第4章『”命のシナリオ”に耳を傾ける』の 「すべては”命のシナリオ”に書き込まれている」を要約します。
人間の心と体は切り離せない関係になっている。仕事などで精神的に圧迫があると体は交感神経優位になり、逆に幸福感に心が満たされていると体は副交感優位になる。夜、寝ている間に体力が回復するのは、寝ると体が副交感神経優位に切り替わるからである。
毎日精神的ストレスがある人が、忙しいからと、体によくない食事を続けていたら、体のバランスは加速度的に悪くなっていく。病気に至るプロセスは一つではなく、全てはつながっている。精神的要因、肉体的要因、環境的要因、それらが全て組み合わさって、悪いサイクルが生れたとき、病気になっていく。
悪い食事は体内に大量のフリーラジカルをを発生させるが、憎しみやねたみといったマイナス感情もそれと同じくらいフリーラジカルを大量に発生させる。すなわち、食事や生活習慣をよいものにするとともに、精神的にも平和で安定した状態を保つことが健康に生きるためにとても大切なことである。同じように、がんを発病した人の中にも、悪性度の強いがんでとても短い間に命を落としてしまう人と、それほど進行せずにすむ人がいる。この違いは病気になった本人(=ホスト(宿主)」の体力の違いである。この体力とは、その人のもつミラクル・エンザイムの量だと考えている。ホストがミラクル・エンザイムをある程度もっていれば、がんが体内に発生してもそれほど悪性度の強いがんにならずにすむ。そして、ミラクル・エンザイムをたくさんもっている人は、がんなど最初からできないということになる。
宇宙の大きさからみると、人間はとても小さな存在であり、宇宙の時間から考えたら、私たちの一生はとても短いもの。それが短くはかないものだからこそ、精一杯長く、精一杯エネルギッシュに生きたいと思う。そして、より多くの人にも、そうした生き方をしてもらいたい。私が、常に若くいよう、健康でいよう、勉強もしよう、もっといろいろなものに興味をもとうと、多くの人に呼び掛けているのもこのためである。
おいしければいい、楽しければいい、ラクならいい、そんな刹那的な生き方をして、短い人生を病気になって苦しむ必要はない。健康を維持するというのは、人生の目的ではなく、人生を豊かに生きるために必要不可欠なアイテムの一つである。大切なのは、健康な体を生かして、人生を思い通りに生きて行くことである。