先日、O先生の新しいグランドにお邪魔しました。
以前は、警察犬訓練所の敷地内を借りて、訓練をしていました。
私も、欧介の時からそこへ通い、教えていただいていました。
蒼太くんは、たくさんの犬がウロウロしたり、他の訓練士さんがウロウロしてる状態が
ちょっと苦手でした。
でも、最近、4年目にしてやっと慣れてきたなぁと実感していたところでした。
今度の新しいグランドはどうかな~?
やっぱり、初めての場所や、なれない場所は苦手のようです。
それでも私との信頼関係ができてるので、慣れるのも時間の問題でしょう。
この日も、30分ほど時間が過ぎたら、調子が出てきたようです。
(まっ、初日しょっぱなから発砲音の練習をしたってのもなんなんですが。。。
この話は、後日)
グランドに到着した時は、先生のところの犬や、お預かりで訓練している子達が、
ワサワサとグランドにいて、欧介と蒼太がやってくると、
ドッグランさながらに、みんな寄ってきました。でも、どの子も吠えないんですね。
もちろん、訓練に来ている子の中には、吠えることで悩んで通ってる子もいるんです。
そして、ウチの子たちも吠えない。
ウチは、普段の生活やお散歩で吠えることはありません。
吠えさせません。
なので、犬が吠えないことに何の疑問も持ちませんでしたが、
柵内に複数の犬がいて、リードに繋がった犬が向かってきたら、
数十匹のなかに吠える子がいても不思議じゃないですよね。
訓練所の時は、犬舎にいる子が何処からともなく吠えていたので、
吠えないことに気付かなかったんですが。。。
「吠えの問題で、お預かり訓練をして、なおるんですか?吠え無くなりますか?」
「なおりますよ~!でも、飼い主さんが犬は吠えるものだと思っていると難しいです。」
あぁ~、そうかもね~。
実は、ウチは吠えても仕方ないかな~って思っている場所があります。
遊んでいるときと訓練してる時。。。
遊びの中で興奮させて吠えさせることで、普段出さない声を出させてあげたい。
人だって、大きな声を出して遊んだり、スポーツしたりすると、より楽しいでしょ。
これは、わざと「吠えろ」などのコマンドで吠えさせるものです。
訓練している時や、アジリティーしている時は、基本的に1頭づつなので、
お互いにママとやりたいっ!!って気持ちが高まるし、競争意識もあるので
それぞれの待ち時間には吠えたりクンクン鳴いたりしています。
でも、お互い限定なので、他の子がやっている時は、大人しくしてます。
きっと、こんな時ぐらい、吠えてもイイよってどこかで私が思ってるんだよね。
それ以外の生活の場、お散歩では「吠えないもの!」「吠えるなんてありえな~い!」
って思ってる。
犬が吠えるって、結構近所迷惑だったりする。
ウチの前の道を通る犬の中にも、かなりの数で吠えまくりながら通過する犬たちがいる。
最近では、朝のお散歩が皆さん早くなったので、早朝からギャンギャン吠えながら、
お散歩してたりします。
もちろん怖がりだったり、威嚇したり、切れやすかったり(?)、
それぞれ抱える問題はあるのでしょう。
でも、本当に治したいと思うなら、その場面での対処だけでは絶対治りません。
吠える犬に対して、怒ったり、物を投げたり、オヤツをばらまいて気を紛らわしたり、
リードを引っ張ったり、オスワリをさせたり、視界を遮ったりするのは、
安易な対処でしかありません。
O先生のところにお預かりできている子たちが、おウチに帰ると飼い主さんたちが、
「以前より、こちらの言葉を聞こうとしている」、聞く耳ができていると感じるそうです。
私も欧介の時に同じことを感じました。
欧介が自分の要求のためにこちらを見ているっていうんじゃなくて、
こちらの気持ちを読もうとしているとでもいいますか。。。
訓練をすることで、人が何を伝えたいのか、どうして欲しいのか、どう行動すればいいのか、
犬が考える力をつけてくるんですね。
人の言葉を聞く耳をきちんと育てれば、犬自身が
「あっ、吠えちゃいけないんだな」ってわかってくるものなんですね。
その上で、犬が吠える対象をロックオンする前に、犬をよく見て身体や視線から
吠えに至る情報をいち早くキャッチして、未然に防ぐ。
そのときに座らせたり、こちらに注目させたりっていうことが初めて有効になるんですね。
パフォーマンスとしての形を作るだけのトレーニングだったり、
オヤツ見せびらかしのトレーニングだったり、
犬の気分に合わせたトレーニングだったりすると、
一見言うことを聞いているようだけど、聞く耳は育たないので、なおらない。
(そこは、トレーナーの熟練の度合いにもよりますから、トレーナーの育てた犬を
ぜひ見せていただいてくださいね。)
「どうしたらそんなに大人しくてイイ子に育つんですか?」「吠えないんですか?」
って聞かれたときに、何をどう言ったらいいのか迷っていると、
「最初から吠えないの?吠えたでしょ?それともどこか悪いんですか」と突っ込まれる。。。
う~っ、ワン!!ワン!!と吠えたくなる、飼い主でした。