はがきのおくりもの

 思い出したくなったら、ここに帰っておいで!!!
 元気を補給したら、顔を上げて、歩いて行くんだよ!

誘惑を断る方法

2014年08月17日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 欲張り爺さんが危険なところへ足を踏み入れてしまったのは、こぶを取ってもらいたいという「欲」からであった。では、生徒たちが危険なところへ足を踏み入れるとしたら、その理由は何だろうか。  一つは、好奇心であろう。しかし、危ないと感じる危機察知能力と好奇心とが葛藤したとき、好奇心が勝つ生徒は少ないように思う。  もう一つの理由は、仲間の誘惑を断ることができないことであり、こちらが最大の理由では . . . 本文を読む

第四話 こぶとり爺さん

2014年08月16日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 長い夏休みには、様々な誘惑が待ち受けている。それらを上手くかわし、生徒たちは無事に学校に戻ってくるだろうか。夏休み明けに退学する一年生が多い。心配でたまらない。  そんな一学期終業式のテーマは「危険察知」である。   講話「こぶとり爺さん」(一学期 終業式)  今回は、「こぶとり爺さん」の話をしましょう。こんなお話です。  あるところに、ほっぺたに大きなこぶが一つある二人 . . . 本文を読む

悲しみに寄り添う

2014年08月15日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 助け合って生き抜く新たな道を見つけるためには、作ってしまえというパワーも必要だが、悲しみに寄り添うという優しさも必要である。悲しみに寄り添う姿勢のない人に、助け合い続けることは難しいだろう。共感なくして共助なしである。  昔、入学式式辞で保護者にお願いをしたことがあった。お願いの一つが「子どもの悲しみに寄り添ってあげて下さい」であった。    次に、保護者の皆様に二つのお願い . . . 本文を読む

貧困を生き抜く知恵と行動力

2014年08月14日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 そこで、貧困を生き抜く知恵と行動力を念頭に置いた講話を考えてみた。    グローバル時代は、アリのようにコツコツとやっていれば何とかなる時代ではありません。誰にでもできる仕事ならば、賃金の安い国の労働者と同じ賃金しかもらえません。他人と同じことをやっていたら、いくらコツコツやっていても低賃金から抜け出せないのです。才能がなければ低賃金のままなのでしょうか。  しかし、キリギリ . . . 本文を読む

貧困に立ち向かう

2014年08月13日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 自分を好きになることから始めたら、次はどうすればいいだろうか。  近年、子どもの貧困が大きな社会問題になっている。  平成二十五年六月二十六日、子どもの貧困対策の推進に関する法律が施行された。この法律は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策を総合的に . . . 本文を読む

自分を好きになることから始める

2014年08月12日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 グローバル時代は、アリのようにコツコツとやっていれば何とかなる時代ではない。誰にでもできる仕事ならば、フラット化した世界では、賃金の安い国の労働者と同じ賃金しかもらえない。他人と同じことをやっていたら、いくらコツコツやっていても低賃金から抜け出せない。才能がなければ低賃金のままなのか。  キリギリスのようにアルバイトをしながら夢を追いかけても、夢が叶う可能性はかなり低い。才能があっても上手 . . . 本文を読む

第三話 アリとキリギリス

2014年08月11日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 長い夏休みを生徒たちはどう過ごすのか。遊びほうけてしまわないだろうか。コツコツとアルバイトを続けていくだろうか。 そんなことを心配しながらの講話であった。テーマは「自分を好きになる」である。 講話「アリとキリギリス」(一学期 終業式)  昔々のことです。夏の間、アリはコツコツと働き、キリギリスは遊んでばかりいました。そして、冬になって、「夏に歌っていたのだから冬は踊ればいい」とアリに . . . 本文を読む

他人の「よさ」を見つける

2014年08月04日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 ところで、「花咲か爺さん」を別の角度から見て、「よさ」を知る講話ができないだろうか。  例えば、他人の「よさ」を見つける視点から「花咲か爺さん」を読むと、こんな講話も考えられるのではないか。    「花咲か爺さん」の話を、自分の「よさ」を見つけようとする話と読みましたが、なかなか自分の「良さ」を見つけることは困難です。なにしろ、人というのは「よさ」よりも「欠点」を見つけること . . . 本文を読む

よさを引き出す手助けをする

2014年08月03日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 宣言したら、当然、実行に移す。  生徒たちには様々な場面で「人に優しく、コツコツと真面目に頑張る」ことを求める。実行部隊は教職員である。  よさを引き出すためには、系統だった大きな仕掛けとともに日常の小さな仕掛けが必要である。  大きな仕掛けとしては、学年ごとの指導目標という仕掛けがある。浦和高校定時制では、一年次は、高校生活に慣れ、毎日登校すること。二年次は、昼間のアルバイトを決め、 . . . 本文を読む

アドバイスの意図

2014年08月02日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 校長のアドバイスを受けて生徒たちがコツコツと頑張り始める、と期待する校長はいないであろう。  校長たる者、自分の言葉がそれほどの影響力を持っているかを冷静に自覚していなければ、学校経営などできない。さらに言えば、自分の言葉の影響力を高める術を研究しない校長は校長になってはならないし、校長にしてはならない。  自分の言葉の影響力を高める方法については、後で触れることにしよう。  ここでは . . . 本文を読む

自分のよさを知る

2014年08月01日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 働き者で心優しい老夫婦と怠け者で欲張りな隣人夫婦とを、一人の人間の中の働き者で心優しい一面と怠け者で欲張りな一面と見て、そのうえで、白い犬をその人が持っている「よさ」ととらえた講話である。  定時制の生徒たちのなかには、「自分には、よさがない」と思っている生徒がいる。自分に自信を持てないでいる。  そこで、「あなたにもよさがあるよ」と話すことにした。  そもそも、自分の「よさ」を自覚し . . . 本文を読む

第二話 花咲か爺さん

2014年07月31日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 「花咲か爺さん」は、浦高四年目の一学期始業式での講話である。始業式の日には、まだ桜の花が残っていた。そこで、「花咲か爺さん」に挑戦してみようと思い立った。 テーマは「自分のよさを知る」とした。   講話「花咲か爺さん」(一学期 始業式)   桜が満開で、見頃ですね。そこで桜にちなんで、今日は「花咲か爺さん」の話をします。 最初に「花咲か爺さん」のあらすじを紹介します . . . 本文を読む

失敗から学ぶ

2014年07月25日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 カメを見習えと話しても、まったく乗ってこない生徒たちがいる。カメのような「できすぎ君」に拒絶反応する生徒たちである。 彼らは教訓をうさん臭いものと感じるすばらしい感性を持っている。 そんな彼らにも、校長は講話をしなければならない。校長はどうしたものかと考える。教訓臭を消し去った講話にできないかと頭をひねる。 そこで、すばらしい感性を持った彼らのために、競争に負けてしょぼくれているウサギのその . . . 本文を読む

二者択一を疑う

2014年07月24日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 目標と目的を定め、目標を達成するための方策を考え、その方策を実行していくやり方は有効な方法である。だから、生徒たちに身につけてもらいたいと思った。 しかし、目標を追うやり方に限界があることも、生徒たちには知ってもらいたい。 限界とは、未熟なときの自分が目標や目的を設定するしかないところにある。目標や目的は、そのときの自分が想像しうる範囲内であり、成長したときの自分が望む目標や目的とは限らない . . . 本文を読む

目標と目的を自覚する

2014年07月23日 | 昔話や童話などを用いた校長講話
 昔から「ウサギとカメ」の話を聞く度に、疑問に思うことが二つあった。 一つは、なぜ、カメは勝ち目のない競争をしたのか、という疑問である。どう頑張ってみてもカメがウサギに敵うわけがない。負けると決まっている勝負をどうしてウサギに申し込んだのか、カメの気持ちが理解できなかった。 ウサギはカメを見下すような目をしていただろう。そんなウサギと、負けるに決まっている競争をするなんて、カメの気持ちをどうし . . . 本文を読む