ラスター絵付けとは、主に銀や酸化銅をベースにした顔料で絵付けし焼成します。出来上がりの色は、ルビー色や茶色、黄色がかった金色になります。イスラム圏から伝わった技法で、15Cにスペインで盛んに作られました。
➀ラスター彩のローソク立て 15×8×8cm
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②マヨルカ陶器、花瓶 径14×25cm
陶芸でも、絵付け方法に、ラスター彩(さい)があります。これは、錫を含む鉛釉で焼成した白い釉の上に銅や銀などの酸化物で文様を描いて還元炎(低温度)で焼成します。還元状態の中で金属の酸化物が薄い金属の膜を作り、光の当たり方によって金属光沢の虹彩(ラスター)を生じさせる技法です。ラスターは、ペルシャ陶器が起源と言われています。9Cのペルシャ陶器にこの技法が見られ、その後エジプトで生産された後、12~13Cに再びペルシアにおいて全盛期をむかえました。