むこと」です。
 「すべての基礎は信頼にあり」と言われます。授業も生徒との信頼があってはじめて成り立ちます。人間とは人の間と書きますが、人と人との関係性の中で自分の存在も役割も生まれます。ですから、信頼を築く努力から始めなければなりません。信頼づくりも、自助・共助・公助の順番ですから、まずは自分から信頼づくりを始めてください。

 二つ目は、「愉快に生きること」です。
 起きている時間の半分は職場にいるのですから、その職場で愉快に過ごせなくてはもったいない話です。
 私が心がけてきた「愉快に生きる秘訣」をお教えします。
 一つ目は、いつもちょっと無理をする、時々思い切り無理をする、時々すっかり脱力する、というふうにメリハリをつけて生活すること。二つ目は、すごい人と関われるよう努力すること。三つ目は、人のために生きることを目指すことです。だまされたと思って試してみてください。
 私は、教員時代に毎日クラス通信を出したり、校長時代にはハガキ表彰状を二万通以上贈ったり、いつもちょっと無理することを続けてきました。お陰で少しくらいの無理は楽しめるようになりました。

 教育という仕事は、これで終わりということのない、精神的にも、肉体的にも厳しい仕事でありますが、それだけにやりがいのある楽しい仕事です。是非、健康に留意し、頑張っていただきたいと思います。

 そこで、最後に「元気を回復させる秘訣」を伝授しましょう。
 一つ目は、元気の補給路を三つ以上確保することです。教員であれば、授業・クラス・部活動の三つの場面で生徒たちから元気をもらえるようにしておくのです。家族との憩いも元気の補給になります。
 二つ目は、心ではなく体を動かすことで元気を回復する方法です。例えば、顔を上げ、手を振って、大またで歩いてみましょう。深呼吸で、不安を吐き出して、大地の元気を吸い込む方法もありますし、意識的に元気な声で「はい」と返事をする方法も有効です。
 三つ目は、自然から元気をもらう方法です。朝、太陽に「今日も一日、丸く豊かに明るく元気に感謝して生きられますように」と声を出して挨拶すると、効果がありますよ。
 他にも色々とありますから工夫してください。

 皆さんのこれからの活躍に大きな期待をいたしまして、式辞といたします。


1 コメント

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ありがとうございました! (初任者S)
2014-04-17 19:51:40
大変お忙しいところ、お返事のおハガキをいただきありがとうございました!

このブログは、昨年度ご一緒させていただいた、野球部のM田先生に教えていただき拝見しておりました。先生との思い出話も沢山伺っておりました。

正直申しまして、正採用になることに、不安しかありませんでした。
しかし、先生のお話を聞き、支えて下さる諸先輩方と一緒にありのまま、『楽しく』挑戦していこうと勇気をいただきました!
がんばります!

明日は離任式です。大好きな生徒たち、先生方に会うのが今から楽しみです!

それでは、最後になりますが、寒暖の差も激しい日が続いております。どうか風邪などひかれませんように。祈


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