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やっち@十月祭とビール好きの部屋

町田の老舗麦酒屋さんを畳んだ店主のその後奮闘記です(笑)

NGワード

2013-05-18 00:29:55 | 日記
どの職種にも言っちゃいけない言葉がある。

飲食業は比較的緩いので、私のような軽率な人間でも大抵は謝罪で許される。

ま、酒を飲んでいる分不利な部分はある。時には許してもらえない…。


たまに手伝う弟の病院。
いらした方は“患者さん”“お客さん”だけど、呼んじゃいけない。

いらした患者さんに、満面の笑顔で“いらっしゃいませ!”は拙い。

帰られる患者さんに、“ありがとうございました!”も拙い。

だからいつも微妙な表情で微かな声で、囁くように話す。

スッゲーストレスやでほんま(=_=;)

他にもありますかね?

塾の“落ちる”とか?

結婚式場なんか多そう…。

何故こんな前振りか?

今回の監禁生活5日、絶食4.5日継続中の話。

手術当日。
家族に別れを告げ。
恐る恐る手術室に入った。
大きな病院は、手術室中に手術室がいくつもあった。
女性の担当者に案内され、私が入るべき部屋に通された。
全て女性のスタッフで、全身緑の術着とマスクに帽子を着用していた。
神妙な雰囲気で、一人ずつ自己紹介され台の上に乗せられた。
身体を拘束され、背中に麻酔を刺され、手の甲に点滴の管を刺され…。

工場に着いた肉片の処理のように手際よくね。

突然ドアが開き、入ってきた知らないオッサン。

結果的に執刀医になるわけだが、彼が吐いたNGワードでは済まない発言。

“サクッといきますかぁ~”

耳を疑ったが、そんな有り得ない状況で私は意識を失った。


気が付けばどこかの部屋。
のどに入っていた管の違和感に吐き気を覚えた。

朦朧とする意識の中、あの光景だけが頭をよぎった。

私は何でもかんでも訴える、何でもかんでも勝ち負け、何でもかんでも白黒つけるのは好きではない。

片方が黙って、泣いて、済むならそれがいい。
私は終わった人間。
負けでいい。
好きにすればいい。


もともと医療機関なんか信じてない。

前回の手術、若い女の子だから下着から見えないように横に切りましょうと絵まで描いてくれて、終わった傷は縦だった…。

親に言うとややこしいから誰にも話さなかった。独りで泣いた。

尊敬するし、立派と言われる仕事ではあるが、善意でやってるとも思ってない。
所詮人のすること。
毎日何体も手術してりゃ、そんな気になるよな。

大きなミスしないうちに気付くんだね先生。

執刀ありがとうございました。

てか、あなた誰スか?