ハッピーライフ デザイン

幸せな人生をデザインしてゆく「羅針盤」ブログです

ホスピタリティ・マネジメントを学ぶシリーズ その2

2019-10-31 08:48:17 | コラム

『ホスピタリティ』と『サービス』の「追求要素」の違いを知ろう!

皆さんは、この違いをご存知ですか?

一般的なイメージは、ホスピタリティは「おもてなし」、サービスは「役務提供」的なものではないでしょうか。

『ホスピタリティ・マネジメント学原論(服部勝人教授)』からの引用させていただきます。

-Quote -

【サービスの追求要素】
・サービスはすみやか行う『迅速性』

・サービスという仕事の出来高と労力の比率を求める『効率性』

・無駄を省き能率的に目標が達成されるようにする『合理性』

・サービスそのもの自体の仕事としての働きを求める『機能性』

・確かに間違いなくサービスを行う『確実性』

・サービスの内容と料金が明らかで確実である『明確性』

・サービスがあくまで客の個人特有なものに向けられている『個人性』

・客にとって便利で都合の良い『利便性』

・状況に応じて素早く行動できる『機動性』

・サービスの機能的価値を判断し、それに見合った等しい価値(等価価値)として金額に表す『価格性』

そして、

【ホスピタリティの追求要素】は
・互いに影響し合う『相互性』

・実際の目的に役立ち効力のあるようにする『有効性』

・精神上の事を重んじ類『精神性』

・期待されることが実現される条件が、それを妨げる条件よりも優性であると確認されているような『可能性』

・ホスピタリティの場で、絶えず予知できないような意外な新しいものを生み飛躍してゆく『創造性』

・私的な形態でなく、社会的・共同的な形態を重んずる『社会性』

・文化の向上や発展をさせ文化価値の実現を図る『文化性』

・人間の心を楽しませ、慰め楽しむ『娯楽性』

・ホスピタリティ共創の場で、一定の材料・条件・技巧・様式などの美的創作・表現す『芸術性』

・動物的・機械的に対して、人の行為・感情の人間らしい思いやりのある『人間性』

-Unquote-

この学びを私なりに解釈すると、

「サービス」はビジネスドリブン!
つまり「仕事思考」の中での、金銭対価期待を前提とした「役務提供」。

そして

「ホスピタリティ」はヒューマン・ウェルビーングドリブン!
つまり、「人間思考」や「社会思考」の中での、金銭対価期待を前提としない、利他精神を前提とした「幸福価値の相互提供」。

「ホスピタリティ」と「サービス」は異なる並列的なものではなく、「ホスピタリティ」の概念に「サービス」が内包されています。

組織開発や社会「場」つくりに携わる方々にとっては、『ホスピタリティ』の本義とその価値を認識しておく事が大切です。

-続く-

ホスピタリティ・マネジメントを学ぶシリーズ No1

2019-10-31 08:47:14 | コラム

服部勝人教授の『ホスピタリティマネジメント原論』を勉強しています。

このシリーズでは、『ホスピタリティと「場」創り』をテーマに、ホスピタリティとは?
を考えてゆきたいと思います。

さて、「ホスピタリティ」という言葉は、ホテルやサービス産業で不可欠な「サービス」のような印象をももたれがちですが、事の本質は深く広い概念です。

服部教授の『ホスピタリティ』の定義は

【広義のホスピタリティ】
『人類が生命の尊厳を前提とした、個々の共同体もしくは国家の枠を超えた広い社会における相互性の原理と多元的共創の原理からなる社会倫理」  

【狭義のホスピタリティ】
『相互満足しうる対等となるふさわしい相関関係を築くための人倫」

そして

【ホスピタリティ文化】とは

組織の成員(社員等)が、一定の目的に従って、互いに働きかけ、精神的・物質的の両面にわたり生活を充実した・発展させるためにホスピタリティという文化遺伝子を共同生活の中に生みだし、共有し、世代から世代と伝承する広義の社会様式の複合的全体をホスピタリティ文化と捉える。

学術的研究である事から、少し難解と感じるかもしれませんが、わたし自身、服部教授とのご縁ができて以来、「ホスピタリティ学」を学ぶにつれ、自分自身、デジタルエンタテイメント企業で実践してきた『「場」つくり学』(などと仮置きしてみると)の理論的体系を「ホスピタリティ学」に見出しました。

ホスピタリティとは『おもてなし』だけではありません。

人類の共同体(国家、自治体、企業等)をウェル,ビーングさせてゆく基本原理!
要は、私流に言えば『幸福価値共創』に向けた人間一人ひとりの心持ち!です。

『ホスピタリティマインド』を持っていれば、幸福人生設計に光りが射し込んできます。

『ホスピタリティマネジメント』を実践できれば、コーポレート&ヒューマン ウェル・ビーングが実現します。

『ホスピタリティ学』は学際学問であり、『「場」つくり学』や『オフィス学』との共通点も多々あるように感じます。

次回以降、ホスピタリティ学ならびにホスピタリティマネジメント学を、私なりの解釈を交えお伝えしてゆきます。

-続く-

『博学』と「徳』

2019-10-25 00:57:47 | コラム

組織社会で働く人々にとって、「知識」は自己価値を高める「知の資本」です。

IQが高く、記憶容量の大きな「脳力」を持つ一般的に「優秀」と呼ばれる方々は、「博学」を駆使しながら、複雑社会の中で「組織貢献」(成果を出して価値創造に寄与)します。素晴らしいことです。

でも、忘れてはならない事があります。

組織は人間集団であり、理屈・理論、実績・成果だけで動くものではありません。

組織は、感情・想い、思惑・野心など、人間一人ひとりの人生を投影した心模様が渦巻く人間「場」でもあり、『徳』(人の心が分かる感性と、慕われオーラを持つ「人間力」の一つ)が無ければ組織は円滑に運営して行く事はできません。

『徳』は、特にリーダーと呼ばれる人に不可欠な要素です。(もちろんメンバーの方にも大切な要素です)

人間として「知識」と「経験」を持ち合わせていなければ『徳』を醸し出す事はできませんが、いくら「知識」と「経験」そして「要領」を持ち合わせても『徳』がないリーダーに人はついてゆきません。

「知の場」と「人の場」を上手く融合させて価値創造を演出してゆく「場」つくりには、『徳』がとても重要なエッセンスになります。
コミュニティマネジャーや戦略総務マネジャー、そして組織開発に携わる方々は「徳」を身につけてゆく事が大切です。

『徳』を身につけルーム20箇条とは!

・謙虚に
・正直に
・誠意を持って
・威張らず
・驕らず
・相手を見下さず
・思い込まず
・騙さず
・感情を現わし過ぎず
・思いやりを持って
・感謝の気持ちを忘れず
・気配りを忘れず
・朗らかに
・情熱を持って
・笑顔で
・努力を惜しまず
・悔いず
・失敗を恐れず
・頑張り過ぎず
・誇りと信念を持って

これらを、意識せずに振る舞えるようになると『徳』のオーラが少しずつでてきます^_^

「人生時間」を考える  その2

2019-10-22 10:59:02 | コラム

3. 「時は金なり」のストレス社会!を変革する

現代はスピード化の時代です。
何事も早く、早く、早く......と、迅速かつ効率的に、お客さまを待たせないサービスこそが価値を生む!との考え方は、よく「時は金なり!」との言葉で語られます。

仕事の生産性を測定する場合も、「時計時間」の要素は重要視されますし、質の高い仕事を短時間で行なえば「優秀な人材」との評価に繋がります。

一方、こうした「時計時間」との闘いが、働いている人たちの「心のストレス」を蓄積させている事を、日頃 意識する事はありません。

私たちは、自分自身が、スピーディーで心地よいサービスを受ける事は嬉しいものですが、それが当たり前になると、チョット待たされるだけでイラっと感じたりします。

でも、よくよく考えてみると、そのサービスを提供する側の人にとっては、お客さまに満足してもらえる「時間仕事」は相当の緊張感と集中意識を求める事になり「ストレス」を助長します。

勿論、仕事ですからストレスを受けるのは当然ですし、適度なストレスは心地良さを感じるものです。
然し乍ら、このストレスが過度になると、働く人たちにとって「心のバランス」が取り難くなってきます。

私たちは、ある時はサービスを受ける側、ある時はサービスを提供する側で社会生活を送っています。「時は金なり!」は、便利社会に定着している意識ですが、この「時間価値」と働く人の「人間(心)の価値」のウェル・バランスが大切です。

「時は金なり!」の意識は、経済活動に従事する人々にとって重要かつ必要な理念ですが、組織側(経営を担う立場の人々)が「時は金なり!」だけに目を向け過ぎると、働く人々にとっての「ストレス社会」は益々深刻なものになりかねません。

組織社会を牽引しているエグゼクティブやマネジメント層の方々は、「時は金なり!」だけでなく「時は人なり!」の意識も合わせ持って「場」をつくってゆくことが大切です。

私は、時間効率、生産性効率、高速便利社会、いわば時間を圧縮するVelocity 社会が、私たちに過重労働や人生時間の配分を歪める長時間労働を余儀なくさせている「社会構造」と「組織意識」を変えてゆく取組が「働き方改革」の本義ではないかと思っています。

HLD Lab が進める「場」つくりとは、こうした組織意識の変革をファシリテートしてゆくことでもあります。

4. 「忙しい」は偉いこと?

日本の組織社会の特徴の一つですが、いつも忙しく働いている人を高く評価する傾向があります。

「あの人は凄く忙しいから....」とか、「毎日遅くまで残業が続いちゃって....」とか、「ここ一週間、家に帰れなくて...!」などという話を聞くと、その人物へのある種の尊敬と敬意を抱いてしまうことってありませんか。

私たちは、働いているとされる「時計時間」の量(長さ)で、その人の社会的地位が大体どのようなものかを判断する傾向があります。

長くオフィスに居る事が「働いている」と看做される文化、そして、早帰りすると仕事をしていないと看做される文化!
あるある話の一つですよね。

日常をみてみましょう。
多くの企業では、「付き合い残業」という文化があります。
あの人がまだ帰らないから自分も家に帰らずに、顔見せ、付き合い仕事をしているフリをすることです。

誰もが、好き好んで付き合い残業などしたいとは思っていないはずなのですが、何故このような事におきるのでしょうか。

要は、上司や同僚の「眼」を気にするからです。
「お先に失礼します!」といって帰宅しようとしている人に、「えっ!もう帰るの」との上司からの一言‼︎ 結構、根強く残っているスティグマの一つです。
特に、上司がジェネレーションX世代や「業界人」、「クリエイター」社会では、こうした社風があるのでは?

長くオフィスに居る事、そして、忙しそうに振る舞う事が、仕事を頑張っている基準!と無意識のうちに価値判断しているマネジャーは沢山います。
「俺たちの時代は.....」の類の思いや価値観からくるものが多いのでしょうね。

仕事に於いて「忙しい」事は、自分の成長に繋がるチャンスであり、また試練だと思いますが、決して、勤務評価を上げる為に「演技」するものではありません。

私たちは、「仕事時間」や「暮らしの時間」の設計を、自分自身の意思を持ってデザインしてゆく事、つまり、意味のある時間の使い方を考え、行動してゆく事が大切だと思います。

世の中、長時間労働の問題が話題です。
多くの人が心の中で、こんなに仕事に関わる時間をかけ費やして良いのか!と思っていますが、なかなか「忙しい事は偉いこと」的な日本企業の社風は変わりません。

「働き方改革」の第一歩は、経営・管理職階の人たちの「意識変革」と、現場のナレッジ・ワーカーたちの「時間設計」つまり仕事をリ・デザインする意識を持つ事から始める事です。

付き合い残業や忙しい演技では無い、意味のある仕事時間を考える「仕事デザイン」!
が求められています。

5. 時間・仕事・余暇

ピューリッツァ賞受賞者のセバスチャン・デ・グラッツィアは、『時間・仕事・余暇について(Of Time, Work, and Leisure) 』の中で、

「仕事は人間を高尚にしたり、疲弊させたり、裕福にしたりするが、人間を人間として完成させるのは余暇である」 と述べています。

そして、『「余暇」と「自由時間」は全く異なる世界のものだ..... 。「自由時間」は、特別な種類の時間を特別に計算する特別な手法のことを言う。「余暇」は、状態や人間の置かれた状況のことである」。

「余暇」とは、精神の枠組み、あるいは想像力や創意に富む人の生きる姿勢です。
デ・グラッツィアの言う「余暇」とは、特別な知的状態を意味し、単なる活動、娯楽、リラクゼーション、そして自由時間以上のものと考えています。

かつて日経新聞の一面には「休み方改革」 脱「休暇後進国」へ一歩!
なる記事が掲載されたことがあります。

「働き方改革」と共に「休み方改革」を推進しようとする社会の流れは歓迎されるものです。
そして、「休み方」とは!をあらためて考える良い機会だと思います。

今こそアリストテレス的な余暇=Leisure を意識すべき時です。

『何もしない時間「余暇」を楽しむ心の贅沢!』

『何でも好きな事ができる「自由時間」を楽しむ心の贅沢!』

日頃、仕事で溜まったストレスを発散し、心身のバランスを回復する時間が「休暇」です。
「休暇」を何もしない贅沢な時間「余暇」として過ごすか、アクティブに自分のやりたい「自由時間」として過ごすかは人それぞれですね。

そして、今、HLD Lab は、「ワーケーション」スタイルの普及と、豊かな自然資産を有する地方・地域と連携しながら「バイオフィリアLivingWork place」の創出に活動を始めています。
皆さんも一緒に活動しませんか!^_^

【豆知話シリーズ その3】 『真菌』カビの不思議を学ぶ

2019-10-21 12:56:10 | コラム

広島のファンガス研究所の田頭さんから、「真菌」(カビ)の世界について話を伺いました。

総務FMプロにとっても役立つ情報です!

ファンガス研究所は、『病的微生物の分野において、調査し危害発生防止のための排除・抑制の措置を行うための研究を日々行い、研究結果に基づいた高性能洗浄剤の開発・製造と、それらを用いた施工方法の確立・提供まで、トータルソリューションビジネスを行っています。』(webサイトより)

簡単に言えば「カビの発生抑制と除去」のスペシャリストです。

総務FM部門の大切な仕事の一つに『清掃』があります。

「掃除」とは違います。

『清掃』と「掃除」はどう違うの?
と思われる方もいますよね。

『清掃』とは、洗剤や薬剤を使い、目に見えないところや隅々まできれいにすることです。

一方、「掃除」とは、目に見えるゴミや埃を取り除ききれいにすること。

「清める」レベルと「取り除く」レベルの差です。
「清掃」のプロフェッショナルたるファンガス研究所の知見を学ぶことで、目に見えないオフィス内環境の衛生レベルを維持することができます。

オフィス内にカビ!
にわかには信じがたいかもしれませんが「真菌」(カビ)は、空中に浮遊しており、着床すると繁殖を繰り返し、「カビ」の胞子がはびこることとなります。

「真菌」は太古の昔、隕石によって宇宙から運ばれてきたとの説があります。
以来、どの生物よりも長い期間地球上に生息しており土中は「真菌」の栖です。

「真菌」とは、日頃馴染みのあるのは椎茸などのキノコも真菌類。多くの種類があり、所謂、毒キノコと呼ばれるものは、悪さをする物質が作用するらしく、真菌そのものの毒性は知れているとのことです。

ところで皆さんは、「真菌」「細菌」「ウイルス」の違いをご存知ですか。
関心のある方は添付を参照ください。

https://www.med.kindai.ac.jp/transfusion/ketsuekigakuwomanabou-252.pdf

私たちは、「真菌」と、共生していますが、身体に悪影響を及ぼす可能性がある状態は改善、排除してゆく事が必要です。

ワークプレス/オフィス内で、カビ対策を考慮した『清掃』プログラムの実践導入は、快適で健康に『暮らし働く「場」』を整えてゆく『健康ウェルネス』マネジメントには不可欠です。

「真菌」の知識を持つことの意味は、私たち一人ひとりが、「健康生活」をデザインしてゆく上で大切な知恵の一つとも言えます。