Around 50 人生はアドベンチャー!

40代半ばにして再婚
妊活のおかげでベビーを授かりました。
ベビーのこと・日常・野球・読書など気まぐれで綴ります。

そら、そうよ ~勝つ理由、負ける理由

2019-12-31 09:40:00 | 読書
(内容)
監督の采配で勝てるゲームなどない。フロントと現場の「準備力」がモノをいう。開幕前に勝敗は決している!阪神で優勝、オリックスで最下位は当然の結果だった!名将が初めて明かす!


どんでんこと岡田彰布の著書。

少し前の2014年の春に刊行されたので、ちょっと古めかしさもある。

とにかくオリックスをボロクソに書いて、阪神を持ち上げている。

どんでんは顔と喋りで損をしてる感じだが、なかなか頭脳派だと思っている。

大体は納得の行く内容だったが、一つ思いっきり外してたのは福留はもう終わった選手みたいに書かれていたこと。

全盛期程ではないが、その後の活躍は説明するまでもない。

今、阪神は矢野監督で岡田監督以来の頭脳派だと思う。

来季はいいお酒を飲みたいなあー。



★★★☆☆

神さまを待っている

2019-12-29 23:21:00 | 読書
(内容)
文房具メーカーで派遣社員として働いていた26歳の女性は、正社員になれず、家賃が払えなくなりあっという間に貧困になだれこんでいく。漫画喫茶で寝泊りして、菓子パンで腹を満たす生活から抜け出すために、彼女が選んだのは「出会い喫茶」でお金を稼ぐことだった。生きるために「ワリキリ=売春」をしなくてはいけないのか。


初読みの作家さん。

テーマがかなり気になるテーマだったのでずっと読んでみたかった。

ノンフィクションを読んでるかの感じになる作品。

26歳の女性が派遣切りをされたことから一気に転落していきホームレスになる。

色々な分岐点があったがそれぞれの分岐点でミスジャッジを犯してしまい、負のスパイラルに巻き込まれてしまう。

この感じは少し怖く恐ろしくもある。

自分自身は周りに頼れる一人がいるのが、こういうことが世の中で普通に起きていると思うとすごく切なくなる。

結果オーライの人生はやっぱりダメだ、ちゃんと計画立てて生きて行かなければいけないということを改めて考えさせられた。

いい教訓になる一冊だったと思う。




★★★★☆

カエルの小指

2019-12-28 13:27:00 | 読書
(内容)
欺師から足を洗い、口の上手さを武器に実演販売士として真っ当に生きる道を選んだ武沢竹夫。しかし謎めいた中学生・キョウが「とんでもない依頼」とともに現れたことで彼の生活は一変する。シビアな現実に生きるキョウを目の当たりにした武沢は、ふたたびペテンの世界に戻ることを決意。そしてかつての仲間ーまひろ、やひろ、貫太郎らと再集結し、キョウを救うために「超人気テレビ番組」を巻き込んだド派手な大仕掛けを計画するが…。


好きな作家の一人、道尾秀介。

道尾秀介を知ったキッカケは「カラスの親指」だった。

その続編が新刊として発刊されたので早速読んでみた。

「カラスの親指」を読んだのは随分前だったが、なんとなく登場人物の特徴も覚えていたので入り込みやすかった。

読者を騙す手法は相変わらず上手くて面白く読むことが出来た。

それでも「カラスの親指」に比べればややインパクトが不足している感がある。

もう続編はないのかなあ…

また、「カラスの親指」も久しぶりに再読してみたいと思う。




★★★★☆


余命10年

2019-12-25 16:28:00 | 読書
(内容)
20歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。笑顔でいなければ周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。涙よりせつないラブストーリー。


初読みの作家さん。

少し前に話題になってた小説。

恋愛小説は率先して読む方ではないが、作家さん自身が難病で亡くなっていることを知り、単なる恋愛小説ではないと思い手に取ってみた。

20歳で過去に10年以上の生存者がいないという難病と宣告された一人の女性の10年が描かれている。

生と死について考えさせられることもたくさんあって、かなり気持ちを揺るがされた。

後半は涙腺崩壊寸前を維持するのに必死になる展開。

悲しくもしっかり生きた10年、きっと作者自身も同じ気持ちだったのではと思わされる。

自分自身が同じ境遇に置かれた時にどう考えどう行動するかを色々と考えさせられたら。

なかなか良かっただけに新作がもう読めないのは残念…



★★★★☆

戸村飯店 青春100連発

2019-12-23 21:41:00 | 読書
(内容)
大阪の超庶民的中華料理店、戸村飯店の二人の息子。要領も見た目もいい兄、ヘイスケと、ボケがうまく単純な性格の弟、コウスケ。家族や兄弟でも、折り合いが悪かったり波長が違ったり。ヘイスケは高校卒業後、東京に行く。大阪と東京で兄弟が自分をみつめ直す、温かな笑いに満ちた傑作青春小説。坪田譲治文学賞受賞作。


瀬尾まいこ作品はコレがまだ5作品目。

色々読んでみたいが、他にも読みたい作家さんがいて少し後回し気味になっている。

コテコテの大阪スタイルの兄弟の青春群像。

時代背景は2000年頃かな?

多分、阪神タイガースがめちゃくちゃ弱かった頃だと思われる。

各章が兄視点、弟視点で描かれており、それぞれの葛藤がわかりやすい。

しかし、全体的にインパクトは弱く、結末もなんとなくイメージ出来てしまった。

安心感のある小説ではあるが、少し物足りなさを感じてしまった。

興味を惹かれた岡野はその後どうしたのかが気になる。

久しぶりにコテコテの中華料理が食べてみたくなった。




★★★☆☆

キャプテンサンダーボルト

2019-12-19 23:40:00 | 読書
(内容)
謎の疫病「村上病」。太平洋戦争末期に蔵王山中に墜落した米軍機。世界同時多発テロ計画。これらに端を発する陰謀に巻き込まれた相葉と井ノ原は、少年時代の思い出を胸に勝負に出た。ちりばめられた伏線が反撃のために収束する、謎とアクション満載の100%徹夜エンタメ!巻末に書き下ろし掌編小説を収録する。


めちゃくちゃ面白くて一気読みした。

伊坂幸太郎完全制覇の最後を飾る作品がこの作品で本当に良かったと思う。

実は何を隠そう、2014年6月4日、私は現地にいた。

贔屓が負けたのでめちゃくちゃ悔しかった記憶が蘇って来てしまった…

偶然にも小説に登場した場面にいたことから、相葉と井ノ原に現実に会ったことがあるかのような錯覚を起こしてしまいそうになるくらいだった。

全体的にハラハラドキドキ感も充分に感じられたし、青春時代も思い起こされて甘酸っぱくなる感覚もあった。

とにもかくにも面白かったし、年内に伊坂幸太郎作品完全制覇が達成出来てよかった。

余談だが、登場人物の相葉と井ノ原ってジャニーズ繋がりだ。




★★★★★

希望の糸

2019-12-16 06:52:00 | 読書
(内容)
東野圭吾「令和」初の新作書き下ろし長編ミステリー!
彼は再生を願い、彼女は未来を信じた--
閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。


月一東野圭吾。

今月は図書館予約していた最新刊を読むことが出来た。

しかも大好きなシリーズの加賀恭一郎シリーズ。

今回は加賀さんの甥っ子の松宮刑事が主人公。

切ないストーリーだが、明るい未来を照らしてくれていて読了後スッキリした気持ちになれる。

とても気持ちのいい作品。

罪は起こったが、その背景にも優しさが満ち溢れている。

ミステリーとしてだけでなく、人として色々気づかされる作品。

このシリーズの良さを改めて感じた。




★★★★★

永遠のディーバ

2019-12-11 19:29:07 | 読書
(内容)
リストラ面接官・村上真介の今度の相手は、航空会社の勝ち組CA、楽器メーカーでくすぶる元バンドマン、ファミレスの超優秀店長、おまけに、破綻した証券会社のOBたち。企業ブランドも価値観も揺らぐ時代、あなたは明日をどう生きる?全ての働き人たちにパワーを届ける、人気お仕事小説第4弾!


大好きなシリーズだったが、第3弾まで読んでやや飽きがきていたので、少し期間を置いてみた。

久しぶりに読んだけど、面白かったし、元気をもらった。

本作品も4編からなる短編集。

中でも好きなのは主題作である「永遠のディーバ」。

「勝ち逃げの女王」もかなりいい。

本作では真介の彼女の陽子があんまり登場しなかったのが少し残念。

なんとなく気になる存在である。

タイトルからはブラックな内容だと思われがちだが前向きで明るい話なので、仕事関係で落ち込んでいる人にオススメしたい作品。




★★★★☆

罪の轍

2019-12-10 06:42:00 | 読書
(内容)
昭和三十八年。北海道礼文島で暮らす漁師手伝いの青年、宇野寛治は、窃盗事件の捜査から逃れるために身ひとつで東京に向かう。東京に行きさえすれば、明るい未来が待っていると信じていたのだ。一方、警視庁捜査一課強行班係に所属する刑事・落合昌夫は、南千住で起きた強盗殺人事件の捜査中に、子供たちから「莫迦」と呼ばれていた北国訛りの青年の噂を聞きつけるー。オリンピック開催に沸く世間に取り残された孤独な魂の彷徨を、緻密な心理描写と圧倒的なリアリティーで描く傑作ミステリ。


奥田英朗の新刊。

図書館予約だったがわりと早く借りれた。

吉展ちゃん誘拐事件をモチーフした小説。

もちろんその時代を生きた訳ではないが、色々と情報は知っていた。

昭和の東京オリンピックの一年前のことというのは知らなかった。

今年は令和のオリンピックの一年前。

痛ましい事件は数多く起きているが、さすがに誘拐事件というのはほとんど聞かなくなった。

情報化社会の中で廃れていった犯罪の一つだと思う。

知らない時代の事件なのに、その時代を生で経験したような気持ちになる小説。

読み応えもあり、面白かった。





★★★★★