シロ猫ピッピの「おいら物語」

生死をさまようガン闘病中に人間の言葉がわかるようになったシロ猫ピッピの物語。ニュージーランドからお送りしています!

Vol.0133■アニキと糖尿病

2006-01-13 | 猫の病気
ちょっと見ないうちに近所の子ネコが大きくなってるんでビックリだ。それだけおいらたちは古くなってるってことか?だからなんだってこともないんだけどさ。
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アニキは糖尿病だ。もうずっとそうだ。
糖尿病だとなにがどうなるのか、おいらにはよくわからない。苦しそうでも痛そうでも辛そうでもない。でも、あるとき、ビックリするくらいガブガブガブガブ水を飲みだし、これまたビックリするくらいシャーシャーシャーシャーおしっこを始めた。
そしてガリガリに痩せ始めた。
(糖尿病でね~、大事にしてくれニャン。抱っこより掻きがいいニャン→)

ちょうど、アイツらが旅行に行く前でガタガタやってた頃だ。アニキの顔はみるみる小さくなった。元気もなかったかな?でも、それ以外は普通だった。アイツらは気がつかないまま、旅行に行っちまった。

何度も朝になったり夜になったりして、アイツらが帰ってきた。
「あれ~?チャッチャ~、ちょっと痩せてない?」
さすがにアイツが気がついた。
「そっか、ママたちがいなくて寂しくて食欲不振になっちゃったのね~♪」
と言いながら、いつものようにヒョイッと抱いた。

アイツの顔色が変わった。
「おかしいわ、こんなに軽いなんて。痩せ過ぎだわ。10日でこんなに痩せられる?ほら、背骨だってこんなにゴツゴツしてる!」

次の日、アニキは獣医に連れていかれた。一生懸命嫌がってたけど、ムダだった。バッグに入れられ、アイツと一緒に、おいらが大嫌いな上下に動く四角い部屋の中に消えていった。

帰って来たとき、アニキは糖尿病だった。
「これから一生注射を打つのよ。朝晩とね。がんばろうね、チャッチャ!」
アイツはそう言い、張り切ってる。理由がわかってホッとしたんだろう。
それからアニキはずっと糖尿病だ。おいらのガンが治っても、まだ糖尿病だ。そして、毎日注射を打ってる。
(つづく)