このシリーズでは、人々を元気にして個々の能力を存分に発揮できる「わくわく場つくり」実践レシピをお話ししてゆきます。
今日は「褒める」にスポットをあててみます。
1. 「褒める」でハッピー組織を創る
先ずは「褒める」組織風土を醸成するマナーと意識改革についてお話ししましょう。
組織社会で良好な人間関係を築いたり、チームビルディングを円滑に進め、部下のモティベーションを向上させる方法に「褒める」方法があります。
人間誰しも「よくやった」と認められればテンションも上がりますし、やる気スイッチも入ります。
組織の中でチームビルドする場合や、プロジェクトメンバーの活力を上げる場合に、貢献寄与したメンバー皆を「褒める」ことでチームモチベーションを上げる事ができます。
但し、気をつけておかねばならないことは、モチベーション向上を企図した「褒める」とは、相手を「称える」事であり、相手を「おだてる」事ではない、ということです。
時々「褒めて育てる」意味を「おだてて育てる」と誤解している人がいます。
「称える」ことと「おだてる」ことは、本質が異なります。
何らかの価値を創造し、組織貢献を果たした場合には「称える」褒め方になります。
一方、成果を出させようと動機付けさせる段階で、チヤホヤして気持ちを有頂天にさせてしまうのは「おだてる」褒め方であり、何ら「価値創造」の成果に対するものではありません。
「おだてる」事の弊害は、自惚れに繋がり、組織力を低下させる事もあります。
組織社会に於ける良好な人間関係を維持したいと思う人たちや、部下を持つマネージャーは、正しい「褒め方」を知る事で、円滑な対人関係維持やチームのモチベーション向上を果たしてゆく事が出来ます。
そして、もう一つ大切な事。
それは、称える褒め方もタイミングと頻度を考けなければ「おだてる」と同じ事になります。
「場」つくりのプロデュースにおいても、相手の心に伝わりモチベーション向上に繋がる「褒め方」のマナーを意識しておく事が重要です。
人事評価制度の一つに「360度評価手法」もありますが、上司からの視点だけではなく、社員同士の「感謝」を評価要素に組み入れるゲーミフィケーションスタイルは興味深いところです。
「褒める」と「褒められる」マナーを意識してハッピーワーキング!
「場」つくりの大切な視点です。